- 投稿日:2025/09/12
- 更新日:2025/09/29

「また保険料が上がるの?」
そう思った方も多いかもしれません。
2026年4月から始まる「子ども・子育て支援金制度」は、すべての公的医療保険制度の加入者が対象となり、子どもがいてもいなくても拠出が必要になります。
ニュースでは「独身税」と揶揄されることもありましたが、実態は公的医療保険料に上乗せして徴収される仕組みです。
本記事では、この制度の使途と徴収の仕組み、そして具体的な負担額の目安を、なるべく平易に整理します。
1. 制度の使途 ― 何に使われるのか?
こども家庭庁が公表している資料によると、集められた支援金は主に次の事業に使われます。(画像出典:こども家庭庁HP)
つまり、この制度は「子育て世帯への給付・サービスの拡充」に充てられることが明確になっています。
2. 誰が対象になるのか?
対象は、すべての公的医療保険制度の加入者です。
健康保険組合、協会けんぽ、共済組合(=会社員や公務員などの被用者保険)
国民健康保険(=自営業やフリーランスなど)
後期高齢者医療制度(=75歳以上の高齢者)
つまり、基本的に「国民全員が何らかのかたちで拠出」することになります。
3. 拠出率と金額の目安
こども家庭庁HPには、どういう前提条件で計算されたかわかりづらい計算結果が掲載されていました。(画像出典:こども家庭庁HP)
平均の金額なるものが書いてありますが、私はこの金額になるのかわかりません。。
ですので、次に、概算ですが、計算例を掲載します。
ご自身に当てはめてみてくださいね。
計算例(標準報酬月額30万円、標準賞与額80万円/回×年2回)
月収部分(全体):30万円 × 0.004 = 1,200円/月
原則労使折半 → 本人負担は 600円/月
賞与部分(全体):80万円 × 0.004 = 3,200円/回
原則労使折半 → 本人負担は 1,600円/回
【年間合計(本人負担)】
月600円 × 12か月 + 賞与1,600円 × 2回 = 約10,400円/年
(月平均:約867円)
つまり、標準的な給与水準の会社員であれば「毎月数百円+ボーナス時に数千円」という負担増になります。
【補足説明】
制度設計では、令和10年度(2028年度)に拠出率が0.4%に到達することが決められています。
拠出額は「標準報酬月額」や「標準賞与額」にこの率を掛けて計算されます。
・標準報酬月額:給与や各種手当をもとに決められる等級(ざっくり月給)
・標準賞与額:ボーナスをもとに計算される額(ざっくりボーナス)
4. 加入形態ごとの徴収のされ方
健康保険組合・協会けんぽ・共済組合(被用者保険)は、給与から天引きです。
賞与支給時も原則労使折半とのこと。
給与明細に「健康保険料」と並んで支援金分が区分されるかは組合によるようです。
国民健康保険は、市区町村からの納付書・口座振替に上乗せされ、全額自己負担のようです。
後期高齢者医療制度は、年金天引きまたは納付書に上乗せされ、全額自己負担のようです。
5. 給与明細ではどう見える?
健康保険組合などが「徴収を代行」する仕組みであり、健康保険料や介護保険料とは区分された拠出金です。
実際の給与明細では、
「子ども・子育て支援金」として独立した項目を表示する健保
もあれば、
「健康保険料」の中にまとめて計上する健保
も出てくると思われます。
区分掲記することが求められるようですが、最終的にはそれぞれの健保・共済の運用に委ねられているようです。
まとめ
2026年4月から全国民が対象。子どもがいなくても拠出が必要。実際の聴衆は2026年5月から。
使途は法律で明確に規定されており、児童手当や妊産婦給付など少子化対策に充てられる。
拠出率は0.4%に到達予定。標準報酬月額30万円なら本人負担は月600円程度+ボーナスごとに1,600円程度。
原則労使折半だが、国民健康保険や後期高齢者医療制度は全額自己負担。
給与明細上は健康保険料等と区分して徴収されるが、表記の仕方は健保ごとに異なる。
つまり、この制度は「見えにくいけれど確実に毎月の負担が増える仕組み」です。2026年春以降、給与明細や納付書を見て「なんだろう?」と驚かないために、今から把握しておきたい制度ですね。
最後に
最後まで読んでくださいましてありがとうございました‼︎
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