- 投稿日:2025/02/22
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はコトラー・フィリップ、アームストロング・ゲイリー著『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』2014年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:コトラー・フィリップ出典:Wikipedia
ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院S・C・ジョンソン&サン特別教授。シカゴ大学で経営修士号を、マサチューセッツ工科大学で経営博士号を取得。第14版になる著書Marketing Management(邦訳『コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント(第12版)』丸善出版)は、世皆中のビジネススクールで最も広く用いられているマーケティング教科書である。他に何十という名著があり、主要学術誌への寄稿も100を超える。
著者:アームストロング・ゲイリー
ノースカロライナ大学チャペルヒル校キーナン=フラグラー・ビジネススクール学士課程のクリスト・W・ブラックウェル特別名誉教授である。デトロイトのウェイン州立大学で経営学の学士号と修士号を、ノースウェスタン大学でマーケティングの博士号を取得。主要ビジネス誌に多数の寄稿があり、コンサルタントとしても、さまざまな企業のマーケティング調査、セールス・マネジメント、マーケティング戦略に携わっている。
✅ マーケティング戦略は「STP→4P」の順で構築するべきである。
✅ 戦略成功には首尾一貫性が不可欠である。
✅ 常に新ブランド投入で顧客ニーズを先取りすることが大切である。
本書はマーケティングの考え方を広く網羅し、紹介する一冊。
邦訳版は早稲田大学の恩藏直人教授が日本の事例に置き換えて、読者にわかりやすくしてくれている。
◆補足
恩藏直人(おんぞう なおと):早稲田大学商学学術院教授、早稲田大学常任理事。早稲田実業学校学校長。日本のマーケティング研究の代表的な研究者の一人。
『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』
マーケティングの基本フレームワーク:STP → 4P
戦略は「市場を細分化し、ターゲットを明確化し、自社のポジションを確立する」ことから始まる。
◆マーケティングのステップ◆
❶ 企業のミッションの定義
例:「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」
❷ 企業の目的と目標の設定
例:「3年以内に市場シェアを15%に拡大する」
❸ 事業ポートフォリオの設計
例:「市場シェアの低い製品を縮小し、新しい製品カテゴリーに参入する」
❹ マーケティング戦略の策定
例:「SNSを活用したターゲットマーケティングを展開する」
◆STP◆
・セグメンテーション(Segmentation)
人口(年齢・性別)、居住地域、ライフスタイルなどで絞る。
・ターゲティング(Targeting)
対象となる人たちにサービスや製品を提供する。
・ポジショニング(Positioning)
消費者の脳内にある特別な場所に商品を位置づけること
参考:本『ポジショニング戦略[新版]』
◆4P◆
製品(Product)
商品そのものの魅力をどう高めるか?
価格(Price)
利益を生み出す最も効果的なものである。
参考:本『価格の掟―ザ・プライシングマンと呼ばれた男の告白』
流通(Place)
どこで手に入るか?店舗、ネット、売り場
製品やサービスを消費者に届けるための流通経路。
プロモーション(Promotion)
どんな手を使って、その商品を知ってもらうか?
CM、アドセンスやアフィリエイト、検索エンジンでいかに1ページ目に出るか?
上記の4Pを展開し、顧客ニーズに応える戦略を立てる。
⇒ STPが"戦略"の土台である。
⇒ 4Pが"戦術"の土台となる。
〇戦略:長期的な目線から目標を達成するための行動・方法
●戦術:戦略で決めた目標を達成するための具体的な手段や行動
具体例として、「星野リゾート」を取り上げる。
出典:星野リゾート公式サイト
本社を長野県北佐久郡軽井沢町に置く総合リゾート運営会社。
星野リゾートの戦略成功事例
❶ 企業のミッションの定義
「リゾート運営の達人になる」という長期ビジョンを持つ。
❷ 企業の目的と目標の設定
「世界で通用するホテル運営会社になる」
❸ 事業ポートフォリオの設計
「ホテル所有は不動産業、ホテル運営はサービス業」
星野リゾートは「ホテルの自社所有」をやめて、運営に特化した事業会社への移行を決断。
「所有するホテルの運営を任せたい」と考える会社に目を向ける。
❹ マーケティング戦略の策定
一人が何役もこなすマルチタスク化の仕組みでおもてなし。
普通のホテルでは、フロント担当はフロント専任、客室係は客室専任。
分業制で行う。
例として、「星のや軽井沢」では1人が何役もこなす。
サービス品質が落ちて、顧客が離れることを防ぐ。
また、個々の旅館で予約を受けず、統合予約サイトで顧客対応は迅速化し、旅館の手間を減らす。
さらに、ホテル物件ごとにきめ細かなマーケティング戦略を立案する。
◆きめ細かなマーケティングに対応した具体的なブランド例◆
【星のや】星野リゾートの旗艦(きかん)ブランド。
【界】徹底して地域化することで、日本温泉旅館のチェーン化を図る。
【リゾナーレ】12歳以下の子連れファミリー層をターゲットに。
【OMO】都市観光をテーマに、駅まわりのディープカルチャー観光を提供。
【BEB】時間を気にせず、仲間とルーズに過ごすホテル。
⇒ 明確なビジョンと顧客目線の仕組みが成功の秘訣。
星野リゾートはホテル運営に特化し、効率化と顧客満足を両立した。
一人が多役をこなす仕組みや、きめ細かなマーケティング戦略で利益と満足度の両方を向上させている。
新ブランド「OMO」のマーケティング戦略
出典:星野リゾート公式サイト
OMO(オモ)は「旅のテンションを上げる都市観光ホテル」として開発された。
キッカケ
温泉街に来る客は、なぜか松本市内のビジネスホテルに宿泊していた。
そこで全国のビジネスホテルを調査してみると、宿泊客の6割がビジネス客でなく観光客だった。
設備や料金に不満はないが、ビジネスホテル独特のそっけなさに「テンションが下がる」と感じていることがわかった。
「寝るだけでは終わらせない、旅のテンションを上げる都市観光ホテル」というコンセプトが生み出されてOMOが誕生した。
参考外部サイト:テンションあがる「街ナカ」ホテル
◆STP◆
「市場の細分化 → 顧客のターゲッティング → 自社のポジショニング」
S:「ビジネスホテルはテンションが下がる」
T:「都市型の観光客を狙う」
P:「旅のテンションを上げる都市観光ホテル」
◆4P◆
製品:コンパクトな部屋で数名でも宿泊できるようにする。
価格:1人7000円。低コストで効率運営を図る。
流通:東京・大塚、浅草、大阪といった都市に絞る。
予約は統合コールセンターを活用。代理店ではなく、自社直販。
プロモーション:広告を使わず、クチコミで話題性を高め、集客を図る。
出典:星野リゾート公式サイト
「OMO」や「BEB」などの新ブランドは、次世代の顧客ニーズを捉えるための重要な施策である。
⇒ 「STP」~「4P」までを、首尾一貫。
これが基本である。
⇒ 企業が顧客に常に選ばれるためには、隠れた顧客ニーズを常に発掘し続けて、新しい商品を継続的に投入していくことが必要である。
まとめ
✅ マーケティング戦略は「STP→4P」の順で構築するべきである。
✅ 戦略成功には首尾一貫性が不可欠である。
✅ 常に新ブランド投入で顧客ニーズを先取りすることが大切である。
⇒ 「マーケティングは首尾一貫性が鍵」
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆