- 投稿日:2025/11/27
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
「最近集中が続かない…」
「メンタルが不安定」
「なんだか頭がぼんやりする」
そんな悩みを“薬なしで”改善する最強の方法がある。
それが『運動脳』が明かす、脳を直接アップグレードする科学的運動術である。
今回はアンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』2022年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:アンデシュ・ハンセン
出典:Wikipedia
1974年生まれ。精神科医。スウェーデン・ストックホルム出身。ストックホルム商科大学でMBA(経営学修士)を取得後、名門カロリンスカ医科大学で医学を学ぶ。『スマホ脳』『ストレス脳』『運動脳』が世界的ベストセラーに。科学ナビゲーターとしても各メディアで活躍中。
✅ 運動は脳の性能を上げる“科学的手段”である。
✅ 集中力・記憶力・メンタルは運動で強化できる。
✅ 効果が最大化する運動法を知るべし。
驚いたことに、脳は頭を働かせようとするより、身体を動かすことで威力を発揮する器官らしいのだ。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
本記事では、運動がなぜ脳に効くのか、どんな運動が最も効果的なのかを解説する。
雑にいうなら、朝、30分程度、歩くより走ろうだ。
『運動脳 BRAIN』
運動は人類が獲得した頭脳と深いかかわりがある。
人類の歴史において、ほとんどの時代、身体を動かさなければ食料を手に入れることも、生き延びることもできなかったからだ。そのため、私たちは身体は動くのに適したつくりになっている。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
私たちはストレスを感じているとき、脳内にストレスホルモンが放出されている。
それが何か月、何年と続いたら、身体は蝕まれ、精神も飲み込まれてしまうだろう。
ただ、ストレスは私たちの身体に欠くことのできないモノでもある。
ストレスがかからないということは「危機感」を持つこともない。
恐怖や警戒もないのだ。
インフレしていく現実を見て、現在の収入と支出や手持ち資産、健康状態や人間関係から鑑みて、「生活できなくなる」という危機感や恐怖、不安がなければ、どこかでゲームセットになる。
意外かもしれないが、私たちの脳みその構造は1万2000年前と大きく違いがない。
現代の脳を獲得するのに何百年という時間をかけて進化し、1万2000年前に他の生物がもちえない大きな脳を獲得した。
私たちのライフスタイルが大きく変化したのはわずか数百年。
そう、依存症やスマホの情報洪水に耐えられる脳みそではないのだ。
さらに1000年以上の時間を要するだろう。
運動が脳に効く科学的理由
なじむ!実に!なじむぞ! 最高に『ハイ!』ってやつだアアアアアア
週に2回以上運動をしている人は、ストレスや不安とほぼ無縁であることがわかった。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
⇒ 運動は脳の構造と機能を根本から強化する科学的アップグレードである。
運動が脳に与える良い影響は、“気分がスッキリするから”という感覚レベルにとどまらない。
脳科学的に見ても、運動は脳の構造と機能を物理的に変化させる最強の刺激である。
まず代表的なのが BDNF(脳由来神経栄養因子) の急増である。
BDNF:神経細胞の成長、維持、機能に不可欠なタンパク質で、学習や記憶に重要な役割を果たしている。
医学の研究者たるもの、奇跡の物質なる言葉をむやみに使うことは慎むべきだが、このBDNFはその言葉に十分値するほど、脳に計り知れないほどのすばらしい恩恵を与えてくれる物質である。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
BDNFは「脳の肥料」とも呼ばれ、神経細胞の成長・修復・可塑性を促す働きを持つ。
特に高強度に近い運動はBDNFの分泌量を一気に押し上げ、海馬の働き(記憶力や学習能力)を劇的に向上させる。
同時に、海馬では 神経新生 が活発になり、新しい神経細胞が生まれやすくなる。海馬の神経新生は、脳の老化を遅らせるだけでなく、ストレスに対する回復力(レジリエンス)の向上に直結する。
特にランニングなどの有酸素運動はこの神経新生を最大限に促し、パターン認識力や柔軟な思考を支えてくれる。
さらに、運動は 前頭前野 にも強く働きかける。
前頭前野は「集中」「判断」「意志力」を司る、いわば“人間らしさのエンジン”である部分。
運動によって血流が増えると、計画力が上がり、衝動的な行動を抑え、注意力が持続する脳に変わる。
仕事の生産性が向上するのは当然と言える。
つまり、運動は単なるダイエット手段ではなく、脳そのものの機能を上書きし、アップデートする“脳のソフトウェア更新”なのだ。
運動は集中力の改善にすぐれた効き目を発揮する、副作用のまったくない薬だ。しかも運動の時間が長ければ、それだけ効き目もはっきりと現れる(だからといって無理は避けるべきだが)。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
運動がメンタルを救う理由
私たちは不安な時、緊張する時、心拍数が上がっている。何か似てないか?
身体を動かすことで「心拍数や血圧が上がっても、それは不安やパニックの前触れではなく、よい気分をもたらしてくれるものだ」と運動が脳に教え込むのである。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
⇒ 運動は脳のストレスシステムを正常化し、不安・落ち込みを根本から改善する“最強のメンタル薬”である。
メンタルの強さは性格や気合いではなく、脳の物理的な仕組みによって左右される。
運動がメンタルに効くのは、「気分転換になる」からではなく、脳内のストレスシステムを科学的に調整する働きがあるからだ。
心拍数を上げて、脳に「予行演習」を指せるのだ。
まず、運動は ストレスホルモン(コルチゾール) の分泌パターンを正常化する。
慢性的なストレスではコルチゾール反応が乱れ、疲労・不安・思考力低下が起きる。
しかし運動習慣があると、このストレス反応が安定し、“ストレスに強い脳”が作られる。
特に中強度の運動が効果的だとされている。
さらに、恐怖や不安を司る 扁桃体 の過剰反応を抑える働きもある。
運動を続けると、扁桃体の暴走を前頭前野が制御しやすくなり、不安で頭がいっぱいになる状態が減る。
これは性格が変わるレベルの大きな変化で、「気持ちが揺れにくくなる」「冷静でいられる」と感じる人が多い理由である。
そして重要なのが、運動は うつ病の改善に薬と同等の効果 を持つという点だ。
中強度以上の運動はセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンといった神経伝達物質の働きを改善し、脳全体のバランスを整える。
ドーパミンの量を増やすには、ウォーキングよりもランニングのほうが適している。始めてランニングやサイクリングをしたときに、すぐにきぶんがよくならなかった、あるいは集中力が改善されなかったといって、あきらめてはいけない。ドーパミンは、運動時間が長くなるにつれて増えていくからだ。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
研究では、適切な運動プログラムが抗うつ薬とほぼ同じ改善率を示すことも報告されている。
メンタルに悩み、不安がクセになっている人ほど、運動は“もっともコスパの良い治療”になる。
脳を最大化する運動処方
健康資産とは、身体が動き、継続できることである。
定期的に運動すれば、分泌される量も徐々に増えていく。そして、効果も運動後の数時間にとどまらず、丸1日続くようになる。
運動は抗うつ剤と変わらず、それどころか「ノーリスク」でセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンを増やせるというわけである。
アンデシュ・ハンセン著『運動脳 BRAIN』
⇒ 有酸素を軸に短い高強度運動を混ぜ、週3〜5回続ければ脳は最大化される。
「じゃあ何を、どれくらい続ければいいの?」という疑問に対し、科学的に最も効果が高い処方が明らかになっている。
まずベースとなるのは有酸素運動だ。
ウォーキング、ランニング、サイクリングなど、呼吸が少し上がる程度の運動が海馬と前頭前野をもっとも効率的に刺激する。
特に継続すると神経新生・BDNF分泌・ストレス耐性強化がすべて同時に進む。
そして、脳のパフォーマンスを一気に上げたいなら 高強度運動(HIIT)を少量混ぜる のが理想。
短時間でもBDNFが急上昇し、「集中力が爆上がりする」「頭が冴える」という体感につながる。
忙しい人ほど短時間で大きく効くこの方法が向いている。
では頻度と時間の“黄金比”はどれくらいか。
答えは 週3〜5回、1回30〜45分。
このペースで12週間ほど続けると、脳の構造変化が定着し、集中力・記憶力・メンタルが実感として向上するようになる。
運動は才能ではなく習慣である。
脳を鍛えるつもりで取り組むと、驚くほど生活が変わる。
つまり、朝、30分程度、歩くより走ろうだ。

アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』
スマホは単なる情報端末ではない。
それは「脳をハックする装置」である。
なぜなら、スマホを操作するたびに脳内でドーパミンが分泌されるからだ。
新しいことを学ぶと脳はドーパミンを放出する。 それだけではない。 ドーパミンのおかげで人間はもっと詳しく学びたいと思うのだ。
アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
ドーパミンは生きる上で必要な要素だ。決して悪ではない。
ただ、快感を得ると脳はそのバランスを取るために、次に痛みを増やす仕組みが働く。
短期的な快感が、不快感や後悔、落ち込みを引き起こす原因となる。
1カ月ほど快感を遠ざけることで、脳のバランスがリセットされ、日常の中でシンプルな喜びを再発見できると述べている。
散歩や朝日を眺めること、友人との食事など、日常的な行動が本当の意味での満足感をもたらす。
痛みと快感はバランスを取って働いている。 脳の中に快感と痛みのシーソーがあると想像してみよう。なにもなければシーソーは拮抗したままだ。 私たちが快感を経験すると、シーソーは快感の方に傾く。 傾くほど、快感は加速する。
アンナ・レンブカ著『ドーパミン中毒』
小林弘幸著『疲れたら動け!』
シンプルなメッセージ。
疲れたときほど、動くこと。
理由は肉体的な疲れよりも「精神疲労」がほとんどだからと著者の小林医師は分析する。
「疲れ」の理由となっている自律神経の乱れは、あなたの気持ちの変化やちょっとした運動、取り巻く環境の改善によって整えることができるのです。
小林弘幸著『疲れたら動け!』
まとめ
✅ 運動は脳の性能を上げる“科学的手段”である。
✅ 集中力・記憶力・メンタルは運動で強化できる。
✅ 効果が最大化する運動法を知るべし。
あなたが不機嫌なら散歩に出かけなさい。それでもまだ不機嫌なら、もう一度散歩に出かけなさい
ヒポクラテス(古代ギリシャの医者、医学の父)
⇒ 動けば脳は変わる。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆

