- 投稿日:2025/12/11
- 更新日:2025/12/16
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要約
これは、父が倒れた日から亡くなるまでの22日間を、息子が家族として見つめ続けた記録です。
とある朝、母が父を起こしに行くと、父は既に意識がなくベッドからずり落ちていました。訪問看護師に救急車を呼ぶように言われ、病院で緊急手術をすることに。
この記録はフィクションではありません。
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1-1|搬送直後に家族は判断を迫られる
10月25日。この日は両親の45回目の結婚記念日でした。
1980年に結婚式を挙げたそうで、私たち夫婦は1週間前の10月19日に、記念日のお祝いも兼ねて4人でランチをしていました。
まさか、その1週間後に急変が訪れるなど誰も思っていませんでした。
しかし、この「1週間前のランチ」が、後に大きな心の支えになります。
もともと年に2回ほど開いていたささやかな会食が、結果的に“最後の元気な姿”となり、その記憶が私を何度も救ってくれました。
時刻は戻り、10月25日午前11時02分。
母からの一本の電話で、日常は突然切り替わりました。
「お父さんが倒れた。救急車で市大病院に来た」
いつものような雑談は一切ありませんでした。
背後では救命機器の電子音がかすかに響き、その音がすでに異常事態を伝えていました。
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