- 投稿日:2025/07/26
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回は川野泰周 著『「あるある」で学ぶ 余裕がないときの心の整え方』2016年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:川野泰周
出典:川野泰周オフィシャルサイト
精神科・心療内科医/臨済宗建長寺派林香寺住職
精神保健指定医・日本精神神経学会認定専門医・医師会認定産業医。
1980年横浜生まれ。2004年慶応義塾大学医学部医学科卒業。臨床研修修了後、慶應義塾大学病院精神神経科、国立病院機構久里浜医療センターなどで精神科医として診療に従事。2011年より建長寺専門道場にて3年半にわたる禅修行。2014年末より横浜にある臨済宗建長寺派林香寺住職となる。現在寺務の傍ら都内及び横浜市内にあるクリニック等で精神科診療にあたっている。
「どうしていつもイライラしてしまうのか?」
「職場や家庭での人間関係がしんどい…」
そんなふうに感じたことはないだろうか?
多くの人が、「心に余裕がない」と感じながらも、具体的な対処法が分からず、同じ悩みを繰り返してしまう。
本書は、現代人の“心の自動操縦”を解除し、少しでも自分を楽にする方法を紹介する。
✅ 心の余裕は「今ここ」に気づくことから始まる。
✅ マインドフルネスは特別な技術ではなく誰でもできる。
✅ 対人関係は「外」ではなく「内側」から整えられる。
他人から見たらうらやましいほどに恵まれているのに、なぜか心にむなしさを感じている。
子供の頃に親から殴られたとか、恋人とのつらい別れ、または天変地異によってすべてを失ってしまったなどのトラウマなど…。
今は”心の時代”である。
余裕がないときの心の整え方
自動操縦の人生に要注意
大学を出た後、精神科医として六年間診療に従事していたとき、私は目の前の患者さんに、最も適合する薬剤を処方することを最大の使命と考えていました。患者さんのお話を聞きながらも常に、「今日はどのように薬を調整しようか」「前回と同じ処方で大丈夫だろうか」といったことばかり考えていたのです。禅の修行をする前の私は、「自動操縦」「心ここにあらず」の状態だったのです。
川野泰周 著『「あるある」で学ぶ 余裕がないときの心の整え方』
⇒ 気づかぬうちに“今”を生きていない。
川野氏は、過去の自分を「心ここにあらず」と語る。
薬のことばかり考えていた日々を経て、禅の修行でようやく「目の前の人」を感じるようになったという。
マインドフルネスの本質とは
出典:漫画『パリピ公明』
「今この瞬間に、価値判断をすることなく、注意を向ける」これこそがマインドフルネスの定義です。
マインドフルネスは、欧米を中心に注目を浴びている心理療法の一つで、そのルーツは禅にあります。
川野泰周 著『「あるある」で学ぶ 余裕がないときの心の整え方』
⇒ 今この瞬間に注意を向けるだけ。
マインドフルネスとは、「今」に気づくトレーニング。
高尚なものではなく、呼吸や歩行、食事など日常の中にこそ“実践”の場があると語る。
マインドフルネスは「正念」を英語で表現した概念。
ブッダが悟りを開いて最初にした説法の中で、人の心に真の救いをもたらすための八つの事項を伝えた「八支正道」の七番目に登場する。
正見(しょうけん)::正しい見解、真理を理解する知恵。
正思(しょうし)::正しい思考、悪に染まらず善に導く考え。
正語(しょうご)::正しい言葉、嘘や悪口などを言わない。
正業(しょうぎょう)::正しい行い、殺生、盗み、邪淫などをしない。
正命(しょうみょう)::正しい生活、法にかなった生活を送る。
正精進(しょうしょうじん)::正しい努力、善に励む。
正念(しょうねん)::正しい思念、心の状態を正しく捉える。
正定(しょうじょう)::正しい禅定、心を集中させ、平静さを保つ。
八支正道は、仏教の基本的な教えであり、修行の指針である。
中村圭志 著『教養として学んでおきたい5大宗教』
本書は簡潔にまとめられているので「信仰したいわけではないが、宗教について学びたい」人にはおすすめできる。🍀
人生には裏があり、裏にはまた裏がある……この経験的事実を、神学もまた教えてくれるのです。
中村圭志 著『教養として学んでおきたい5大宗教』
幸せになるための実践とは
現代は「物が栄えて心が滅ぶ時代」と言われます。
他人から見たらうらやましいほどに恵まれているのに、なぜか心にむなしさを感じている人は少なくありません。
高い収入や理想的な家族、やりがいのある仕事などを「人生の価値」や「幸せ」と定義してしまうことは、自分を空虚にさせる可能性があります。
川野泰周 著『「あるある」で学ぶ 余裕がないときの心の整え方』
⇒ 支える・支えられる関係を大切にする。
⇒ お金から得られる幸せには上限がなく満たされることがない。
幸せは「誰かを助ける」「感謝する」ことから生まれる。
ポジティブ心理学でも、支援と感謝こそが幸福の鍵とされている。
「お金を持っていることがすばらしい」
「家族みんなが幸せであることがすばらしい」
「好きな仕事ができていることがすばらしい」など
多種多様の価値観があるが、すべては生きているからできることである。
ライアン・ホリデイ著『Stillness Is the Key』
心の静寂を保つには「なにを考える必要がないのかを決めること。なにを無視するのか、なにを無視しないのかを決めること。これが最初にすべき、最も重要なあなたの仕事だ。」
ライアン・ホリデイ著『Stillness Is the Key』 Google翻訳した後に手直し。
また、同じトラウマ体験を持つ人でもそれについて他者に話したことがある人たちよりも、秘密にし続けてきた人たちの方が、圧倒的に健康状態が悪かったという。
ライダー・キャロル著『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』
自己認識は、一日ずつしか深まりません。 自分の歩みを振り返ると、意味がなかったことから遠ざかり、意味のあることを増やしていく能力がアップします
ライダー・キャロル著『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』
こういった研究結果から考え出されたのが「感情筆記法」である。
トラウマとなった出来事を思い出し、それをノートに記録してもらう。
この『バレットジャーナル』も近い。
対人関係のストレスとの向き合い方
独り身の孤独、集団でいるのに孤独を感じてしまうなど、孤独にはいろんな種類がある。
孤独から抜け出すキーワードは「行動すること」であると本書は語る。
ある意味、「今日が人生で一番若い日」なのである。
また、なぜ行動するのか?については、「他者への思いやりと共感性」と手に入れるためとしている。
孤独の対義語を「共感」と語り、共感したり、してもらったときの感覚を思い出すこと。
ある意味、「人に会う」なのである。
「諸法無我」という言葉があります。
「あらゆる事物には、永遠・不変な本性である我がないということ」と『大辞林』にありますが、「体や思考、感情もあるのに我がないとは意味が分からない」と思ってしまいますよね。
自分が生まれてきて、親に育てられ、誰かが育てた野菜や肉を食べ、いろんな人に出会い、そして今にいたります。
今、ここにいる自分はたくさんのご縁があって存在しているということで、「無我」なのです。
自分という存在はさまざまな縁によって映し出された影のようなものと禅では考えられています。
川野泰周 著『「あるある」で学ぶ 余裕がないときの心の整え方』
⇒ 外より自分の「見方」を整える。
人間関係の悩みは多くが「環境を変えたい」という思いから生まれる。
しかし川野氏は、自分の「あり方」を整えることが最も現実的かつ効果的だと説く。
出典:漫画『パリピ公明』
これは「無我(むが)」ではなく、「非我(ひが)」である。
「我」ではないものを「我」であると執着している状態である。
世間の基準を気にしても 結婚や出産、収入など物事にはいろんな平均が算出されている。
友人たちの充実している休日や、成功したビジネスの話題を知れば知るほど、どんどん自分が世間から置いて行かれている感覚を味わってしまう。
ノウハウや成功体験談も必ず誰かの薬や助けになるものではない。
「受け手次第」と言ってしまうのはあまりにも雑だが、「その人が必要な答えは、その人の中にある」
あなた自身の存在そのものを、丸ごと受容することができる境地。
これこそが真のマインドフルネスであり、「内なる自分との出会い」である。
荘子(荘周)およびその弟子著「荘子」
さまざまな民族や宗教による考え方は非常に相対的なものであり、何かが絶対的に正しいというものではないーーと、徹底的に笑いながら話しているのがこの『荘子』です。
NHK100分de名著ブックス 玄侑宗久 著『荘子』
まとめ
✅ 心の余裕は「今ここ」に気づくことから始まる。
✅ マインドフルネスは特別な技術ではなく誰でもできる。
✅ 対人関係は「外」ではなく「内側」から整えられる。
⇒ 幸せは「今ここ」と「感謝」の中にある。
POINT!
・あなたが人生の主人公である
・世間ではなく自分に注意を向ける
川野泰周 著『「あるある」で学ぶ 余裕がないときの心の整え方』
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆