- 投稿日:2024/12/23
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はダニエル・ゴールマン著『EQ こころの知能指数』1996年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:ダニエル·ゴールマン出典:Amazonのプロフィール
心理学者、科学ジャーナリスト。米国カリフォルニア出身。ハーバード大学大学院で心理学の博士号を取得。ハーバード大学で教鞭をとった後、「サイコロジー·トゥデイ」誌のシニア·エディターを9年間務める。1984年からは『ニューヨーク·タイムズ』紙でおもに行動心理学について執筆。ジャーナリストとして数々の賞を受賞。
心理学者でジャーナリストでもある著者のゴールマンは、「成功要因のうちIQは2割で、EQは8割」という。
⇒ 己(おのれ)を知り、EQを知れば、百戦危うからず。
自分と味方、EQ(心の知能指数)を把握していれば、何度戦っても敗れることはないという意味。なお、造語である。
EQとは何か
・EQ(Emotional Intelligence Quotient)とは、人の感情を思いやり、自分の感情をコントロールして動機づける力のこと。
・IQ(Intelligence Quotient)は知能指数。
言語力や、合理的に物事を考える高い思考能力の数値化したもの。
本書はEQを解明し、1995年に米国でベストセラーになった一冊。
40カ国で出版され、EQが注目されるきっかけとなった。
もはや、お馴染みの各要約で紹介している「本を教える本」
カリスマ書評家 ジャック・コヴァート著
『アメリカCEOのベストビジネス書100』にもノミネートされている。
評価としては「本書を読めば、大半の人は過去であれ、現在であれ、それぞれが抱える厄介な部分を見つめざるを得なくなるはずだ。」としている。🧐
また、2021年刊行の著書『ソニー再生』ではこう書かれている。
「よく経営者はコミュニケーション能力が高くなければならないといわれる。それだけではなく、私は知能指数を示す『IQ』ではなく『EQ』、すなわち心の知能指数が高くなければならないと考えている」
平井一夫著『ソニー再生』
⇒ 脳の構造を知れば、感情の仕組みがわかる。
身につけるのは難しいが、学ぶ価値がある。
別の本「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」では…。🧐
人類は体重の2~3%を占めるほどの脳を選択した。
参考 外部サイト Wikipedia
脳化指数(こちらもEQだがEncephalization Quotientなので注意)
大きな脳みそは「持ち主がじっとしていても体の消費エネルギーを25%も使っている。」
⇒ 大きな脳は大きな消耗を強いるが、人類は必要だと進化した。
この結果、「傑出した社会能力と独特な社会問題」を獲得した。
未熟な脳の状態で生まれることで、柔軟な「学習能力」も得た。
⇒ 人間だけがもっているスーパーパワーは"IQ"だけではない。
そんなEQを構成する5つの要素を紹介しよう。😉
EQを構成する5つの要素
❶自分の情動を知る
自分を見つめる視点が成長のキー。
情動を名指しし、自分を指導する力が必要だ。
急に怒り出す人は、情動に忠実に行動している。
情動は扁桃核で起こる。
無意識の領域だから、逆上する人は自分の情動に気づかない。つまり自分が見えていないのだ。
ダニエル・ゴールマン著『EQ こころの知能指数』
情動(じょうどう)とは、恐怖や怒り、喜び、悲しみなどの感情。
扁桃核(へんとうかく)は、大脳辺縁系を構成する主要な部位のひとつ。
⇒ まず情動を認識すること。
自分がイラついている。感情が揺れ動いていることを客観的に感じるべし。
逆上しつつも「自分は怒っていると意識」=「自分が見えている状態」
このとき、大脳新皮質は情動を活発にモニターしていて、情動が荒れても中立的な心理状態で物事を見ることができる。
「自分を観察するもう一人の中立的な自分がいる状態」をつくれば自分をコントロールできる。
大脳新皮質(だいのうしんひしつ)
大脳の表面を占める皮質構造のなかで進化的に新しい部分で、知覚や記憶、思考、言語、随意運動などをつかさどっている。
自分が怒っていることが認識できれば、怒りを鎮めたり、他のことを考えるための手段を講じることができる。
上司やリーダーには必須要素。
「信頼口座」を貯める人はこの重要性がわかるだろう。🤔
❷自分をコントロールする
情動が起こるタイミングは予測できないが、情動を早くおさめることはできる。
以下に示すようなコントロール法がある。
■怒りの場合
①自分が怒っている理由を再度問い直す。
自分の勘違いや、相手に深い事情があることも多い。
②気晴らしして怒りがさめるのを待つのも効果的。
頭を冷やした後に、必要なら断固たる態度で相手と話せば、問題は解決しやすい。
■不安の場合
①自分の不安に早く気づけるようにする。
②不安が起こったら自分の思い込みを批判的に見直す練習をする。
「本当に起こる確率」を考えると、意外と杞憂に終わることも多い。
■憂鬱(ゆううつ)の場合
人がいちばん忘れたいのは悲しみ。
雰囲気をガラリと変える気晴らしが効果的。
外で人と食事をしたり、笑える映画を観たり、元気が出る本を読む。
また、現在の自分よりも辛い状況を考えると、現状を別視点から見られるようになり、意外と効果がある。
他人に共感し、人間関係にうまく対応するべし。
⇒ 怒り・不安・憂鬱の持続時間をコントロールする。
❸自分を動機付ける
「成果に向けた情熱や、自分だけでなく関係する人たちに達成感を与えられる能力」
高い動機付けを持つ人は、仕事への情熱があり、改革に向けてひるまない努力ができる。
参考になる書籍アンジェラ・ダックワース「やり抜く力 GRIT」
偉人と一般人の決定的な違いは4つの「動機の持続性」だと発表した。 ❶遠くの目標を視野に入れ、明確な目標に向かって努力している ❷いったん取り組んだことは、気まぐれにやめず、新しいモノに飛びつかない ❸いったん目標を決めたら「守り抜こう」と心に誓う意志の強さ ❹障害にぶつかっても諦めずに取り組む。
アンジェラ・ダックワース「やり抜く力 GRIT」の記事から
⇒ 成功は努力を蓄積した末の産物である。
❹他人に共感する
人の感情は、仕草や表情で表現される。
非言語的サインを読み解き、他者の感情を理解する。
微妙な非言語サインを情動の脳で受け止められれば、他人に共感できるようになる。
⇒ 些細な表情やしぐさを見逃さないのは「共感力の高さ」
「どんなグループでも仲良く遊べる子供はそのグループの行動を観察して真似るのが得意」と本書では語る。
❺人間関係に対応する
他人に共感できると、他人の感情に働きかけられる。
感情は感情表現が強い人から弱い人に伝染する。
感情表現力が強い人間の情動は多くの人を同調させる。
一部の言い方では「カリスマ」といってよい。
⇒ EQが高いものは何千もの聴衆を動かす力を持つ。
参考になる書籍
・チェット・リチャーズ著「OODAループの戦略」
・アプラハム·H·マズロー著『完全なる経営』
・サイモン・シネックの『WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う!』
まとめ
⇒ 自分を観察し、感情を律して、動機づけるのだ。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
ぜひ、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように。
見ていただきありがとうございました😆