- 投稿日:2025/01/04
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』2002年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
筆者:ルイス・V・ガースナー出典:Wikipedia
1942年ニューヨーク州生まれ。IBM会長兼CEOを歴任し、同社を復活に導いた名経営者。
崩壊寸前だったIBMを見事復活させたルイス・ガースナー氏が、改革の経緯、そして経営哲学を記した1冊。
珍しいのが、ライターを使わずに自ら筆を執っている。
また、意外なことに彼は地味な人物だった。
メディアにもあまり出ない。一方で社員を鼓舞し続けた。
彼がいかに情熱を持って企業文化の変革に取り組んだか、文面に表れている。
ライターに頼らない「熱」を持った本作は隠れた名著である。
本書はひとりで執筆し、共著者やゴースト・ライターの力を借りていない(だから、これが私にとって最後の本になると考えて、まず間違いない。本を書くのがここまで大変だとは思っていなかった)。間違いや混乱があれば、すべてわたしの責任である。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
出典:Wikipedia
IBM 正式名: International Business Machines Corporation
アメリカ合衆国ニューヨーク州アーモンクに本社を置くテクノロジー関連企業。世界170か国以上で事業を展開する典型的な多国籍企業であり、世界最大手規模のIT企業。
歴史と伝統を誇る巨大企業をどう改革したか、わずか数年で業績を回復させた経営手法も含め、その一部始終が語られる。
巨象に単身乗り込み、復活させたガースナーが書き下ろしたIBM再生物語である。
そして何よりも、「企業も家計も本質は同じ。」
危機的状況を救うのは「実行力」である。
わたしは自分のキャリアについてもっとも重要な決断を下す気持ちになっていた。そして、引き受けると答えた。振り返ってみれば、なぜそう答えたのか、思い出すのが困難なほどだ。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
『巨象も踊る』
会社、同僚、自分自身について決してあきらめなかった数多くのIBMの人たちに本書を捧げる。これらの人たちこそがIBM再生の真の立役者である。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
1. 危機的状況のIBMを救うための「実行」
1990年代前半、社員30万人を抱えたIBMは、破綻寸前だった。
特に、「IBMだから、なんとかなるさ」という奇妙な空気の中で、現場もトップも古いやり方を変えられないまま、奇妙な雰囲気の中、衰退し続けていた。
古いやり方の例がある。
著者:ガースナーが別の会社のデータセンターで働いていた時、すべてIBM機だった。
他社マシンを1台だけ導入すると、IBMの担当者から取引停止を言い渡されたという😅
「顧客にここまで傲慢な態度を取る会社があるのか!」と驚いたという。
IBMは社内の停滞と傲慢な姿勢が外部からの信頼を失い、経営危機に陥っていた。
「現在のIBMに最も必要ないものがビジョンだ。必要なのは実効性の高い戦略だ」
ルイス・V・ガースナー『巨像も踊る』
CEO就任後、彼は「再建は実行にかかっている」と考え、実行力の欠如が最大の課題とした。
⇒ 「まず実行」の姿勢が復活への道を開いた。
2. 組織改革のための4つの決断
ガースナーは企業文化変革を具体的な行動で示した。
❶会社を一体として保持し、分割しない
当時のコンピュータ業界は、コンピュータ本体、パソコン、ソフトウェア、記憶装置などを販売する企業が数多く生まれていた。
「すべてを提供するIBMの方法は時代遅れ。」という意見があったが、これを否定した。
「顧客は無数にある製品をまとめる会社がなく困っている。すべてを手掛けるIBMだけが顧客の悩みに応えられる。IBMは分割せず、統合サービスを提供すべきだ」
ルイス・V・ガースナー『巨像も踊る』
外注や業務委託のメリットはなんといっても時間とコストの削減だが、ガースナーは一貫した統合サービスが強みになると理解していた。
❷ムダを徹底的に削減する
大規模な経費削減を実施、人員削減などの痛みが伴った。
❸ビジネスのやり方をつくり直す
社内業務プロセスはつぎはぎで古く、管理もバラバラ。
❹生産性の低い資産を売却して、資金を確保する
社用機、マンハッタンのIBMビル、研修センター、買い集めた名画など、不要資産は売却。
利益率が常に低い、米国政府の大型案件を扱う名門事業部も売却した。
⇒ 組織を統合し、コスト削減を徹底。
会社の分割を回避し、統合的サービスを提供する方針を決定。
また、経費削減と非生産的な資産の売却に踏み切ったのだ。
業務変革やムダ削減の手を迅速に打って瀕死のIBMを蘇生させたガースナーは、次に新たな取り組みを始めた。
3. 新たなビジネスモデルへの挑戦
速く動く。間違えた場合でも、行動を起こすのが速すぎたためなら、まだよい。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
「顧客に様々な製品や技術を統合して提供する」という彼の考えを実現するため、サービス事業やソフトウェア事業を立ち上げた。
「今後、人々はネット経由でビジネスをする」と考え、マーケティング部門に「eビジネス」という言葉をつくらせ、世界的にキャンペーンを行った。
eビジネス:インターネットの技術を活用した、ビジネス活動全般を指す言葉。電子商取引だけでなくWebサイトの運営やシステム上での在庫管理なども含むので意味合いは広い。
「eビジネス」を提唱し、時代をリードする戦略を取った。
⇒ ネットを活用した次世代のビジネスモデルを構築。
投資家、そして顧客にとっての教訓は、近道はないということだ。多くの人にとって、eビジネスの「e」は「イージー」の「e」になったのではないだろうか。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
未来を見据えたガースナーの先見性が、IBMの新たな道筋を作り出した。
元々、ポテンシャルやリソース、時代の流れがあったことは事実。
しかし、「まず実行」の姿勢がなければ、大量の支出で巨象は倒れていただろう。
4. 社員を信じ、語り続けるリーダーシップ
組織階層は意味をもたない。会議には地位や肩書にかかわらず。問題解決に役立つ人を集める。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
ガースナーは「難しかったのは、企業文化の変革だった」と言う。
特に社員との対話の機会を重視していた。
その証拠に本の巻末には、社員に送った数多くのメールが収録されている。
IBMには誇るべき点がたくさんあり、興奮する点がたくさんある。きわめて大きな強みがあり、未来は明るい。だが、われわれは問題を解決して、ふたたび成長に関心を絞り込むようにしなければならない。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
⇒ 誠実さと一貫性が組織を一つにした。
正しく従業員を解雇するには?:『HARD THINGS』に学ぶ起業家のリアル
まとめ
⇒ 実行力こそが企業再生の鍵であると教えてくれる。
⇒ 「企業も家計も本質は同じ。」
⇒ 危機的状況を救うのは「実行力」である。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆