- 投稿日:2026/01/05
通勤や通学で自転車を使う家庭も多いですよね。
我が家では、私が買い物に行く時や子供達が公園など遊びに行く時など、日常的に自転車に乗っています。
これまでの記事で「青切符制度」や「左側通行のルール」について触れてきましたが、もうひとつ見逃せないのが 「自転車保険」 の話です。
◆ 自転車保険ってどんな保険?
自転車保険とは、自転車で他人にケガをさせたり物を壊したりしたときに使える保険です。
正式には「個人賠償責任保険(個賠)」と呼ばれ、事故による高額な賠償責任を補うものです。
たとえば、小学生の自転車が歩行者と衝突し、相手が重い後遺症を負った事故では、裁判で約9,500万円の賠償命令が出た例もあります(神戸地裁・2013年)。
こうしたリスクに備えるため、自転車保険は全国で加入が進んでいます。
◆ 義務化は“法律”ではなく“条例”で広がっている
自転車保険の加入は国の法律で義務化されているわけではありません。
各都道府県や政令市が定めた「条例」で義務または努力義務として定めています。
2015年に兵庫県が全国初の義務化条例を施行して以来、全国の約3分の2の自治体で義務化が進み、今では34都府県以上が対象です。
◇ 義務化されている主な地域
東京都/大阪府/兵庫県/京都府/愛知県/福岡県/熊本県/広島県/千葉県/三重県/北海道/滋賀県 など
ほとんどの地域では「加入義務」または「努力義務」のどちらかに位置づけられています。
◆ 「加入義務」と「努力義務」の違い
自転車保険の制度には、大きく2つの段階があります。
加入義務:条例で加入が必須とされる。利用者や保護者が保険に入っていないと違反(罰則はないが確認や指導あり)。兵庫県・大阪府・東京都など。
努力義務:加入を強く推奨するが、義務ではなく“努力を求める”段階。自治体による啓発中心。岩手県・長野県・沖縄県など。
どちらの場合も「加入していないと罰金」ということはありませんが、事故の被害者を守り、加害者の経済的負担を軽減するための社会的な責任として位置づけられています。
◆ どんな保険に入ればいいの?
自転車専用の保険が色々とありますが、「自転車保険専用」に入らなくても、すでに持っている保険でカバーされていることがあります。
・ 自動車保険の特約:「個人賠償責任特約」を追加すると、自転車事故にも対応。家族全員が対象のことも多い。
・ 火災・地震保険:「個人賠償責任特約」で日常の賠償リスクをカバー。自転車事故も対象。
・ 傷害・医療保険:自分がケガをした場合の補償。相手への賠償とは別ですので要注意。
・ TSマーク付帯保険:自転車整備店で点検を受けると1年間有効(最大1億円補償など)。
我が家では自動車保険に特約で付けています。
家の火災保険に付帯するのも検討しやすいのではないでしょうか。
そんな中でも、自転車安全整備士が勤務する自転車安全整備店で、定期的に点検する事で加入できるTSマークというものもあります。
◇ TSマークとは?
整備済みの証として貼られるシールで、青・赤・緑の3種類があります。
・ 青色(第一種):死亡・重度後遺障害 賠償責任補償1,000万円
・ 赤色(第二種):死亡・重度後遺障害 賠償責任補償1億円
・ 緑色(第三種):死亡・傷害(示談交渉サービス付) 賠償責任補償1億円
など、点検料およそ1,000~5000円程で加入できる手軽な補償です。点検料は店舗ごとに異なります。
◆ 家庭でできるチェックリスト
・ 自動車・火災保険などに「個人賠償責任特約」がついている?
・ 家族全員(子ども含む)が対象になっている?
・ 自転車にTSマーク保険がついている?期限内?
・ 自分自身のケガをカバーする保険がある?
◆ まとめ
自転車保険は「罰則のために入るもの」ではなく、家族や被害者を守るための安心の仕組みです。
「うちは自動車保険に入っているから大丈夫」と思っていても、特約を外していたり、対象外だったりすることもあります。
事故は予期せぬタイミングで起こります。
だからこそ、「ウチは補償されている?」を一度確認することが大切です。
全国的に義務化が広がっている今、一度ご家庭で「補償があるか」「誰が対象か」を確認しておきましょう。
それが、万が一の時に後悔しない備えになります。
※ 参考資料
国土交通省「自転車保険制度に関する資料」
兵庫県「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」
TSマークとは - (公財)日本交通管理技術協会