- 投稿日:2025/01/25
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はクレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」2001年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:クレイトン·クリステンセン出典:Amazonのプロフィールから
ハーバード・ビジネス·スクール教授。「破壊的イノベーション」の理論を確立させた、企業におけるイノベーション研究の第一人者。ハーバード·ビジネス·レビュー誌の年間最優秀記事に贈られるマッキンゼー賞を5回受賞。イノベーションに特化した経営コンサルタント会社など複数の企業の共同創業者でもある。「最も影響力のある経営思想家トップ50」(Thinkers50)の1位に2度選出。
本書でとりあげるのは、業界をリードしていた企業が、ある種の市場や技術の変化に直面したとき、図らずもその地位を守ることに失敗する話である。
どこにでもある企業ではなく、優良企業の話である。
クレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
日本でiPhone📱の販売が始まったとき、コンパクトデジカメ📷は1億台以上を生産していた。
しかし、コンパクトデジカメの生産量は激減していく。
参考外部サイト:一般社団法人カメラ映像機器工業会
カメラメーカーは真剣に顧客の声を聞き、膨大な技術開発投資を続けている。
決してサボっていたわけではない。
本書は、なぜこんなことが起こるのかを解き明かした一冊である。
✅ 技術革新が企業の地位を危うくすることがある。
✅ 持続的技術と破壊的技術を理解せよ。
✅ 新たな顧客を生み出す視点がイノベーションのカギである。
なぜ優良企業が失敗するのか
企業が成長の初期段階の場合は、経営資源、特に人材の影響が大きい。
要となる人材が1人、2人、組織に加わったり離脱したりしただけで、企業の成否に多大な影響を及ぼしかねない。
クレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
初期は、会社設立に関わったエンジニアによる貢献が大きかったりする。
しかし、その後の人気商品を続けて生みだすのは難しいものである。
✅ 成功の陰に潜むリスク
持続的技術は性能向上を追求するが、顧客の声に応えすぎると市場変化に対応できない。
「リーダー企業は競争感覚を研ぎ澄まし、顧客に注意深く耳を傾け、新技術に積極的に投資するからこそ、リーダーの地位を失う」
クレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
出版当時、世の常識を根底からちゃぶ台返しした指摘である。
既存顧客の声を真剣に聞き、要望に合った高性能製品の開発を目指してヒト・モノ・カネを投資して、真面目に応えることが致命的になることもある。
⇒ 真面目な企業ほどジレンマに陥る。
✅ スマホカメラが示した教訓
コンパクトデジカメが市場を失ったのは、破壊的技術に対応できなかったため。
いつの間にかスマホのカメラ性能はコンパクトデジカメに並んでいた。
動画も十分。荷物は減らせるし、いつでも気軽に写真を撮影できる。
⇒ 顧客の要望だけでなく、新市場を意識すべき。
この状況を解き明かすヒントが、持続的技術と破壊的技術という考え方である。
持続的技術と破壊的技術
持続的イノベーションは、メイン事業の顧客がすでに価値を認めている技術を利用して、商品やサービスの機能・性能を向上させる持続的技術が原動力になっている。
クレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
✅ 持続的技術の意味
製品性能を高める技術のこと。コンパクトデジカメは解像度を上げる。よりコンパクトに。
しかし、1年後、3年後も同じ改良だった。
持続的技術は既存製品を改良するが、破壊的技術は新しい市場を創造する。
一方、破壊的イノベーションとは、新しい種類の商品・サービスの導入によりまったく新しい市場を創造するものである。
クレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
✅ 破壊的技術の意味
破壊的技術は「安定市場をかく乱する技術」。
既存顧客以外に価値を提供する。
スマホカメラは製品性能は下がるが、低価格・シンプル・小型化。
そして、写真をすぐにメールできる。
標準で他の機能も付いてくる。
過去、コンパクトデジカメもイノベーター(革新者)としてフィルムカメラを市場から追い出した。
しかし、スマホカメラという新たなイノベーターに市場から追い出された。
⇒ スマホカメラは低性能から始まり市場を席巻した。
⇒ 技術の進化が市場構造を変える。
⇒ イノベーターが陥るジレンマが 「イノベーションのジレンマ」である。
では、リーダー企業が破壊的技術を成功させるには、どうすればいいのか?
リーダー企業の生存戦略は4つ
❶プロジェクトを小さな組織にまるごと任せる。
❷失敗するなら、早めに失敗させて小さな犠牲に留める。
❸既存の価値観や仕組みは、失敗要因になるので使わない。
❹まったく新しい市場を見つけるか、開拓させる。
⇒ 実は「副業」の狙いどころと同じ。
ハイブリッド起業:会社勤めを続けながら、それと並行して起業すること
副業を通じてリスクを抑えながら事業を拡大する考え方に近い。
鈴木博毅 著「超入門「失敗の本質」」
ルールに勝つための1つのアイデアを洗練させていくだけでは、閉塞感(行き詰まり)を招く。
ゲームのルールを変えるような劇的な変化を起こす必要がある。
⇒ ゲームのルールを変えた者だけが勝つ。
スペンサー・ジョンソン著『チーズはどこへ消えた?』
✅ 変化を恐れずに行動することが成功の鍵である。
✅ 1度手に入れたものに執着すると前に進めなくなる。
新入社員へ端的に伝えられるテキストである。
フレデリック・F・ライクヘルド著『ネット・プロモーター経営—顧客ロイヤルティ指標NPSで“利益ある成長”を実現する』
顧客が解約せずに売上があっても、「よい売上」と「悪い売上」がある。
よい売上:満足した顧客が繰り返し買う。
悪い売上:不満な顧客が仕方なく買う。
破壊的技術は知らないうちに他企業を悪い売上にするパワーがある。
ジェフリー·ムーア著『キャズム Ver.2』
新商品を本格的に普及させるには、ホールプロダクト(whole product)を用意すること。
破壊的技術は、まさにホールプロダクトである。
まとめ
✅ 技術革新が企業の地位を危うくすることがある。
✅ 持続的技術と破壊的技術を理解せよ。
✅ 新たな顧客を生み出す視点がイノベーションのカギである。
✅ 既存の仕組みを使わずに、小規模プロジェクトを最速で繰り返せ。
あなたの会社で通常進めている仕事のプロセスは、新たな課題に対応するのにふさわしいものだろうか。
クレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版: 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆