- 投稿日:2024/10/17
- 更新日:2025/09/30

はじめに
お子さんの予防接種!大切なのは分かっているけど、家事や仕事で忙しい中、病院に連れて行って、注射に泣くお子さんをなだめるの大変ですよね💦
しかも、『赤ちゃんの予防接種を何回受けたらいいの?!』ってくらい多い!!
インフルエンザの予防接種は毎年2回…
待ち時間も長くて、他の病気の子のウイルスがうつらないか心配…
そもそも予防接種の時、どうしたら良いか分からない親御さんも多いのではないでしょうか?
今回は、予防接種の流れや注意点を事前に把握して、スムーズに受診する方法をお伝えします😄
※【看護師直伝!スムーズな小児科受診法】もご参照下さいm(__)m
https://library.libecity.com/articles/01J6GCZMXRDH08MK13ESZ00XC0
結論
ポイント① 予防接種のスケジュールを把握し予定を立てる!
ポイント② 当日のお子さんの体調チェック!
ポイント③ 着脱しやすい服が一番!
ポイント④ 予防接種時のお子さんの抱き方
ポイント⑤ 予防接種後の過ごし方
ポイント⑥ 予防接種忘れを防ぐ!
ポイント①予防接種のスケジュールを把握して予定を立てる!
・そもそも予防接種って受けないといけないの?!
感染症から子どもの健康を守るために、予防接種は非常に効果の高い手段の一つ
自分の子どもはもちろん、まわりのこどもたちも守る為、接種が推奨されています
定期接種と任意接種があり、定期接種は無料ですが、任意接種は有料です。
「任意は受けなくてもいいか…」と考える親御さんもいますが、病気になった後に「予防接種さえしていれば…」と後悔する場合も!
予防接種の効果と副反応を良く理解し、予防接種を受けましょう!
・予防接種の種類 図のように定期接種12種類、任意接種3種類あります!(20224年4月現在)
しかも、接種回数・時期はワクチンによって様々
「こんなにあるの?!」
「把握しきれないよ!」
「全部受けるの大変過ぎる‼」
と心の声が聞こえてきそうですが、お住いの市区町村からお知らせが来たり、かかりつけの小児科に次回予約をすすめられたりサポートがありますので大丈夫!
市区町村によって変わりますが、私の住んでいる地域では誕生月2か月後までに、そして0~2歳までに必要となる予診票セットが送付されてくるので、うっかり予防接種忘れちゃったを防げるようになっています!
まだ、導入されていませんが、今後母子手帳のアプリ化も検討中のようです
アプリに予防接種の進捗状況を入れておくと、接種できていないご家庭に役所から連絡が行き、接種漏れを防ぐこころみがある様です
電子化が勧めば、お子さんの健康増進に役立ちますね
・予防接種の記録
母子手帳には予防接種の記録をするページがあります!
予防接種には複数回にわたって受けなければならないものもあり、覚えておくのは不可能…
また、過去の接種記録が分からない場合は、安全な接種ができません
母子手帳を持参して医療機関で記録してもらいましょう
【余談】予防接種の定期接種・任意接種は時代と共に変化します
オキネは看護学生時代小児科実習前に、教師から麻疹・風疹・水痘・おたふくかぜの罹患歴と予防接種歴を聞かれ、母に連絡しましたが、
母「えっ?!何年も前の事だから…おたふくかぜはなったよ。水疱瘡とはしかは…お兄ちゃんはなったよね…あれ逆?!」
という感じではっきりせず💦
結局、抗体を調べたり追加予防接種しました🥲
また、お子さんが将来結婚・妊娠したときにも、予防接種歴は大切になってきます
子どもなら軽症だけど大人になって罹患すると重症の病気もあるので、注意が必要です
お子さんの将来のためにしっかりと母子手帳に予防接種記録を付けておきましょう!余計な検査や注射を避けられる最大のプレゼントになります!
ポイント②当日のお子さんの体調チェック!
予防接種を受ける前に、予診票をよく読み、必要事項を記入しましょう!
お子さんの体調によっては、予約していても当日予防接種を受けられないことがあります!
① 熱がある、又は急性の病気にかかっている
② 過去に同じ予防接種を受けて異常を生じたことがある
③ 特定の薬物や食品にアレルギーがある
④ その他、医師が不適当な状態と判断した場合
また、病気があっても受けた方がよい場合もありますので、かかりつけ医に相談しましょう!
※里帰り出産や入院治療中なのやむを得ない事情で、住民票がある市区町村以外の医療接種する場合は、以前に手続きが必要な場合がありますので確認してくださいね。
予防接種前には医師が本日予防接種可能かどうか最終判断します
ポイント③着脱しやすい服が一番!特に腕が出せるように
医師の診察は基本的には
親御さんへ問診 ➡聴診(胸部・背部) ➡口腔内観察の順で行います。
聴診時に素早くお胸と背中が出せる服装がお子さんの負担軽減となります!
※詳細は【看護師直伝!スムーズな小児科受診法】を参照ください
【二の腕を出しやすくする!】
予防接種は基本的に二の腕にします!
なので、腕が出しやすく、袖口がキツくない服装が理想的です
腕まくりするとキツかったり、注射部位を十分露出できない場合は、服を脱いでもらう場合もあるので、事前にどんな服装が良いか知っていたら対策できますね。
※月齢によっては、腕が小さいので服が注射部位に当たるリスクを考え、事前に服を脱いでもらう場合もあります
看護師さんが伝えてくれるのでそれに従いましょう
ポイント④予防接種時のお子さんの抱き方
医療機関によって予防接種時の体制はそれぞれかと思いますが、私が勤務してる小児科での方法をお伝えします
【乳児~幼児】
親御さんに椅子に座ってもらい縦抱き抱っこしてもらい、注射部位と反対の腕を含めてギュッと抱きしめてもらいます
注射を嫌がるお子さんの力は想像以上です!
赤ちゃんでもどこからそんな力があるのってくらい、身体をのけ反らせて抵抗します
泣くし、嫌がっているし可哀そうなのは分かりますが、動いたことによって針先が注射部位以外に刺さったり、一度刺した針先が動くととっても危険です!
お子さんの安全のためにもしっかりと強く抱きしめてあげて下さい
(m´・ω・`)m
看護師Aが注射する腕を持ちます!だいたい肩関節と肘下を持って、注射部位が動かないように固定
医師(又は看護師B)が注射を実施します
基本的には皮下注射なので二の腕の下側へ、一度に2~3種類の注射する場合もあるので、左右の腕で場所をずらしながら注射していきます
【ひとりで座れる子】
ひとりで座ってもらい、必要時親御さんに手と身体を抱きしめてもらいます
皮下注射:腰に手を当てて、二の腕を出してもらいます
筋肉注射:腕をだらっと垂らしてリラックス
口からゆっくり呼吸してもらった方がリラックスできます
緊張していると思うので、適宜親御さんが声掛けをしてあげると効果的!
・看護師Aが肩関節と肘下を固定
↓
・医師(又は看護師B)が予防接種実施
年齢だけでなく、お子さんの性格によっても注射に対する反応は様々!
注射の針先も見ても全然平気でずっと注射しているところを見ていたい子もいれば、注射の針を見ただけで泣き出して逃げ出そうとする子もいらっしゃいます
ある程度、言葉で理解できる年頃になったら、お家で予防接種することと、その必要性をゆっくり説明してあげておくと良いと思います
注射前に「何するの?」「どうやってするの?」「痛いの?」「なんで?」「何が入っているの?」等、質問する子もいます
大人だって何の説明も無しに、押さえつけられて、痛い注射されたら怖いし痛いし、暴れますよね?
お子さんにもきちんと今から何をするのかきちんと説明するしてあげることは大切だと思います
【注射以外の予防接種:ロタウイルス】
ロタウイルスは飲むタイプの予防接種です
親御さんに左腕にお子さんの頭が来るように横抱きしてもらい、看護師が少しずつ飲ませて行きます
内服後10分ほど待合室で様子観察し、異常が無ければ注射の予防接種を実施という流れになります
※ロタウイルスはスポイト状の容器に入ったお薬なので、口角からスポイトの先を入れて少しずつ飲ませます
口に物が入るのを嫌がる子は哺乳瓶の乳首をくわえさせて、そこにお薬を入れて飲むとスムーズに内服できることもあります。
ポイント⑤予防接種後の過ごし方
重篤な副反応は、予防接種後30分以内に生じることが多いため、その間は、医療機関等で様子をみるか、又は医師とすぐ連絡をとれるようにしておきましょう!
注射部位に貼ったシールはお家に帰ってはずしてもらって大丈夫です!
たまに受診の時に、シール貼りっぱなしの子がいらっしゃいます💦
予防接種当日の入浴も差し支えありません!注射部位はゴシゴシ洗わない様にだけ気を付けて下さい
予防接種後に激しい運動は控えましょう!
習い事などがある時はスケジュールを調整してあげて下さい
高い熱が出たり、ひきつけを起こしたり異常が認められれば、すぐに医師の診察を受けましょう
ポイント⑥予防接種忘れを防ぐ
予防接種は生後2か月、3か月など生まれてからスケジュールがつまっています
生ワクチンは接種間隔を27日間(4週間)以上空ける必要があるなど、決まりが細かい💦
生まれ月によっては、任意のインフルエンザ予防接種と時期が被って、定期予防接種の時期をずらす必要があったり、風邪やその他の病気にかかって、予定していた予防接種を延期にする場合も起こりえますよね
はじめてのお子さんの場合、慣れない育児・家事にてんてこ舞い!
お子さんが複数いらっしゃる場合は、上の子の予防接種もまだしなきゃいけないし、下の子の予防接種のスケジュールまで入ってきて頭大爆発💣なんてことも!
そんな時こそ、母子手帳のワクチン接種記録できちんと管理して、うっかり打ち忘れがないようにしましょう!
かかりつけ医の場合は、受付さんや看護師さんが、
「延期になったので次の予防接種は〇月頃にしましょう」
と声を掛けてくれることも!
また、定期的にかかりつけ医にかかっていれば母子手帳を見て、
「そろそろ予防接種の時期ではないですか?」
と気が付いてくれることもあるかも
親御さんひとりで抱え込まず、かかりつけ医のスタッフと協力して抜けなく予防接種を打って行きましょう!
まとめ
予防接種って痛いし泣くし暴れるし、お子さんにとっても、親御さんにとっても出来れば避けたいイベント
しかし、お子さんの長い人生を考えると、病気を予防することのメリットは大きいです
発展途上国の国々に比べて、日本の乳幼児死亡率が低いのも予防接種の恩恵は大きい
予防接種の流れや望ましい服装、注射時の抱き方を知っていれば、スムーズに受診できてお子さんの負担も最低限に抑えられます。
予防接種を頑張ったお子さんには、たくさん褒めてあげて下さいね。
https://library.libecity.com/articles/01J6GCZMXRDH08MK13ESZ00XC0