- 投稿日:2024/12/25
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はM. チクセントミハイ「フロー体験―喜びの現象学―」1996年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:M. チクセントミハイ出典:Wikipedia
ミハイ・チクセントミハイは、ハンガリー出身の心理学者。 「幸福」、「創造性」、「主観的な幸福状態」、「楽しみ」の研究を行った。フローの概念を提唱したことで知られる。 全米教育アカデミー、全米レジャー科学アカデミー会員。
「フロー(flow)」本来の意味は「流れ」を意味する。
キャッシュフローとか、フローチャートとか。
フローの目的は流れ続けること、流れの状態を保ち続けるということ。
フロー体験(没頭)は「ゾーン、ピークエクスペリエンス、無我の境地、忘我状態」とも呼ばれる。
つまり、何かに夢中になって他のことを忘れる状態のことである。
本書は長年に渡る実証的な研究、学術論文を一般向けにした作品。
本書は、喜び、創造、生活への深い没入過程など、私がフローと呼ぶ人間の体験の能動的側面についての20年ほどの研究成果を一般向きに要約したものである。
M. チクセントミハイ著「フロー体験―喜びの現象学―」
また、注意すべきは意訳ではなく直訳に近い点。
「フロー体験」=「最適体験」と表現。
「フローにこのように完全に没入できる」といった文章がいっぱい出てくる。
中身が濃く、集中して読むことが前提に話が進むので、わたしたちの読書体験を見事に挫いてくれる。
しかし、あらゆる自己実現、自己啓発書において、「心理学」という視点のバイブル(聖典)であり、良書であることは疑いようがない。
「仕事がゲームのように構成されていれば、フローは職場において頻繁に得られるだろう。」- M. チクセントミハイ -
✅ フロー体験を意識して作り出せれば生活の質が向上する。
✅ それは何かに夢中になり、他のことを忘れる心理状態。
✅ フロー体験は図にするとこうなる↓↓↓
フロー体験とは何か
何かに夢中になり、他のことを忘れる心理状態を指す。
目標と行動が調和した時、自然と心地よい集中が生まれる。
最適体験(フロー体験)という言葉が意味するものはこのようなものである。それは進路を正確にたどっている船乗りの髪を風がなびかせるとき、ヨットが若駒(わかごま)のように波間を突き進み、帆、船隊、風、そして海が船乗りの血管の中でハーモニーを奏でている時、そういう時に感じられるものである。
M. チクセントミハイ著「フロー体験―喜びの現象学―」
⇒ 夢中になることで能力が引き出される。
⇒ 夢中で何かをしていると時間があっという間に過ぎる。
⇒ フロー体験が人生に多ければ多いほど、充実したものになる。
また、必ずしもプラスの状態から生まれるものでもない。
強制収容所で生き延びた人や命に関わる身体的危機を潜り抜けてきた人々は、苦役のただ中に、あるいは森の鳥の歌声を聞く、困難な作業を成し遂げる、友人とかたいパンのひとかけらを分かち合うなどの単純な出来事の中に、きわめて豊かな至福の感情が現れたという経験を回想することが多い。
M. チクセントミハイ著「フロー体験―喜びの現象学―」
ヴィクトール・エミール・フランクル著「夜と霧」における体験価値(人とのつながりや何かと出会う)に相当する。
体験がその人の人生を豊かにし、「生きていてよかった」という思いを与えてくれる。
フロー中は、日常の不快感を忘れ、心理的エネルギーが自由になる。
集中力が増し、効率的かつ創造的に行動できる。
⇒ フローは幸福感と自己成長を促す。
フロー体験に結びつく9つのポイント
実証的な研究、学術論文を用いて総合した結果、9つのポイントがフロー体験に結びつくとしている。
❶明確な目標を設定する
❷即時のフィードバックを得る
❸挑戦と能力のバランスを保つ
❹目標と行動が一体化する
❺注意力を維持する
❻失敗を恐れない
❼他人の評価を気にしない
❽時間を忘れる
❾活動そのものを楽しむ
フロー体験を構成する要素のうち、最も数多く挙げられるものの一つは、フローの継続中は生活の中での不快なことを全て忘れることができるということである。フローのこの特徴は、新しい活動が行っていることへの完全な注意の集中を必要とし、したがって、現在行っていることに無関係な情報が意識の中に入る余地を残さないという事実の重要な副産物である。
M. チクセントミハイ著「フロー体験―喜びの現象学―」
デールカーネギーの名著「道は開ける」でも、この部分を参考にしている。
「どんなに頭脳明晰な人でも人間は一度に一つしか思考できない」
また、挑戦と能力のバランスを保つことがフロー体験の秘訣である。
副業やスモールビジネスの見つけ方にも応用できる。
森田 昇著「売れる!スモールビジネスの成功戦略」
⇒ 目標(やりたい)と行動(できる)が調和した状態を作り出す。
⇒ さらに求められている(稼げる)ことで天職になる。
フロー体験を維持する4つのポイント
❶目標の設定
達成するための明確な目標を持つ。
また、目標はいつでも容易に修正できる「下位の目標」を用意する。
❷活動への没入
夢中になるためには、自身の能力と挑戦対象のバランスが必要。
不可能、難しすぎる目標はフローを妨げる。
❸今、起きていることに集中する。
ノイズが発生している状態ではフローは起こらない。
気を取られることや心配事が自動的に排除される状況を用意する。
通常の日常生活では我々は望まないのに意識に侵入してくる考え事や心配事の餌食になっている。ほとんどの仕事や家庭生活には一般にフロー体験を生む差し当たっての要求が含まれていないので、気を取られることや心配事が自動的に排除されるほどの注意の集中が強くなることはまれだからである。
M. チクセントミハイ著「フロー体験―喜びの現象学―」
❹直接的な体験を楽しむ
百聞は一見に如かず。
自らで体験したことに、価値をおくこと。
他者からの「ノウハウ」はあくまで「参考資料」である。
料理のレシピも、正確には同じにできない。
人、場所、食材、温度、鮮度など変動要素がある。
ただ、許容値内で「同じ」としているだけ。
直接的な体験を重視せよ。
アンジェラ・ダックワース「やり抜く力 GRIT」
目標における「粘り強さ」とは上位の目標を達成するうえで、下位でもっとふさわしい目標があれば、下位の目標は柔軟に変えること。
⇒ 日常にフロー体験を取り入れることで、生活の質が向上する。
⇒ 「副業」は絶好の「フロー体験」チャンスである。
まとめ
⇒ フロー体験は、喜びと創造性を育む最適な状態を提供してくれる。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆フロー体験を狙って行う方法はこちら↓↓↓
スティーブン・コトラー著『The Art of Impossible』