- 投稿日:2025/05/19
- 更新日:2025/10/04

※ この記事は「愛するための4つの力~他者貢献による感謝と勇気の循環~」のつづきです。未読の方は、先にこちらをお読みください。その方が理解が深まります。
https://library.libecity.com/articles/01JVKV09V87XS96BFT5TYPBTA4
他者へ貢献する
ここでは、他者へ貢献する(問題解決する)際に気を付けるポイントについて解説していきます。必ず主観で考えること、必ず横の立場で接すること、否定しないことの大切さについて解説します。
必ず相手の主観で考えること
ポイントとなるのは、相手のあるがままを受け入れる尊重である。必ず相手の主観であることを念頭に置くことである。自分の主観で自分はこう言ったから、これをやったからではなく、相手がどう受け取っているか、ちゃんと受け取っているかまで核にすることが重要である。いい手の粗相は聞き手の粗相、聞き手の粗相はいい手の粗相という言葉もあるくらいである。
また、あいまいな表現を使うとお互いの主観がズレやすくなるため、使う際には注意が必要である。アインシュタインの名言にもある通り、常識とは、18歳までに得た偏見の集積である。常識は自分の主観であり、相手の主観ではない。
必ず横の立場で接すること
横の関係とは、相手とのコミュニケーションを横から接する言動のことである。たとえば、「なんでやらないの?」というのは完全に上からなので、縦の関係に分類されるNG行為である。そうではなく「どうやったらやれるようになるかなぁ?」と接するのが横からの関係である。最終目的は相手にやらせることであるが、言葉の使い方によって関係性が全く変わる。また、縦の関係を作ると相手の勇気をくじくことになり、モチベーションも下がり、本来できたこともできなくなってしまう。横の関係では、勇気を与えるような声かけを意識して、やりたくなるような、頑張ろうと思えるような言動によるコミュニケーションを意識することが重要である。
また、問題解決する中で「納得」と「妥協」の感情が出てくると思う。納得は横の関係からの感情、妥協は縦の関係からの感情であることを覚えておくべきである。
否定しない事の大切さ
なぜ、問題解決に否定しないことが大切なのか?心理的安全性が確保されていないと人は本来の能力を発揮できない。モチベーションもパフォーマンスも下がることが研究により明らかとなっている。この否定には、正しいことをぶつけること、話している内容を遮ること、話を奪って自分の話をすることなども含まれる。もちろん、本人は相手を否定する意図はなくても、相手に否定されたと感じさせている点に注意するべきである。最初に述べた通り、物事は、「必ず相手の主観」で考えることがベースである。
否定しない環境を作ることができれば、活発な意見交換が可能となる。ほとんどの場合、集団において劣等性が明らかになること(全体の場で意見を否定されること)を恐れて発言しないことを選択しがちである。それでは、意見交換をして物事を良い方向へ運ぶことは難しい。チーム作りにおいてもこの考えを覚えておくと良いチームを作りやすくなる。否定は縦の関係を作りやすく、相手の勇気をくじく行為となる。否定するのではなく、横の関係を意識し、勇気を与えるような声かけ、やりたくなるような、頑張ろうと思えるような言動によるコミュニケーションを意識することが重要である。
愛情を使った問題解決
例えば、整理整頓が苦手な人がいる。自分の部屋を片付けない。ゴミを散らかしたままにしている。世の中的にはこの人は良くない人と判断されるだろう。しかし、見方を変えると、そういった状況を気にしない人とも言える。つまり、主観として気にしていないにもかかわらず、その人に対して整頓させようとすることは困難であるし、逆になぜ気になるのかが分からない。他人を受け入れること、他者を尊敬することとは、その気にならないという主観を認識してあげることである。問題解決は、その前提で、どうすれば気になってもらえるのか、気にならないとしても、整頓したくなるのかを考えることである。
机の上に置いてあるペットボトルをどう見るかは人の価値観に従う。ペットボトルがあるなと思うのか、ゴミが置いてあると思うのか、誰かが放置している、そして放置した奴は悪い奴だ!と思うのか。ゴミがあるなら捨てればいいじゃん、と思うのか、机を奇麗にしてみんなが快適な環境になぁれと思うのか、何も気にならないなど。主観は本当にさまざまであるため、これまで学んだ愛情、特に尊敬を使うことで、これらの問題を主観で考え、横の関係を構築し、否定することなく、どうすればお互いに納得できるのかを考えていくべきである。
答えは2択ではない
物事は、良い悪いの二択ではない。第三のお互いに納得する答えを探せば良いのである。例えば、ふわふわのトイレットペーパーが良い奥さん、吸水力が高いトイレットペーパーが良い旦那さんがいたとき、両者の意見は相反する。そして、トイレットペーパーホルダーは家に一つしかない。であれば、答えは簡単である。二個置けるようにホルダーを追加すれば良い。これが納得感のある第三の答えである。自己犠牲は不要であり、思ったよりも答えは簡単だったりする。
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愛するための4つの力については、別途記事を書いていく予定です。
① 自分を満たす力
https://library.libecity.com/articles/01JVKX307MPDYB9XD1T5ETJJ7B
② 他者を受け入れる力
https://library.libecity.com/articles/01JVM10MBHJCJQ58R8HCGX9RSZ
③ 他者に貢献する力
https://library.libecity.com/articles/01JVM1NTMVECTFXN4P0WNMCB6W
④ 心をクリーンに保つ力
https://library.libecity.com/articles/01JVKYRRSEJMA2567TFCQ979X5