- 投稿日:2026/02/09
1. 最初に:なぜ「シンプル」なはずの家族葬が100万円を超えたのか?

以前のノウハウ図書館の投稿参列者3名で115万円。「シンプルな家族葬」で私が本当に驚いた想定外の出費では、家族葬における想定外の出費について大きな金額の部分のみをお伝えしました.
『で、結局、プランには何が含まれていて、細かいところは何を追加してこうなったの?』って思いますよね。
今回は第2弾として、その他の具体的な詳細な「数字」をお伝えします。
舞台は2025年夏の関東地方のとある市。参列者は家族のみのわずか3名という、極めて小さな家族葬。
葬儀社に見積もりをとるのって、ハードル高いもの。
参考までにちょこっと我が家の場合をのぞいてもらったらいいかなと。
以前の記事とダブるところもありますが、詳細まで公開します。
2. ポイント1:衝撃の「待機コスト」――11日間の安置が招いたプラン差額

まず、大きなところから。
今回の我が家のケースでちょっと異例だったのは、葬儀当日までの「待ち時間」にかかった費用です。
もともと選んだのは「一日葬プラン(309,000円のコース)」。葬儀そのものを1日で完結させる合理的なプランですが、見積書には衝撃の追加料金。
お預かり管理料(保冷庫利用込):135,000円(9日間分)
…私のパートの月給よりはるかに多い
私は表情を変えずに心の中でつぶやいて汗をぬぐいました。
このプランには通常2日分の安置料が含まれています。
しかし、今回はご住職や火葬場混雑により、実際の安置期間は11日間。
1日あたりの単価15,000円が積み重なり、プランに含まれない「差額分(9日分)」だけで10万円を突破。
でもこれは避けられない出費でした。
3. ポイント2:「最期の姿」への処置料――故人の尊厳と家族の心のためにかける21万円の価値

次に、故人の尊厳を守るための「処置料」です。
エンバーミング:170,000円(遺体防腐処置)
ラストメイク:40,000円(故人に自然な表情を取り戻すためのメイク)
真夏の11日間という長期安置で、衛生的に、そして生前の面影を残したままお別れをするのは故人への誠意でもあり、残された家族たちへの安心感。たとえ参列者が3名であっても、その3人の心に刻まれる「最期の表情」は、一生残る記憶に。
ラストメイクも、長期の保管を考えるとこれも選ばざるを得ません。
お陰で10日近く過ぎても、まるで生きていたころと変わらない義母としてお別れの挨拶が出来ました。
4. ポイント3:彩りとこだわりの「アップグレード品」――12万円の生花と有田焼の骨壷

「シンプルな式」という言葉の裏で、視覚的な満足度を左右するのが祭壇や備品のアップグレードです。
これは、省こうと思えば省けた出費ですね。
生花装飾(花装飾・枕花)への変更と追加:120,000円
収骨器のグレードアップ:45,000円
葬送衣装のグレードアップ):15,000円
特に花に関しては、プラン内の装飾に加えて10万円(!!)の「花装飾」と2万円の「枕花」を追加。
私たち家族としては、いくら少人数での式でも造花で葬儀をするイメージは良くなかったためアップグレードで生花に。生花にすれば、最後に棺にいれたり、祭壇に飾ることも出来ると考えました。
しかし、実際の造花を確認したわけではないので、もしかしたら意外にいいかもしれないですね。料金を削りたい方はここはポイント。
また、収骨器は標準的からグレードアップ。
実の娘である義妹の希望だったので、ここは義妹にお任せしました。
故人がそれを望んでいたか…自分だったらどうか…考えさせられるポイントでもありました。
5.…で、結局何が含まれてるの?詳細の金額は?

以上は基本プラン309,000円に含まれたものです。
追加したものは?
項目名 金額(税込・円)
葬送衣装グレードアップ 15,000
収骨容器変更額 45,000
遺影写真+加工セット(プラン差額) 10,500
生花装飾 100,000
枕花P(1基2万) 20,000
搬送用布団(ストレッチャー布団) 15,000
エンバーミング 170,000
ラストメイク 40,000
葬送インナー 7,000
納棺備品(封筒の掛け結び帯) 10,000
霊柩車【基本10km】 75,000
寝台車【基本20km】斎場への移送 15,000
位牌【大中上】 3,000
位牌【仮位牌(野位牌8.0寸)】 2,000
5尺塔婆(2枚) 3,000
お預かり管理料(保冷庫利用込)9日 135,000
司式者用具(宗教者用具) 15,000
設営・撤去/祭壇附属品一式(位牌・遺影・供物スタンド等)40,000
松花堂料理 住職+参列者3名@4,600(サービス料対象) 18,400
供養膳(サービス料対象) 12,000
サービス料(10%) 3,040
(他、値引きあり)
※太字部分はポイント1・2・3で記述の分となります
6. 補足:葬儀当日で終わらない「現金」の支出

多くの人が見落としがちなのが、葬儀社への支払い以外に発生する「現金」の準備です。
(当日)宗教者へのお布施、車代、手土産:お布施+約10,000円
(後日)石材店への支払い(戒名彫刻・納骨費):約55,000円
(後日)火葬代:12,000円(※自治体により後日補填あり)
(後日)四十九日法要のお花・お供え物:約10,000~
(後日)本位牌:約50,000円
「位牌」については、葬儀社の見積書には「仮位牌(野位牌)」などの名目で約5,000円が計上されていますが、これはあくまで式用の一時的なもの。四十九日までに自宅に祀る「本位牌」を別途作成する必要があります。
「葬儀費用=見積書の金額」ではないという現実を直視し、プラス数十万円〜の「現金予備費」を見込んでおきましょう。
7. 意外な神アイテム:無料の「会葬礼状」が役所で役立った
今回の事例では、参列者が少ないため不要と思われた「会葬礼状(10枚・無料付帯)」ですが、死亡届やその後の行政手続きにおいて、葬儀が行われたことを証明する書類として、礼状が効力を発揮することがあります。スマートな終活を目指すなら、無料のサービスは断らず、手続き用として確保しておくのが正解です。
8. 最後に:「シンプル=格安」ではないからこそ、納得感のある選択を

「家族3人なら、こじんまりと安く済むはず」 そう思って始めた葬儀の準備でしたが、蓋を開けてみれば100万円を超える大きな出費となりました。
今回の経験から痛感したのは、「家族葬」という言葉の響きほど、現実はシンプルではないということです。
「避けられないコスト」:猛暑や火葬場の混雑による待機費用
「想いのコスト」:最後を綺麗に整えてあげたいという、家族としての願い
「見えないコスト」:葬儀後も続くお布施や本位牌などの現金支出
正直なところ、13万円を超える安置料にはびっくりしましたし、アップグレードの判断に迷いもありました。しかし、11日間という長い時間を経ても、生前と変わらぬ穏やかな義母の表情で送り出せたことは、私たち遺された3人にとって、金額には代えられない「心の区切り」になったと感じています。
葬儀の費用は、決して「安ければ正解」というものではありません。 大切なのは、「どこにこだわり、どこを割り切るか」の優先順位を、あらかじめ家族でほんの少しでも共有しておくこと。
「縁起でもない」と避けがちな話題ですが、いざという時の「想定外」を「想定内」に変えておくことが、心穏やかなお別れへの第一歩になるはずです。我が家のこの生々しい数字が、いつかどなたかの「その時」の支えになれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました🐾