- 投稿日:2026/02/18
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
「仕事の議論がいつもぼやける」
「提案が浅いと言われる」
「何が問題か言語化できない」
そんな悩みは、思考の“解像度”が低いことが原因である。
今回は馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』2022年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:馬田隆明
東京大学産学協創推進本部FoundXディレクター。University of Toronto卒業後、日本マイクロソフトを経て、2016年から東京大学。東京大学では本郷テックガレージの立ち上げと運営を行い、2019年からFoundXディレクターとしてスタートアップの支援とアントレプレナーシップ教育に従事する。様々な起業志望者、起業家からの相談にアドバイスをするほか、スタートアップ向けのスライド、ブログなどで情報提供を行っている
✅ 解像度を上げるほど思考は鋭くなる。
✅ 深さ・広さ・構造・時間の4視点が鍵である。
✅ 課題は要素分解し、時間軸を含めた具体化が重要である。
カメラのピントがあっていなかったり、視力の悪い人が眼鏡なしであたりを見ようとして、世界がぼやけて見えたりするような感覚、とも表現できるでしょうか。しばしばこうした思考の状態のことを「解像度が低い」と言います。逆に、明晰な思考ができている状態のことを「解像度が高い」と表現します。
馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
今回は、曖昧な思考をクリアに変える4つの視点について解説する。
解像度という言葉は、印刷やパソコンのディスプレイ、画像などに用いられる言葉である。
ウェブサイトやディスプレイなどでは画素(ピクセル)数のことを指し、印刷の場合は1インチあたりのドット数の密度のことを指す。
この画像自体もわかりにくければ、「解像度が低い」ということである。
文脈的には、物事への理解度や、物事を表現するときの精細さ、思考の明晰さを、画像の粗さや精細さのビジュアルイメージを想起させながら示す言葉として用いられるようになったのだ。
『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
ぼやけているからこそ、「一つの山」としか表現できない。
まだ何かを始めたばかりの起業志望者の答えは、残念ながら往々にして曖昧な──解像度が低い──ことが多いです。
馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
解像度が低いと議論は必ず迷走する
それっぽい図や表現で満足するなら、何も解決はできない。
「健康になりたい」という人にアドバイスする場合を例にとって考えてみます。様々な選択肢が思い浮かびます。食事制限かもしれませんし、運動かもしれません。すでに病気にかかっていれば、治療が必要かもしれません。「健康になりたい」というのはあまりにも漠然とした要望のため、答えに窮します。そこでまずはその人に質問をして、現状把握することが必要でしょう。
馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
⇒ 原因を把握できず、課題が見えない。情報は点のままでは浅く、議論は必ず濁る。
解像度が低い状態とは、「理解しているようで実は理解していない」曖昧な認識にとどまっている状況である。
発言の前提が整っておらず、複数の要素が混ざったまま語られるため、論点が散らばり、相手にとっても何を基準に話しているのかがつかみづらくなる。
こうした曖昧さは、情報が粗いまま扱われていることに起因する。
どの要素が重要で、どれが優先度低なのかが判断できないまま議論が進むため、具体的な課題が見えてこない。
また、情報が点として存在しているだけでは、話の深さも説得力も生まれない。
点が線になり、さらに面へと拡張されることで話は初めて立体的となるが、解像度が低い状態ではそのプロセスが発生しない。
点と点の因果がつながらないため、分析も対策も浅い印象になり、聞き手に「結局何を言いたいのか」が伝わらない。
数字や具体例も示されないまま抽象論だけが続くため、議論の軸が定まらず、最終的には行き着く先を見失う。
つまり、解像度が低い思考は、あらゆる議論を迷走させる。
本質的な問題をつかむことができず、課題の特定すらままならないためである。
裏を返せば、議論が迷子になる兆候が見えたときは、ほぼ必ず「理解の粗さ」が存在している。
解像度が高い人の4つの視点
コンサルタントや評論家は当事者ではないからこそ、複数の視点を持つ。
解像度の高さが何によって構成されているかを考えたときに見えてきたのが、「深さ」「広さ」「構造」「時間」の4つの視点です。
馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
⇒ 「深さ・広さ・構造・時間」の四層で思考することで、曖昧さは消え、議論は精密になる。
解像度が高い人は、物事を多層的に捉えるため、思考の密度が圧倒的に高い。
まず必要なのは「深さ」の視点である。
課題の根本原因や背景を抽象表現に逃げずに掘り下げ、具体的な事実レベルまで落とし込むことで、本質の輪郭が明確になる。
深く掘ることで、曖昧だった問題が「どこに手を入れるべきか」という actionable な形に変化する。
次に「広さ」の視点が加わる。
物事を単一の要因で判断せず、周辺要素も含めて多角的に拾っていく。
たとえば、筋トレを語るなら運動だけでなく食事・睡眠・ギアなど複数の側面を視野に入れるように、広い視点があるほど解決策のズレが減り、判断の精度が上がる。
さらに、「構造」の視点が情報の整理を可能にする。
深さと広さで集めた情報をただ並べるのではなく、因果関係や優先度によって意味のある形へと再配置する。
構造化によって「本当に重要なポイント」が浮かび上がるため、議論の重心が明確になり、不必要な要素が自然と排除される。
最後に「時間」の視点が思考を立体化する。
物事は常に変化し、短期・中期・長期で異なる表情を見せる。
時間軸を踏まえて因果を考えることで、「今の状態」と「未来の変化」まで見据えた判断ができるようになり、打ち手の精度が劇的に向上する。
この四つの視点が揃ったとき、思考は深く、広く、整理され、流れを持つ。
解像度の高い人が本質的でズレのない議論を展開できるのは、この構造化された四層の視点を常に行き来しているからである。
解像度を上げるための実践法
「深さ」とは時間、空間に奥行きをもたらすキッカケである。
最もよくあるのは、深さが足りないパターンです。そこでまずは「深さ」から始めることをおすすめします。起業家を目指す方の中でもよく見られたのは、深さの不足でした。海外のスタートアップの表面的な真似はできているし、ビジネスモデル自体はありえるかもしれないものの、目の前の顧客の課題についてはほとんど掘り下げられておらず、解決策となる製品の内容もふわっとしている。そんなアイデアの提案はかなり頻繁にあります。
馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
⇒ 曖昧を潰し、広げ、整理し、時間で立体化することで思考は一気に精密になる。
解像度を高めるには、日常の思考プロセスに具体的な技術と習慣を取り入れることが必要である。
第一に重要なのは「質問を増やす」ことだ。
議論が曖昧なまま進んでいると感じたら、「なぜ?」「具体的には?」「誰が?」「いつ?」などの基本的な確認を徹底する。
曖昧な部分を一つひとつ潰して深さを作ることで、理解が急速に精密化されていく。
次に、「広さを意図的に増やす」行動が欠かせない。
視野が狭いと思考は偏り、誤解が生まれやすくなる。
直接関係なさそうな情報でも、一度拾ってみることが新たな示唆につながる。
広さは思考の土台を厚くし、見落としを防ぐ重要な防波堤となる。
そして、「構造化テンプレートを使う」ことで情報は整理され、議論の優先順位が見えるようになる。
MECE、ロジックツリー、因果マップなどのフレームワークは、複雑な状況を分解し、本質部分を浮かび上がらせる強力なツールである。
構造を持たせるだけで、思考のムダと混乱は大幅に削減される。
最後に、「時間軸でストーリーを組む」ことが、思考を平面的な分析から立体的な理解へと引き上げる。
課題がどのように変化し、未来にどう影響を与えるかを描けるようになると、説明にも提案にも説得力が生まれる。前後関係や経時変化を含めたストーリーは、相手の理解を助け、議論を一歩先に進める。
これら四つのアプローチを統合して実践することで、思考の解像度は劇的に上がる。
曖昧だった問題が明確になり、見えていなかった構造が浮かび上がり、短期と長期の見通しがつく。
結果として、判断の質が向上し、あらゆる議論が迷わず進むようになるのである。
良い課題の条件の1つとして、課題の大きさが重要であることをお伝えしました。課題の大きさは、相手がお金を払ってくれるかどうかである程度検証できます。 「その製品がとても欲しい」と熱烈に口頭で伝えられても、信用しないほうがよいでしょう。相手が身銭を切らなければ、それは本気ではありません。
馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』

平井孝志著『武器としての図で考える習慣』
著者曰く、「よく考えている人」「深く考えている人」ほど、「図」を描いている。
図は2次元だからこそ、思考を整理し本質を捉えるのに適している。
文章も使わない。
つまり脳のリソースを節約できる。
「図で考える」というアプローチは、「深く考える」の答えの1つ、しかも、誰でも使える、効果的な武器であると、私は確信しています。
平井孝志著『武器としての図で考える習慣』
安宅和人著『イシューからはじめよ』
「イシュー(issue)」は、単なる問題ではなく、以下の二つの条件を満たすものと定義されている。
「2つ以上の集団の間で決着のついていない問題」であり、
「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」の
両方の条件を満たす"問題"である。
世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。
安宅和人著『イシューからはじめよ』
ナシーム・ニコラス・タレブ著『身銭を切れ』
「身銭を切る」とは、単にお金を出すことではない。
それは、自らの意思決定に対して責任を負い、リスクを自分の身体と生活で引き受けるという生き方である。
「真の知恵は、理論や机上の計算からではなく、痛みと経験からしか生まれない」
自分の意見に従ってリスクを冒さない人間は、何の価値もない。
ナシーム・ニコラス・タレブ著『身銭を切れ』
まとめ
✅ 解像度を上げるほど思考は鋭くなる。
✅ 深さ・広さ・構造・時間の4視点が鍵である。
✅ 課題は要素分解し、時間軸を含めた具体化が重要である。
意思決定をするときには10-10-10の考え方を用いて、10分後、10か月後、10年後を想像してみることも一つの方法です。そして目標も行動計画も、書くことでより解像度が上がります。
馬田隆明著『解像度を上げる 曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
⇒ 解像度を上げれば、世界の見え方が一気に変わる。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!
