• 投稿日:2025/05/24
  • 更新日:2025/10/01
クリス・アンダーソン著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」IT時代のマーケティング

クリス・アンダーソン著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」IT時代のマーケティング

  • 1
  • -
シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

この記事は約7分で読めます
要約
ロングテール戦略とは売れ筋商品だけでなく、ニッチな商品も取り揃え、総体としての売上を拡大するマーケティング手法。本書では、インターネットが選択肢を広げ、ロングテールが生まれる背景を解説。さらに、成功のための9つの法則も紹介する。大ヒットに頼らず利益を生む仕組みを学びたい人は必見。

初めまして!シロマサルです。

知ることで、人生はもっと楽しくなる!

今回はクリス・アンダーソン 著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」2014年発行をつまみ食いします。

まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。


著者:クリス·アンダーソンChris_Anderson_(16209935970).jpg出典:Wikipedia

3D Robotics 社 CEO。ワイアード誌元編集長。「ロングテール」「フリーミアム」「メイカームーブメント」といったキーワードでデジタル時代の新しいパラダイムをいち早く提示し、2007年にはタイム誌の「世界でもっとも影響力のある100人」にも選ばれている。2012年にドローン開発のスタートアップ、3D Robotics を創業。カリフォルニア州バークレー在住。


いまいちばんの売れ筋は何か、国中が追いかけている。 文化はヒット競争の巨大スタジアムだ。 僕らはヒット商品をつくり、選び、語り、トレンドに振り回され、すっかり消耗している。

クリス・アンダーソン 著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」


00000.png✅ ロングテール戦略でニッチ市場が重要になる。

✅ オンライン市場では商品の選択肢を増やすことが成功のカギ。

✅ 売れ筋だけでなく、ニッチ商品の組み合わせが収益を生む。


「最大の金は最小の販売にあり」

クリス・アンダーソン 著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」


『売れない商品』を宝の山に変える新戦略

ロングテールとは?

リベシティ用サムネ (40).pngインターネット上で販売する際に、売れ筋商品(ヘッド)以外の商品群の売上合計が全体の売上高に占める割合が大きいことを指す。

恐竜の長い尻尾(テール)になぞらえた表現で、マーケティング用語として用いられている。

0.png⇒ ヒット商品に頼らず売上を伸ばすデジタルの戦略。

ECサイトやサブスクリプションサービスで多く活用される。


なぜロングテールが重要なのか?

0.png⇒ インターネットの発展でニッチ市場が拡大できるようになった。

従来の店舗では売れ筋商品を優先するが、ネット上では在庫リスクが低く、多様なニーズに応えることができる。


ロングテールと反対ともいえるのが、「パレートの法則」である。

パレートの法則(80対20の法則)は経験則(あるある)から来ている。リベシティ用サムネ (43).pngQC(品質管理)をかじったことがある人はピンとくるかもしれない。

「2割は8割の成果、8割が2割の成果」なんて言い方も。

参考サイト
https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/ha/pareto_princ

つ.png大事な部分を見つけて集中すると、効率よく成果を出せるという教え。

お店の売り上げの80%は、一部の人気商品が作っていたりする。


しかし、デジタルの時代になると、「20%」が侮れなくなってくるのだ。

リベシティ用サムネ (41).pngリベシティ用サムネ (42).png拡大できるなら、商品棚も、お客さまも「地元密着」である必要がないのだ。

ロングテールのメリット

❶インターネット上に掲載するコストは限りなく少ない。

❷数多くの商品で少しずつ売上を積み上げるため、リスクが分散されて売上が安定する。

商品の選択肢を莫大に増やすことによって、潜在していた需要が解き放たれるようになったのだ。

クリス・アンダーソン 著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」


しかし、選択肢が多ければ本当に良いのだろうか?

シーナ・アイエンガー著『選択の科学』では、人は7個以上の選択肢があると違いを認識できず、選べなくなる。

必要なのは量ではなく質と語られる。

単純に1000種類あっても、選ぶのに苦労してしまう。


ロングテールを成功させるにはいくつかのポイントがあるのだ。

以下に列挙していく。


ロングテールを成功させる3つのポイント

0.png⇒ 選択肢を増やし、探しやすくし、試しやすくする。

❶ 多くの商品を取り揃える。
10個から1000個に自由に選ばせる。

人気のある10個にそれほど集中しない。

ロングテールはとにかく「長い」ほうが良い。


❷ 検索やおすすめ機能でユーザーが探しやすくする。
IMG_6221.jpeg画像は「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」で検索した際のAmazon。

検索、オススメ、フィルタ機能の充実は消費者に程よい選択肢を提供する。


❸ 試し読みや無料サンプルなどの「お試し機能」を提供する。
スクリーンショット 2025-02-25 164335.pngサンプル、一部を読めるようにする。

クリックの抵抗感を減らすことが売り上げにつながる。

有料だと人は「お金を出すかどうか」考える。 しかし、無料ならこの痛みは感じない。 「0円」は実に強力で、ユーザーが爆発的に増える。

クリス・アンダーソン著『フリー 無料からお金を生みだす新戦略』


ロングテール戦略の9つの法則

0.png⇒ すべての商品を活用し、ユーザーの手間を減らす。


法則❶:在庫をできるだけ集めるか、消す
超大型スーパーかバーチャル在庫にする。

法則❷:顧客に仕事をしてもらう
ユーザーが無料なのに喜んでやる仕組みの用意
例:レビュー、告広

法則❸:流通手段を増やす
例:店舗販売、インターネット販売、宅配、移動販売

法則❹:消費形態を増やす
例:CD、音楽データ、1曲だけ、アルバム、30秒だけ聞ける、「単行本」or「電子書籍」

法則❺:価格を変動させる
例:時間セール、オークション、即決金額

法則❻:情報を公開する
例:人気ランキング、レビューランキング、透明性の高い情報

法則❼:どんな商品でも切り捨てない
例:「どっちか」ではなく「どっちも」

法則❽:市場に整理をゆだねる
例:スペックといった比較情報が出る

法則❾:無料提供をおこなう
例:無料サンプルやお試し機能、デモ版、無料で見られる


ロングテールはネットだけ?

ロングテール戦略を活かしている企業として、Amazonでは膨大な数の書籍や商品を扱い、NetflixやSpotifyはユーザーの嗜好に合わせたコンテンツを提供することで成功している。


ロングテールの本質は多くの商品やサービスを提供することで断続的な売り上げを伸ばす戦略である。

出来るだけ商品の在庫をかかえず、費用をかけないことが基本戦略になる。

短期間で売り上げを伸ばすことはできないが、ネット販売において必須のビジネス戦略である。

広告やプロモーションに力を注ぐよりも、たくさんの商品やサービス提供すること自体、業態によってハードルが高くなる場合がある。

デジタルだから、「ロングテール」戦略を必ず取れば良いというものではない。

手軽に音楽が聴けるようになったからこそ、歌手のコンサートにより強い価値が生まれている。

「ロングテール」「パレートの法則」といったあるあるを知っておくことに意味があるのだ。

今後問われるのは、選択肢が増えるのはいいことかどうかではなく、本当に欲しいものは何かだ。 無限に広がる商品棚の上に、載らないものはないのだから。

クリス・アンダーソン 著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」


オマケ

本書の中では、ソーシャルメディアを運営する際に参考となる要素をいくつか挙げている。

・私たちの分野で影響力を持っているのは誰か
(また、どうやってそれを知るか) ・その人たちに影響を及ぼしているのは何か、または誰か ・ソーシャル・ニュース・サイトに投稿してもらうには ・効果的なブログ作成 ・リンクしてもらうよう頼む技 ・広報活動、コンテスト、新機軸、ミームなど、リンクを誘うおとり ・情報を伝えることと、伝えすぎることについて。
進行中の仕事を口コミにのせる潮時を、どう判断するか

クリス・アンダーソン 著「ロングテール『売れない商品』を宝の山に変える新戦略」

ロングテールは「広告」ではなく、「告広」で強まるのだ。

飯田祐基著「バズる動画・ライブ配信 確実に拡散するしくみ インフルエンサーマーケティングの基本がわかる本」


まとめ

リベシティ用サムネ (40).png✅ ロングテール戦略でニッチ市場が重要になる。

✅ オンライン市場では商品の選択肢を増やすことが成功のカギ。

✅ 売れ筋だけでなく、ニッチ商品の組み合わせが収益を生む。


⇒ ニッチ市場の可能性を活かすことで、ビジネスの幅が広がる。


知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。

是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!

見ていただきありがとうございました!😆_.png

ブックマークに追加した記事は、ブックマーク一覧ページで確認することができます。
あとから読み返したい時に便利です。

シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

投稿者情報

シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

イルカ会員

この記事に、いいねを送ろう! 参考になった記事に、
気軽にいいねを送れるようになりました!
この記事のレビュー(0

まだレビューはありません