- 投稿日:2024/12/27
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はクリス・アンダーソン著『フリー 無料からお金を生みだす新戦略』(2016年発行)をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:クリス·アンダーソン出典:Wikipedia
3D Robotics 社 CEO。ワイアード誌元編集長。「ロングテール」「フリーミアム」「メイカームーブメント」といったキーワードでデジタル時代の新しいパラダイムをいち早く提示し、2007年にはタイム誌の「世界でもっとも影響力のある100人」にも選ばれている。2012年にドローン開発のスタートアップ、3D Robotics を創業。カリフォルニア州バークレー在住。
✅ 私たちの周りには無料のモノやサービスが多い。
✅ ブログやSNS運用する人はビジネスモデルを理解しよう。
✅ 無料ビジネスが増えてきた3つの理由。
✅ 無料ビジネス4つの手法を知ろう。
この無料のビジネスモデルの仕組み「フリー」を解き明かしたのが、本書である。
無料ビジネスが増えてきた3つの理由
❶出費の痛み
有料だと人は「お金を出すかどうか」考える。
しかし、無料ならこの痛みは感じない。
「0円」は実に強力で、ユーザーが爆発的に増える。
❷ネットワーク効果
使う人が多いほど、サービスの価値が高まる。
電子メールやSNSを使うのが、自分1人なら何の価値もない。
無料にして使う人数が増えるほど、ネットワーク効果で価値が高まる。
❸限界費用
限界費用:商品を1つ増やすのに必要な費用のこと。
または1個当たりの製造・流通コスト。
現物の商品を無料で提供する場合、それなりにお金がかかる。
デジタルの世界だと無限にコピー可能だから、限界費用はほぼゼロになる。
無料で大量に配っても、追加のお金はほとんどかからない。
ネットワーク効果との相性も良い。
「無形資産」は強力である。
「無形資産が経済を支配する」
ジョナサン・ハスケルとスティアン・ウェストレイク著
無形資産の4つの特性を持つ
特性❶ スケーラブル(拡張可能性)
特性❷ サンクコスト(埋没費用)
特性❸ スピルオーバー(波及効果)
特性❹ シナジー(相乗効果)
無料ビジネスモデルの基本
最初の2つは昔からあったモデル。次の2つはデジタル時代に生まれた。
⇒ 4つのモデルが鍵となる。
❶内部相互補助
無料で広げ、別の有料版で稼ぐ方法。
電気通信事業法の改正によって廃止されたが、「0円スマホ」があったのは、通信料金の中にスマホ代が含まれていたから。
DVDを一枚買えば、二枚目は無料のキャンペーン。
無料で客を呼び、健全な利益を出せる他の魅力的なモノを売る手法。
❷三者間市場
広告や手数料で稼ぐ方法。
ラジオやテレビが無料なのは、CMで宣伝する商品売上のおかげ。
グーグル検索が無料なのも、広告に広告主がお金を払っているから。
アドセンスやアフィリエイトもここに該当する。
ブロガーが始めること自体は初期費用0円である。
また、クレジットカード、OSツールの無料公開も同様。
❸フリーミアム
一部のプレミアム顧客が負担する。
マネーフォワードMEやドロップボックスは無料だが、データ量の多いヘビーユーザーは有料版を使用する。
YouTubeも無料だが広告が入る。YouTubeプレミアムの会員や広告主が費用を負担している。
❹非貨幣市場
社会貢献活動として行う方法。
情報発信にほとんどお金がかからないので、お金を得ることが目的でなくても、様々な情報をネットで提供できるようになった。
例として、贈与経済、無償の労働、不正コピーの3つの形がある。
・贈与経済:Wikipediaが有名。
・無償の労働:本の無償提供 ⇒ ナヴァル・ラヴィカントのPDF
・不正コピー:海賊版や違法サイト。もちろんダメ。
『情報経済の鉄則』カール・シャピロとハル・ヴァリアン著
情報経済の書籍。古典だが、本質は全て網羅している。
情報財とは、市場で取り引きされている情報のこと。
音楽、本の電子出版、映画やソフトウェア等が該当する。
情報財を取り扱う際の戦略的な視点を提供してくれる。
これまでの有料ビジネスを行ってきた人たちや実店舗にとって大きな脅威である。
ではどうすればいいのか?🤔
無料ビジネスと向き合う方法
⇒ 無料を敵としない!
Spotify(スポティファイ)のようなサービスで音楽は聴き放題になった。
それでも、ライブ、有名ミュージシャンと過ごす時間は、何ものにも代え難い。
大きな違いは相互性があるかどうかである。
無料の世界でも動画とライブ配信は価値が異なる。
参考記事❶:Spotify創業者:ダニエル・エクに学ぶ。
参考記事❷:「バズる動画・ライブ配信 確実に拡散するしくみ インフルエンサーマーケティングの基本がわかる本」飯田祐基著
無料は無料じゃない?
現在、無料ビジネスは岐路にある。
無料のフェイスブックやグーグルを使う際に、人々は無料と引き替えに、自分のプライバシーなどの莫大なコストを負担していることに気づき始めている。
参考記事:知ることで支出を抑えよう!ビッグデータ時代のビジネスモデル
また、無料ビジネスはフェイスブックやグーグルだけではない。
無料ビジネスと戦おうとせず、むしろ無料ビジネスの特長を理解し、場合によっては味方につけて、希少さを武器に顧客に大きな価値を提供して稼ぐことを考えるべきである。
時間が希少な資源であることは、効率を求めている現代で価値が上がっている。
無限にコピーできるものは無料になるが、希少なモノや時間の価値は逆に高まっていく。
⇒ 有料ビジネスは価値を高める方向で勝負していく。
参考記事:なぜみんなスターバックスに行きたがるのか?:ブランド論の話
まとめ
⇒ 無料のビジネスモデルを理解しよう。
⇒ 無料は経済学における「インセンティブ」が強い。
参考記事:井堀利宏著『超速経済学の授業』
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆