• 投稿日:2025/08/23
  • 更新日:2025/10/01
橘玲著『新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』マイクロ法人の考え方!

橘玲著『新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』マイクロ法人の考え方!

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シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

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要約
現代日本の経済的格差は、「雇われる生き方」の限界に起因している。 橘玲の『新・貧乏はお金持ち』では、最小単位の法人「マイクロ法人」を活用することで、税や社会保険の仕組みを合法的に乗りこなし、個人が経済的自由を手にするための戦略を解説する。

初めまして!シロマサルです。

知ることで、人生はもっと楽しくなる!

今回は橘玲著『新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』2025年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。

著者:橘玲

1959年生まれ。日本の男性作家。本名は非公開。 2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎)でデビュー。同年刊行の『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部を超えるベストセラーに。


著者の他の書籍

『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ』

『人生は攻略できる』

『働き方2.0 vs 4.0 不条理な会社人生から自由になれる』


00000.png✅ サラリーマンは制度的に損をしている

✅ マイクロ法人はそれを逆転する最小の手段

✅ 知っていれば合法的に「自由と富」を得られる


こちらの本は2009年版の『貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』を新しくしたもの。

81wsBuSM6YL._UF1000,1000_QL80_.jpg画像は文庫版の2011年版


残念なことに、2009年版にあった「法人の設立方法・法人の納税方法・公的融資の受け方」のコラムが無くなっている。

制度の改修は頻繁な上にネットに情報がいっぱいあるということで、カットとのこと。

どちらかといえば、テクニック本ではなく思想本なので、

マイクロ法人の具体的なつくり方は、ノウハウ図書館で「マイクロ法人」と検索すれば、最新情報に更新された内容がしっかり丁寧にまとめられています。

そこから学んでいく方が近道だと思います。

リベシティ内のチャットで聞いてみるのも良いでしょう。

ただし、特定の個人よりも、相談チャットに聞いてみること。

特に、最低限の調査と時間を頂く意識を持った礼節を忘れないように。

自力で調べたことが正しいのか?「〇〇」はどういった意味なのか?

という疑問が出てきたら「人に会えばよい。」


書籍、パプちゃんでも何でもいいので概要は理解しないと、質問内容がふわふわになって聞きたいことが結局わからない。

その方がよっぽど理解に時間がかかる。


ちなみに、2009年は従業員5名以下の法人ならば、社会保障は厚生年金ではなく国民年金の方が安価だったが、この13年で事情が変わり、「1名だろうが法人は厚生年金への加入が義務化された」ためどうするのか?

といった違いが見受けられる。


マイクロ法人は私の造語で、取締役一人か、役員が家族のみで構成される最小法人のことだ。 自営業者が法人化すると、「個人」と「法人」のふたつの“人格”を持つことができる。 本書は「1人なのに2人」というこの不思議について書いているが、それを税·社会保険料コストの(合法的な)軽減に利用する場合、親本刊行当時の一般的なアドバイスは、「法人を赤字にして個人で納税する」だった。 それがいまでは、「個人の所得を下げて法人で納税する」に180度変わってしまった。

橘玲『新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』


ちなみにマイクロ法人って何がいいの?

まとめるとこんな感じ。

❶誰でも利用できる。
マイクロ法人戦略は、フリーランスや個人事業主であれば誰でもすぐに利用でき、特別な知識や努力は不要で、なおかつ確実に効果がある。

❷いつか必ず役に立つ。
終身雇用制が崩壊したいま、誰もが人生においていちどは独立を考える場面を迎えるときがある。そんなとき、会計・税務・ファイナンスの実践的な知識は必ず役に立つだろう。

❸いつまでも使える。
効率的な市場においては超過利潤を得る機会は一瞬にして消えてしまうが、制度の歪みから生まれる利益(黄金の羽根)は既得権として固定化されるから、いちど習得すればいつまでも使える。


物事はそう単純ではないが、

年収が1000万で、かかっている費用が800万。年収が400万で、かかっている費用が100万。
どちらが手元に多く残るか?

まさに「貧乏はお金持ち」になれる。
純利益の追求は非常に大事な考え方である。

ただ、年収が1000万で、かかっている費用を100万にできるのが一番良いことも忘れてはいけない。

そのための「5つの力」である。


選択肢や知識を自分の状況に合わせて増やしていこう。

お金が少しでも増えれば、できるようになることも、逃れられる苦しみも多い。


社会保険料は“ステルス増税”

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消費税を上げようとすると国会で紛糾必至で、政権がいくつもつぶれるが、社会保険料率の引き上げは厚生労働省の一存でできるので、この「ステルス増税」が常態化している。 その結果、日本の社会保障制度の歪みはますます大きくなっている。 会社員が加入する社会保険と、自営業者が加入する国民年金/国民健康保険ではどちらが得なのか。 厚生年金の保険料が収入に応じて決まるのに対して、国民年金の保険料は定額(2025年時点で月額1万6980円)なので、この比較は簡単だ。

橘玲『新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』

0.png⇒ ベースアップより手取りが減っている原因。

給料が上がっても手取りが増えないのは、社会保険料の増加が1つの原因であることは間違いない。

制度的にサラリーマンの負担はますます重くなっている。

節税と言うのは「固定費」削減と言い換えることもできる。

ただ本書は簿記知識がない人にとっては読み辛いところもある。

0000.png法人税率は、個人所得税に比べて圧倒的に税負担が軽いという特徴がある

さらに、マイクロ法人では経費として計上できる範囲が広がる。

例えば、自宅を仕事場とする場合、家賃や水道光熱費の2分の1、通信費などの生活費も法人の経費として計上できるため、法人税の負担を大幅に軽減できる。

本書では、経費を最大限に計上し、利益を限りなく小さくすることで、法人税さえ払う必要がなくなるという「魔法の方法」が存在すると指摘されている。

だからとはいえ、何でもかんでも経費として計上することは「脱税」と解釈されるリスクがある。

税金は社会インフラの恩恵を受けている以上、正しく払うべきだ。


私たちが「副業」を始める理由と言うのは単に「収入」を増やすためなのだろうか?

実際は「事業を持ってみる」という選択肢を増やすことに本質はあると思う。

私たちは圧倒的に金融リテラシーが足りない。

確定申告や税金の種類に触れることで、結果的にお金や社会制度に関心をもたざる負えなくなる。

給与明細は貰ったとしても額面だけ見ていればよかった。

財務や会計の知識も、どうしても簿記は苦手という「自己理解」も全ては手に触れてみることから始まる。

事業や興味を持つ際に、「収入」は始める動機づけに過ぎないと、ふと思う今日この頃だ。


「社長」の肩書で人生は好転するかも?

徹底解説.png⇒ 見える世界が変わるのが法人化の副産物。


不思議な話、同じ人でも、職歴なしなら「変な人」。

法人を作って代表取締役になれば「社長さん」。

同じ人が会社を設立し代表取締役になるとアクティブな面白い経歴になる。

社会的信用が変われば、得られるチャンスも広がる。


面白いのが、GoogleやAmazonの日本支社のように、決算公告のない法人(例:合同会社)を設立する事は経営情報の秘匿性が高い

つまり、法人という「人格」を作ることで人間のプライバシーを守るという考え方もある。

ソフトバンクの孫正義レベルであれば、会社のブランドと紐づいているため、難しい。

しかし、「日本で2番目に高い山は?」と同じように小さな会社の社長の名前や自宅の住所は丁寧に順を追って調べないと出てこない。

これも「守る力」だと思う。


0000000.png233.png磯崎哲也著「起業のファイナンス 増補改訂版」

ファイナンス(finance):企業や個人などが資金を調達したり、調達した資金を利用したりすることを指す。財務や資金管理、資金調達を意味する。

資金調達は「銀行からの借入」か「株式による出資」に分かれる。

リスクが低い事業は銀行から借り入れる形式が多い。

⇒ 資金調達の知識は起業家の命綱である。


ただし、社会的信用や取引上の信頼性を重視する場合は、あえて自主的に決算公告を行うことで、「私の財政は健全なので、お金を十分利息をつけて払えまっせ!」とアピールすることもできる。


雇われずに生きる設計図

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「国家に依存するな。国家を道具として使え。」

橘玲『新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』

0.png⇒ 法人化を知ることは人生の選択肢を増やす。

国家の制度を単に受け入れるのではなく、その仕組みを理解し、自らの経済的利益と自由のために戦略的に活用する。

ふるさと納税やNISAに興味があるのは、お得な仕組みを活用したい!と思ったからではないだろうか?


もちろん、全員がなれ!といった話ではない。

人には歴史がある。しがらみがある。大切なものがある。

ただ、制度の裏を知って動くことで、経済的にも精神的にも自由度が高まる。

「最悪、〇〇の手があるから挑戦してみよ!」となれる。

B案や別世界を知ることはとても大事である。

調べ続けていくと、面白さも出てくる。


理由は何だっていい。

休日や平日のランチで、30分ほど並ばないと食べられない人気のお店に。

ちょっとずらして、誰にも邪魔されず、並ばずに。

ウキウキしながら食べたいではないか。


まとめ

都合の良い情報に注意…。.png✅ サラリーマンは制度的に損をしている

✅ マイクロ法人はそれを逆転する最小の手段

✅ 知っていれば合法的に「自由と富」を得られる


⇒ 制度を理解すれば、世界の見え方が変わる


こうした不平等を是正するもっとも効果的な方法は、政治や社会を声高に非難することではなく、より多くのひとが利権にアクセスできるようにすることだ。そうなれば制度そのものが維持できなくなるから、否応なく社会は変わらざるをえない。

橘玲著『新・貧乏はお金持ち――「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』


知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。

是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!

見ていただきありがとうございました!😆

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