- 投稿日:2025/06/24
- 更新日:2026/02/19
はじめに|売ろうとしたときに、初めて気づいたこと
前編では、私がどのような判断環境の中で契約に進んでしまったのか、
立ち止まれなかった流れを振り返りました。
購入からしばらく経ち、家計や資産全体を見直す中で、このワンルームマンションの存在が気になるようになりました。
毎月のローン返済と管理費でキャッシュフローは赤字。
それでも当初は、「いずれ売却できるだろう」と、どこかで考えていました。
実際に売却を検討し、不動産会社に相談したことで、その前提が成り立っていなかったことに気づきました。
査定価格と反響から見えた「市場評価」
複数の仲介会社に相談した結果、提示された査定価格は、購入価格を大きく下回る水準でした。
また、ポータルサイトに掲載しても、内見の申し込みはほとんどなく、反響も限定的でした。
ここで初めて、「持っている」ことと「市場で評価される」ことは別なのだと実感しました。
冷静に整理して分かった、初心者には厳しかった条件
感情を交えず、この物件の条件を整理してみると、不動産投資初心者にとっては判断が難しい要素が複数重なっていたことが分かります。
以下は、一般論としての整理です。
初心者が注意したい条件チェック(整理版)
① 収益構造がシンプルでない
・表面利回りは一定でも、実質収支は赤字
・空室や修繕を想定すると、収支がさらに悪化する可能性がある
② 建物・管理の将来像が見えにくい
・築年数が古く、修繕計画の全体像を把握しづらい
・管理体制や積立状況を自分で説明できていなかった
③ 出口(売却)から逆算できていなかった
・同条件の成約事例を確認していなかった
・「誰が、いくらで買うか」を具体的に想定していなかった
なぜ、購入時に気づけなかったのか
振り返ると、知識不足以上に影響していたのは、判断を他人に委ねていたことでした。
・信頼している人の紹介だった
・専門家が関わっているという安心感があった
・スムーズに進む流れに違和感を持てなかった
これらが重なり、自分で考えるという工程を省いてしまっていたのだと思います。
専門家に相談して分かった「限界」
違和感を整理した後、専門家にも相談しました。
ただ、返ってきたのは
「書面上は整っているため、法的に争うのは難しい」という見解でした。
ここで学んだのは、納得できない感覚と、法的な判断は必ずしも一致しないという現実です。
この経験から得た、いちばん大きな学び
この出来事は、単なる「勉強不足」で片づけられるものではありませんでした。
・説明を自分の言葉に置き換えられるか
・分からないまま進んでいないか
・違和感を「気のせい」で流していないか
投資以前に、意思決定そのものの姿勢を問われる経験だったと感じています。
おわりに|この記録を残す理由
結果として、この物件は私にとって「資産として機能する存在」ではありませんでした。
ただ、この経験を誰かの判断材料として整理し、共有することはできると思っています。
もし今、不動産投資を検討していて、説明をうまく理解できないまま話が進んでいるなら、一度立ち止まることは、決して無駄ではありません。
シリーズの位置づけ
入口記事:購入前の前提と判断環境
前編:契約に進んでしまった流れ
後編:売却で見えた現実と条件整理
この後編は、「結果を踏まえた整理」としての役割を担っています。
どこか一つでも、あなたの判断を見直すきっかけになれば幸いです。