• 投稿日:2025/05/10
  • 更新日:2025/10/01
トム・ケリー著『発想する会社!』:イノベーションを生む企業の秘密

トム・ケリー著『発想する会社!』:イノベーションを生む企業の秘密

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シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

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要約
本書は、イノベーションを生み出す企業の思考法と環境づくりについて詳しく解説する。ブレインストーミングの活用法やプロトタイプの重要性を紹介し、企業が創造力を引き出すためのヒントを提供する。自由な発想を促す環境を作り、社員一人ひとりのアイデアを最大限に活用することがカギとなる。

初めまして!シロマサルです。

知ることで、人生はもっと楽しくなる!

今回はトム・ケリー著『発想する会社!』2002年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。


著者:トム・ケリー71nfeCFbJeL._SX300_CR0,0,300,300_.jpg出典:Amazonのプロフィール

製品開発とイノベーションを専門とする世界有数のデザインコンサルタント会社、IDEO のゼネラルマネージャーである。IDEO の創設者で弟のデイビッド・ケリーとともに、デザイナー20名から300名を超えるスタッフに成長した同社の経営に携わってきた。その間、事業開発、マーケティング、人事、運営など、さまざまな分野を担当してきた。IDEO の他の社員と同様、トムも IDEO のクライアントやデザイナーと一緒にひざまずいてフォームコアをカットし、ブレインストーミングやプロトタイピングに取り組んでいる。

00000.png✅ イノベーションは「発想の自由」から生まれる

✅ ブレインストーミングの成功法則

✅ プロトタイプが創造の原動力になる


世界を席巻するグーグルやアップルをはじめ、世界で成長する多くの企業は、本書から大きな影響を受けて組織づくりをしている。

予測できる将来に役立つのはイノベーションだ。
そして、勇気を出して、思い切って挑戦する者に役立つのが本書である。

トム・ケリー著『発想する会社!』


ケリーはデザインコンサルティング会社IDEO(アイデオ)のエグゼクティブだ。

IDEOは多くの業界で新商品開発プロジェクトを支援してきた。

アップルの最初のマウスも、ジョブズの依頼でIDEOが関わっている。


本書は、「デザイン思考」を提唱している。

つまり、デザイン手法をビジネスの現場でも使える問題解決方法に発展させたものである。


『発想する会社!』

e332f864-9f92-45f9-8eea-c740e9e88e46.pngイノベーションの鍵は挑戦すること

現状維持はイノベーションが生まれる勢いを失速させることを忘れないでほしい。

トム・ケリー著『発想する会社!』

0.png⇒ 現状維持は成長を止める。

変化を恐れず、新しいアイデアを試すことで、革新的な成果が生まれる。

IDEOでは、まず行動し、失敗を学びに変える文化を大切にしている。


とまぁ、一般論にしか聞こえないと思うので、方法論をひと言でまとめる。

①人がどんな課題で困っているかを調べる。

②実際にどのように使うのかを観察する。

③アイデアを重視して解決策を生み出す。

④解決策が本当に役立つかを確認する。


私はOODAループに近いと感じた。

0000000.png174.pngチェット・リチャーズ著「OODAループの戦略」

スクリーンショット 2024-11-20 095243.png画像元:https://data.wingarc.com/what-is-ooda-11126

OODAループは「観察」「情勢判断」「意思決定」「行動」の4ステップからなる。❶観察(Observe)あらゆる情報を取ってくる❷情勢判断(Orient)情報を経験や価値観と組み合わせ、洞察を得る❸意思決定(Decide)方針を決める❹行動(Act)実際の行動に移る


アイデア出しこそ、足取りを軽快に。


ブレインストーミングの7つの秘訣

00.pngブレインストーミング(brainstorming)とは、複数人でアイデアを出し合い、新しい発想を得る会議手法のこと

0.png⇒ ルールを守れば創造性が加速する。

⇒ ブレインストーミングの際、意識してみよう。


❶ 焦点を明確にする 
優れたテーマは特定の顧客のニーズやサービスの強化に焦点をおいた外向きのモノにする。
例:顧客が最初の結果に行きつく時間をどうしたら短縮できるか?

❷ 遊び心のあるルール 
出されたものを批判したり論争をしてはいけない。
そのルールを目立つ場所にでかでかと書く。

❸ アイデアを数える 
1時間に100のアイデアが出るブレインストーミングは、流動的で質の高い場合が多い。

❹ 力を蓄積し、ジャンプする 
アイデアを積み上げる際、別のアイデアや小さなバリエーションを持ち出す。アイデアの方向に緩急をつける。

❺ 場所は記憶を呼び覚ます 
部屋全体をメモできる状態にして書いたものを消す必要がない環境にする。

❻ 精神の筋肉をストレッチする 
無関係な遊びや言葉遊びでグループのアイデア出しのウォーミングアップをする。

❼ 身体を使う 
図解、図表、グラフを活用する。
さらに身振り手振りで2次元から3次元に進む


ブレインストーミングの6つの落とし穴

同様にしてはいけないことも用意している。

❶鶴の一声で始める
冒頭で上司が「新しいアイデアがほしい。特許を狙うぞ」と発言したりすると、発想の自由が奪われ、部下は萎縮し、最初からアイデアは出なくなる。

❷全員に必ず順番が回ってくる
強制してもアイデアは出ない。民主的な悪平等だ。

❸専門家以外は参加禁止にする
凄いアイデアの多くは、素人発想だ。

❹社外(リゾートなど)で行う
本来、その開放的な環境を自社につくるべきだ。

❺ばかげたアイデアを否定する
奇抜なアイデアこそ、革新の種である。

❻すべてを書き留める
書き留めている間は、アイデアは思いつかない。

よいアイデアを手に入れる最良の方法は、多くのアイデアを手に入れることだ。

トム・ケリー著『発想する会社!』


もし、「ウチの社員はアイデアがない」と嘆くマネジャーがいたとしたら、その人自身がダメな元凶である。


プロトタイピングで発想を形に

プロトタイプは、新商品・サービス・プロモーションなど、多くの分野で有効である。

「思いついたアイディアがまずくても、とりあえずそのプロトタイプをつくり、やはり駄目だからつぶしてしまう」とシリコンバレーで活躍するあるエンジニアは言う。

トム・ケリー著『発想する会社!』

0.png⇒ アイデアは形にすることで磨かれる。

IDEOでは、試作品を素早く作ることで、アイデアの有効性を検証する。

実際に形にすることで、問題点が明確になり、新たな発見が生まれる。


たいていそれが自分の求めている答ではないと知ることになるだろうが、プロトタイプをつくれば、それをより早く撃ち落とすことができ、うまくいかない理由を見つけられる。

トム・ケリー著『発想する会社!』


プロトタイプは創造の源泉になると同時に、保険にもなりうる。

他の全てが失敗したときは、気が変になるまでプロトタイプをつくりつづけることも1つの手である。


0000000.png215.pngダニエル・コイル 著『THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法』

「幼稚園児がMBA現役生より賢いのではない。幼稚園児のほうが賢く協力し合ったのだ。」

参考の外部記事MBAの学生の創造性は幼稚園児より低い?

幼稚園児は天才だ。思いついたらすぐに泥や粘土をこねたり積み木を組み合わせて、時に大人も驚くようなモノをつくり上げる。この作業がまさにプロトタイプだ。

トム・ケリー著『発想する会社!』


226.png平井孝志著『武器としての図で考える習慣』

図は2次元だからこそ、思考を整理し本質を捉えるのに適している。

文章も使わないので、脳のリソースを節約できる。


創造的な環境を作る

0.png⇒ 自由な発想を育む環境が大切。


アイデアは、制約の少ない環境でこそ生まれやすい。

オープンなコミュニケーションや、試行錯誤を許容する文化を育てることが重要である。

イノベーションの真のスピリットを忘れないように。 そう、それは真剣に楽しむことである。

トム・ケリー著『発想する会社!』

問題の本質は、多くの企業が社員の自由で新しい発想を呪縛していることである。

0000000.png202.png読書猿 著「アイデア大全 創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール」

⇒ アイデアを出すのにも、アイデアがいる。


まとめ

リベシティ用サムネ (40).png✅ イノベーションは「発想の自由」から生まれる

✅ ブレインストーミングの成功法則

✅ プロトタイプが創造の原動力になる


⇒ 発想力は行動することで磨かれる。

現状維持はイノベーションが生まれる勢いを失速させることを忘れないでほしい。

トム・ケリー著『発想する会社!』


知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。

是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!

見ていただきありがとうございました!😆_.png

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