- 投稿日:2025/02/09
- 更新日:2025/10/01
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はアンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』2021年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:アンナ・レンブカ
出典:新潮社 著者プロフィールサイト
1967年アリゾナ州生れ。精神科医。医学博士。スタンフォード大学医学部教授。同大学依存症医学部門メディカル・ディレクター。イエール大学を卒業後、スタンフォード大学で医学を修める。依存症医学の第一人者。
ちなみに、サムネイルはハードカバー版の洋書だが、和訳された新書が出ているので、そちらを読んでみると良いだろう。
人は「推し」に夢中になると昼夜を忘れ、やがて「沼」にハマってしまう。その鍵を握るのが「脳内快楽物質」ドーパミンである。
ドーパミン:脳内で合成される神経伝達物質。
「脳を喜ばせる」ホルモンの一種。
つまり、中毒を生み出す要因。
スタンフォード大学医学部教授で、かつて自身も依存症を経験した第一人者が教える脱出法と、心豊かに生きるための防衛術の本。
✅ 快感の過剰摂取が「不快感」を生む。
✅ 快感から離れることでバランスが整う。
✅ 日常の小さな幸せを見直そう。
Feeling good, feeling good, all the money in the world spent on feeling good.
(気分がいいこと、気分がいいこと、世界中のお金はすべて気分がいいことに費やされる。)
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
私たちには、「やめたくてもやめられない行動」がある。
本の著者は、スタンフォード大学の施設で、中毒症状の患者たちを治療する専門家。
本書は「報酬の神経科学」をわかりやすく解説し、自分たちの快楽と苦痛の関係を健康的でバランスのよいものにすることを目的としている。
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
ドーパミン中毒
快感が不快感を生む脳の仕組み
快楽のシーソー理論
痛みと快感はバランスを取って働いている。
脳の中に快感と痛みのシーソーがあると想像してみよう。なにもなければシーソーは拮抗したままだ。
私たちが快感を経験すると、シーソーは快感の方に傾く。
傾くほど、快感は加速する。
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
このシーソー理論では、快感を得ると脳はそのバランスを取るために、次に痛みを増やす仕組みが働く。
短期的な快感が、不快感や後悔、落ち込みを引き起こす原因となる。
学生のころ、期末試験の勉強をしないといけないのに、別のことをついやってしまう。漫画、ゲーム、お菓子を食べる‥‥。
仕事の休憩中にスマホを眺めていて、気づいたら1時間経っていた。
そして、自己嫌悪する。
人によっては「あるある」な体験かもしれない。
⇒ 脳は快楽と痛みのバランスを保つ仕組みを持っている。
これだけ文明が発達した時代の中で、なぜ私たちは惨めな気持ちになるのだろうか?
その理由は、私たちは惨めな気持ちにならないように必死だからである
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
つまり、自己嫌悪も「当たり前に起こる」ということ。
不思議なことに脳が快感に傾くと、次は痛みが押し寄せるメカニズムが働くと語る。
手軽な刺激を避けることの重要性
欲求の悪循環を断つ
簡単に得られる快感、(ゲームやアルコールなど)は、短期的には心地よいが、長期的には脳に耐性を作り出し、より強い刺激を求める悪循環に陥る。
この悪循環を断つことが、正体不明の不満や不快感を解消する第一歩となる。
快感と痛みというシーソーは意識せずとも、片方に傾くと、もう片方をより増やそうとする
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
私たちはすすんで落ち込みたいと思う人はいないはずなのに、私たちの脳は、あとで痛みがやってくるのにもかかわらず、どうしても快感を欲しがろうとする。
そしてさらに恐ろしいことに、快感で得た喜びよりも、その後に自動的に経験する痛みの量の方が多くなってしまう。
⇒ 簡単に手に入る快感は、逆に不満を強くする。
⇒ 日頃から「正体不明の不快感」を経験しているなら、快感を「摂取」しすぎている。
本質は「薬物依存」と変わらない。
引用画像:2010年12月1日に宮城県公式ホームページ内のみやぎ県政だより
ちなみに、元画像はなくなっている。
話を戻すと、繰り返される同じ刺激は脳の耐性を強いる。
そして、満足を得るにはより強い刺激が必要となる。
これを「耐性(tolerance)」と呼ぶ。
この連鎖(ループ)を断ち切る必要がある。
この正体不明の「不満」を消すためにはどうすればよいのだろうか?🤔
静かに過ごすことで脳をリセットせよ
快楽の断食で満たされる。
「神経適応(neuroadaptation)」と呼ばれるものは、まったく同じ、あるいは似たような刺激に繰り返しさらされていると、快感の方にバランスが傾くことは、弱く、小さく、短くなる。
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
単純な話、反動としてやってくる痛みの増加を抑えるのは快感を取らないようにする。
著者は、1カ月ほど快感を遠ざけることで、脳のバランスがリセットされ、日常の中でシンプルな喜びを再発見できると述べている。
散歩や朝日を眺めること、友人との食事など、日常的な行動が本当の意味での満足感をもたらす。
⇒ 快楽から離れると、日常の小さな幸せを感じやすくなる。
⇒ 「1カ月の快感リセット」はいかが?
これは本多静六の「二杯目の天丼」ということでもある。
某ハンバーガーチェーン店のフライドポテト。
空腹を満たすためならばSサイズで良いのに、Lサイズじゃないとなんとなく物足りなく感じてしまう。
または、SNSやノウハウ図書館に熱中しすぎてしまう…。
実はこれもまた、いつの間にかできてしまった「欠落感」を埋めているだけに過ぎない。
そんな風に考えを持てれば、面白いかも?🤔

ジェームズ・クリア著『Atomic Habits』
習慣を変えられないのは「私たちの意志の問題ではなく、システムの問題だ」と語る書籍。
ドーパミン中毒をシステムと考えれば、習慣化のキッカケになる。
ビル・パーキンス著『DIE WITH ZERO』
「思い出」こそが「人間を最終的に救う力」を持つと語る。
「お金では買えない思い出」は尽きることのない「配当」を与えてくれる。
今までは、「快感」の後に「痛み」がやってくる話だった。
シーソーなのだから、逆も存在する。
痛みを超えて次のステージへ
挑戦することで新たな快感を得る
人がプロフェッショナルになっていく過程も、一種の「神経適応(シーソー)」といえる。
一度諦めたことでも、続けることで新しい快感を得られる可能性がある。
神経適応による一時的な痛みを乗り越えた先には、さらなる成長と満足感が待っている。
絵を描いたり、新しいスキルを習得したりと、自分が極めたいことに取り組み続けることが大切である。
こちらは、「痛み」の後に「快感」がある。
⇒ 一度諦めたことも、続けることで新しい快感を得られる。
⇒ 「副業」も同じ。
神経適応がもたらす痛みを乗り越えた先には、さらなる成長と満足感が待っている。
毎日楽しんでいたがゆえに、楽しくなくなってしまう。
夢中になっていたことも、ある日突然「どうでもよくなる」のには、そんなメカニズムが影響している。
快楽を求めすぎることで起こる負の連鎖を理解し、自分の生活に取り入れる対策を見つけることで、正体不明の不快感を解消し、充実感を得る道が開けることを本書は教えてくれる。

佐々木典士の「ぼくたちは習慣で、できている。」
やる気に頼らない習慣のつくり方と自己管理の重要性について解説している。
アンジェラ・ダックワース「やり抜く力 GRIT」
提唱するGRIT(グリット)とは?
Guts(闘志)
Resilience(粘り強さ)
Initiative(自発)
Tenacity(執念)
の4つの頭文字をとった言葉。
徹底的な「やり抜く力」は自ら作ることができる。
まとめ
✅ 快感の過剰摂取が「不快感」を生む。
✅ 快感から離れることでバランスが整う。
✅ 日常の小さな幸せを見直そう。
⇒ 快楽と不快感のサイクルを知ろう。
⇒ 快感はどんどん欲張るほど、目減りしていく。
⇒ 幸福は意識して手に入れるのだ。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆