• 投稿日:2024/12/01
  • 更新日:2025/10/01
『メイキング・オブ・ピクサー 創造力をつくった人々』ディズニーアニメーターを夢見た男

『メイキング・オブ・ピクサー 創造力をつくった人々』ディズニーアニメーターを夢見た男

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シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

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要約
ピクサーの成功の背景には、技術と芸術を融合させる挑戦と、失敗から学び続けた創造力があります。本記事では『メイキング・オブ・ピクサー』を通じて、夢を追い続けたエド・キャットマルの物語と、ピクサーを支えたチームの力を解説。

初めまして!シロマサルです。

知ることで、人生はもっと楽しくなる!

今回はデイヴィッド・A・プライス著『メイキング・オブ・ピクサー 創造力をつくった人々』2009年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。


著者:デイヴィッド・A・プライス

ウォールストリート・ジャーナル紙、インベスターズ・ビジネス・デイリー紙、ビジネス2.0誌、ワシントン・ポスト紙などに寄稿するジャーナリスト。バージニア州リッチモンドで育ち、同州のウィリアム・アンド・メアリー大学でコンピュータ・サイエンスの学位を受け、またハーバード・ロースクールとケンブリッジ大学も卒業。


エドウィン・キャットマル(Edwin Catmull)Ed_Catmull_at_Web_Summit_2015_(cropped).jpg出典:Wikipedia

アメリカ合衆国出身のコンピュータ科学者。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ及びピクサー・アニメーション・スタジオの元社長。

本書はピクサーの歴史を彩り作り上げてきた人々に取材を重ねたノンフィクション。


スティーブ・ジョブズとともにピクサーを設立、のちにウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの社長も務めたエドウィン・キャットマルの幼い頃の夢は「ディズニーのアニメーター」になることでした。


参考の本

『ウォルト・ディズニー 創造と冒険の生涯 完全復刻版』
ボブ・トマス 著 2010年発行

「スティーブ・ジョブズの生声」
編者:ジョージ・ビーム 訳者:鷹取孝 2022年発行


ピクサー成功の秘密

エド・キャットマルの夢と挫折

幼少期の夢と現実

ディズニーアニメーターを夢見たキャットマルは、ディズニーの映画が大好きで、自分でもパラパラ漫画をつくっていました。

やがて「自分には絵がうまく描けない」と気づいてしまった。😭


⇒ 絵の才能に限界を感じて夢を断念。


ちょうどその頃、ユタ大学でコンピュータ・サイエンス学部が開設され、キャットマルはその第1期生となりました。


1969年にコンピュータ・サイエンスと物理学の学位を取得して卒業したキャットマルは、ボーイングに就職。

しかし、ほどなくして同社が数千人の社員を解雇、キャットマルも職を失います。😱


残念ながら、今でも人員削減は行われています。

参考:日本経済新聞 苦境のボーイング、世界で人員1割減
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1209C0S4A011C2000000/


別の道として、大学院に入学したキャットマルは、子ども時代の夢を思い出しました。


「コンピュータ・グラフィックスを使えば、アニメーションの長編映画がつくれるのではないか」🤔


たとえ絵は下手でも、代わりにコンピュータで絵を描き、アニメーションもつくれるようにすればいいと考えた。

その後、CG技術に可能性を見出しました。


⇒ 絵の才能を補う技術の探求。


しかし、当時のコンピュータはようやく静止画像をつくれるようになったころ。

大学院での研究プロジェクトの一環として短いアニメーション映像を制作することに成功する。

キャットマルにとって初めての映画産業との出会いになった。


キャットマルの映画への思いを知る教授は、キャットマルをディズニーの経営陣に紹介する。😃


しかし、ディズニーの経営陣は映画の制作にCGを使うことには興味を示さず、ディズニーランドに導入するアトラクションの設計への参加を提案しただけでした。😭


ここに来て夢を諦めきれないキャットマルは、アレグザンダー・シュアーが開設したニューヨーク工科大学のコンピュータ・グラフィックス研究所の所長に就任する。


アレグザンダー・シュアーはアニメーション映画の制作熱にとりつかれていましたが、当時のアニメーションはアニメーターの膨大な手作業でつくられており、それをコンピュータでできないかと思い描いていた。🤔


キャットマルはシュアーの支援の下、人もお金もたっぷり使うことができました。😎

集まったメンバーは長時間労働も厭わず、ただひたすらに"ディズニーになることを目指して"いました。😎


そして1975年『チューバ吹きのタビー』という映画が完成した。😎😎


が…。


「フレームは埃っぽく、線の下には影ができ、音楽はうっとうしく、筋は癇に障り、作品自体が痛恨の極み」

デイヴィッド・A・プライス著『メイキング・オブ・ピクサー 創造力をつくった人々』

と最悪の出来と評価された😱😱


メンバーの1人は「俺の人生を2年も無駄にしちまった」😭と嘆いたほど。


『チューバ吹きのタビー』の失敗から、キャットマルは技術だけでなく、物語やキャラクターの重要性を痛感しました。


「金さえあれば良いわけではないことがはっきりした。技術の才能だけでもダメだ。価値ある映画をつくるためには、映画のストーリー作りを心得たメンバーを加える必要がある」

デイヴィッド・A・プライス著『メイキング・オブ・ピクサー 創造力をつくった人々』


⇒ 物語性と技術の融合が成功のカギ。


ピクサー成功の秘密

失敗を学びに変える力

大きな挫折を経験したキャットマルはその後、「ルーカスフィルム」でデジタル合成技術の開発を続ける。

補足:ルーカスフィルム 『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』シリーズの制作・プロデュース 2012年からはウォルト・ディズニー・スタジオの子会社。


その当時、出会ったのがウォルト・ディズニー出身で、解雇されたばかりのジョン・ラセターでした。

補足:ジョン・ラセター 『きつねと猟犬』や『ミッキーのクリスマスキャロル』の作画、トイ・ストーリーの監督をした。


キャットマルはCG技術での実績がある。

ラセターには映画のストーリーやキャラクターを生み出す才能と、CGへの理解があった。

ついにルーカスフィルムのコンピューター部門に物語性と技術が揃った。

そして、スティーブ・ジョブズがこのチームを買収したことでピクサーが誕生、1995年に世界初の全編フルCG長編アニメ映画『トイ・ストーリー』が誕生することとなった。😆


ついに2006年にディズニーがピクサーを買収。


ウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOであるロバート・アイガーの選任により、キャットマルはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの社長を兼務する事となった。😎


ついに、キャットマルは夢見たディズニーアニメーターになることができた。🍀


⇒ 協力が成功の土台となる。


まとめ


⇒ 挫折から学び、仲間と共に進む力が道を開く。


世の中にすべてを1人でこなせる天才はいない。

「自分の得意なもの」だけでなく、「自分に足りないもの」を自覚して、それを補ってくれる人や方法を見つけ出していく力も重要である。


知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。

是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!

見ていただきありがとうございました!😆

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