- 投稿日:2024/11/21
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はエイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』2016年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:エイミー·C·エドモンドソン出典:Amazonのプロフィールから
ハーバード·ビジネススクール教授。リーダーシップ、チーム、組織学習の研究と教育に従事し、経営思想家ランキング「Thinkers50」にも選出された。組織学習とリーダーシップに関する論文は、数多くの学術誌や経営雑誌で取り上げられている。
教授の論文と書籍が引用された総回数はなんと5万回以上!!🧐
研究の世界において「引用」されるということは、読者が学問を進めていくうえでの足掛かりであり、被引用件数が大きいほど注目されていて、信用度が高い論文であると言える。
「論文の価値」は引用の回数や頻度によって決まるともいわれる。
つまり、説得力のある結論と言い換えても良い。🧐
私はこれまで20年にわたって研究を行い、病院、工場、学校、政府機関をはじめとする職場でパフォーマンスに差が生じるのは、私が「心理的安全性」と呼ぶものが一つの要因であることを突きとめた。
さらに言えば、金融機関の経営幹部と集中治療室(ICU)のベテラン医師が全く違うのと同じくらい本質的に異なるメンバーが集まるグループにとって、心理的安全性が欠かせないものになっている。現場ベースの私の研究でスポットを当てているのは、グループとチームだ。なぜなら、およそすべての仕事がグループやチームを基盤にして行われるからである。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
組織は会社だけじゃない。
イノベーションが成否のカギを握る世界で組織が本当に成功するためには、優秀で意欲的な人を採用するだけでは十分ではない。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
心理的安全性とは何か?
彼らが目立つことも、間違うことも、上司の気分を害することもしたがらないからだ。
知識労働が真価を発揮するためには、人々が「知識を共有したい」と思えるが必要なのに、である。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
信頼は個人の間で生まれる。
心理的安全性は集団の大多数が共有する雰囲気から生まれる。
つまり、「ここではなんでも言える。心おきなくリスクがとれる」と感じる雰囲気のこと
心理的安全性はチームの生産性を向上させる。
例えば、グーグルが行った「プロジェクト・アリストテレス」(数年間かけて全社180チームを分析)では、心理的安全性が最高のチームをつくる要因として最も重要であることが分かった。
心理的安全な職場では、従業員は失敗を恐れずに新たな挑戦をし、意見を自由に述べられる。
これが組織全体に活力を生み出し、結果としてイノベーションが生まれる。
⇒ 率直な意見が新しいアイデアと成功を生む。
対策例 失敗していいと安易に考えないためのアイデア出典:マンガでわかる ジェフ・ベゾスの起業と経営
社員がコントロールできるのはインプット側という考え。
評価基準をアウトプットのみにしてしまうと提案しなくなる。
心理的安全性とは?
⇒ リスクを恐れず、安心して発言できる環境。
心理的安全性が組織に与える影響は計り知れない。
この話は企業だけでなく、あらゆる組織(家庭、サークル、自治会、学校)の中で発生する問題である。
価値創造にはまず、あなたの持つ才能を最も効果的に活用する必要がある。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
心理的安全性で見るフォルクスワーゲンの事例
2015年、フォルクスワーゲン(VW)は窒素酸化物(NOx)排出テストで不正を行い、企業は大きな打撃を受けた。
参考:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01087/00001/
今日、人々が単独で仕事をして製品·サービスが生み出されることはほとんどない。自分の仕事が済んだら、その成果を手順に従って次の人に引き渡し、それで終わりなどという人もほぼいない。それどころか、今や大半の仕事において、人々はよく話し合い、次々と形を変える相互依存の体制を整えるよう求められる。現代経済で私たちが価値を置くほぼすべてのものが、相互依存的な判断と行動(相互依存的であるがゆえに、効果的に協働しなければ成果の出ない判断と行動)から生まれている。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
「私は不正行為を一切知らなかった」というCEOは辞職した。
しかし著書において、原因はそのCEOだと指摘する。🤔
原因は心理的安全性の欠如。
CEOは悪い報告をすると大声で罵倒する人物。
社員を恐怖で支配する文化をつくり出し、組織のパフォーマンスを上げていた。
CEOが部下を罵倒する環境では社員が自らのアイデアを出すことをためらう。
結果、問題が隠蔽され、不正行為が常態化した。
「ムチを見せないと社員はサボる」と考えている時点で、不祥事の芽は生まれる。
⇒ 不祥事は「心理的安全性の欠如」から生まれる。
心理的安全性がない組織は「沈黙」する。
では、心理的安全性が低い組織で、人はなぜ黙ってしまうのか?🤔
著者はさまざまな現場でインタビューしたなかで、ある工場の製造技術者の話を挙げている。
「子どもたちが大学に通っているんです」🫣
(沈黙していたために解雇された人は、これまで一人もいない)
心理的安全性があるからといって、結果を問われないわけではないし、利己的な人の集まりになるわけでもない。心理的に安全な職場であっても、人々は失敗するかもしれないし、期待に応えていないという業績評価を受けるかもしれない。業界環境の変化のため、あるいは役割を果たす能力がないために職を失う可能性もある。現代の職場のこうした特徴が、近いうちに消えることはないだろう。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
参考動画:桜井政博のゲーム作るには
思ったことはすぐに言え 【チーム運営】
https://www.youtube.com/watch?v=FqoTTECrAS0
参考の本
・「失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織」
マシュー・サイド 著 1997年発行
たとえ神であっても対等な取引で積み重ねる。
・ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集 ⑦-神との交渉-
蛇足
自動車業界では構造上、よく見られてしまう現象。
自動車はそもそも部品(およそ3万点)が多い。
ネジを作るものは、そのネジが自動車のどこに使われるかを知らない。
分業であることは我々の生産性に大きくプラスだが、「なぜ?」そのネジを作っているかを知らないと、モチベーションにつながらない。
まさに、イソップ寓話「3人のレンガ職人」である。
検査をするものは、「なぜ」その検査をするのかを知らなければならないし、教えなければならない。
そのレンガを積む行為は、生活費を稼ぐだけでは、ただ日々を摩耗していくだけとなる。
心理的安全性で見るピクサーの事例
ピクサーでは「ブレイントラスト」と呼ばれるミーティングが定期的に行われ、参加者は率直で建設的なフィードバックを与える。
ブレイントラスト:「3つのルール」
ルール❶ 建設的なフィードバック
個人でなくプロジェクトに対して意見する。
監督は喜んで批判に耳を傾けること
ルール❷ 相手には強制しない
意見の採用・却下は、監督が最終責任をもつ。
ルール❸ 共感の精神をもつ
フィードバックは「粗探しで恥をかかせる」ことが目的ではない。
⇒ 腹を割った議論が傑作を生む。
斬新な挑戦を続けるには、制作の早い段階で積極的に失敗できるかどうかが成功のカギとなる。
冒険や学習が必要な創造的活動では、逆に失敗を回避する行動が命取りになる。
ピクサーは社員が失敗を恐れない心理的安全性の高い組織になるように、常に努力を続けている。
心理的に安全な職場では、「対人関係の」不安に人々が悩まされることはない。彼らは率直に話すという対人関係につきもののリスクを積極的に取ろうとするし、実際取ることができる。恐れるのは、微妙で議論を呼ぶかもしれない、あるいは間違っているかもしれない考えを話すことではなく、しっかりと関与できていないことだ。知識集約的な世界にあって、対人関係の不安を最小限に抑え、チームや組織のパフォーマンスを最大にできる組織のことである。未来に対する不安を持たない組織のことでは、決してない。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
参考になる本
・『1兆ドルコーチ』 信頼がすべての基盤
エリック・シュミットほか 2019年発行
Netflixの標語:「相手に面と向かって言えることしか、口にしない」
・「NO RULES 世界一『自由』な会社、NETFLIX」
リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー共著 2020年発行
まとめ
⇒ 「心理的安全性」が高い組織が変革を生み出して、生き残る。
優秀な人材を採用すればそれでいいという時代ではない。
優秀な人材が、力を合わせて仕事をする必要があるのだ。
エイミー·C·エドモンドソン 著『恐れのない組織』
「日本では率直な発言やミスの報告を促そうとしても、徒労に終わる」
「これは日本特有の問題 → だから仕方ない」ではない。
人間はどこの世界でもそれほど変わらない。
また、この話は企業だけでなく、あらゆる組織(家庭、サークル、自治会、学校)の中で発生する問題である。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆