- 投稿日:2025/02/08
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はクレイトン・クリステンセン著『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』2017年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:クレイトン·クリステンセン出典:Amazonのプロフィールから
ハーバード・ビジネス·スクール教授。「破壊的イノベーション」の理論を確立させた、企業におけるイノベーション研究の第一人者。ハーバード·ビジネス·レビュー誌の年間最優秀記事に贈られるマッキンゼー賞を5回受賞。イノベーションに特化した経営コンサルタント会社など複数の企業の共同創業者でもある。「最も影響力のある経営思想家トップ50」(Thinkers50)の1位に2度選出。
著者の他書籍
クレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
クレイトン・クリステンセン著『イノベーションへの解』
『イノベーションへの解』で紹介した「顧客がやりたいけれど、できないこと」を深堀したのが本書。
単にニーズに対応するだけでは買ってくれない。
「いい商品なのに売れない」と悩む人は、読んでみる価値がある。
✅ 顧客の「片づけたいジョブ」を見抜くことがイノベーションの鍵。
✅ 表面的なニーズではなく、具体的な問題解決に注目すべきである。
✅ 成功するビジネスは「雇用される価値」を提供している。
本書でクリステンセンは、運任せに頼らない。
そんなイノベーションを起こす方法を紹介している。
ジョブの解決という行為を体験と結びつけることは、競争優位を獲得するうえできわめて重要である。なぜなら、競合相手にとってプロダクトの模倣だけなら簡単にできてしまうが、自社のプロセスに強く結びついた体験を模倣することはむずかしいからだ。
クレイトン・クリステンセン著『ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム』
ジョブ理論
ジョブ理論とは何か?
ジョブ理論の基本概念を知ろう
「ジョブ」とは「顧客が片づけなければいけないこと」を指している。
ジョブ理論は「ジョブ」「雇用」「解雇」という独特の言葉で商品を買う理由を考えている。「ジョブ」:あなたは"部屋の掃除"をしないといけない。
「雇用」:掃除をしてくれるお手伝いさんを雇う。(サービス)
「解雇」:あなたは"ジョブ"から解放される
「ジョブ」:あなたは"部屋の掃除"をしないといけない。
「雇用」:ロボット掃除機を購入する。(製品)
「解雇」:あなたは"ジョブ"から解放される
⇒ 顧客が「片づけたいジョブ」を中心に据える方法である。
ジョブ理論は「顧客が何を片づけたいか」を問い続け、商品やサービスの真の価値を探る方法論である。
新しい仕事が発生するたびに、そのスキルを持つ人を雇用する。
その仕事が終わると、解雇される。
まさに「ジョブ型雇用」の仕事方法にたとえたものなのだ。
成功例が語る理論の威力
「オンライン通信課程」をなぜ大学は力を入れたのか?
「美しいキャンパス、手頃な学費、充実した教育」という売り文句で生徒を募集したが、反応は今ひとつだった。
ジョブ理論で考えるなら、「学生がこの大学を雇用して片づけたいジョブは何だろう?」と考える。
入学希望の高校生に聞くと、キャンパスや学費、教育には関心は低い。
「人気のサークルや部活はあるか?」
「人生の意味を話し合える先生と交流する機会はあるか?」という質問が多い。
ここにはライバルがたくさんいる。
競争が厳しいのは目に見えている。
一方で、大学にはオンライン通信課程もあった。
ほぼ放置していたのに学生が来ていた。
様々な事情で大学進学せず社会人になった人たちで、仕事や家庭と両立して学んでいた。
彼らの声は「立派な学歴がほしい」だった。
特に、利便性・サポート体制・資格取得・短期終了を求めていた。
そこで、通信課程の学生ごとにアドバイザーを付け、社会人が学ぶ必要性を訴える広告も出した。
問い合わせも、24時間以内に担当者が折り返し電話するように変えた。
顧客の「片づけたいジョブ」を見つけ、解決策を提供して「雇用」され成功したのだ。
参考外部サイト:https://www.sbbit.jp/article/cont1/38180
⇒ 「学びたい」を解決するサービスを強化した。
また、失敗例もある。
失敗が教える重要な視点
顧客視点を見失ったスーパーの結末
普通のスーパーだが、普段の食品や台所道具などの日用品が揃うので、客に重宝されていた。
ある日、このスーパーが全面改装し、全国の食材を揃えたオシャレな空間に生まれ変わった。
「沿線に住む、グルメな専業主婦」をターゲットに、オシャレな高級食材店にした。
その際に、洗剤などの日用品は売るのをやめた。
結果、夕方のレジ行列が消え、客数は3割減になってしまった。
主婦の「必要なものをすべて短時間で買い揃える」という「ジョブ」には応えられなくなり、「解雇」されたのである。
⇒ 表面的なニーズ理解では不十分な時がある。
スーパーが失敗した例からわかるのは、「片づけたいジョブ」を無視した戦略は顧客を遠ざけるという教訓。
顧客を徹底的に観察し、顧客に「雇用」されることを目指さなければならない。
ジョブとニーズの違い
ニーズ:「健康でありたい、何か食べたい」という漠然としたもの。
ジョブ:顧客の具体的で切実な状況から生まれる。
⇒ 顧客観察と深掘りがカギ
徹底的に顧客視点で考え、競争優位を築くためには、顧客の状況を詳細に把握することが重要。
ジョブ理論でビジネスを捉え直すと、まったく新しい視点が得られるだろう。
リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー共著の「NO RULES 世界一『自由』な会社、NETFLIX」
ネットフリックスのリード・ヘイスティングスCEOは、「ライバルはアマゾンか?」と問われて、こう答えている。
「リラックスするためにすることは、すべてライバルだ。ビデオゲームとも競うし、ワインとも競う。実に手ごわいライバルだね。」
「NO RULES 世界一『自由』な会社、NETFLIX」
ネットフリックスは「家でリラックスした時間を過ごしたい」というジョブについて考え抜き、ネットフリックスを成長させている。
まとめ
✅ 「ジョブ」「雇用」「解雇」を見つけろ。
✅ 顧客の「片づけたいジョブ」を見抜くことがイノベーションの鍵。
✅ 表面的なニーズではなく、具体的な問題解決に注目すべきである。
✅ 成功するビジネスは「雇用される価値」を提供している。
⇒ 顧客の本質的な「ジョブ」を理解することが成功の鍵。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆