- 投稿日:2025/11/28
- 更新日:2025/11/28
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
「なぜメンタルは簡単に不調になるのか?」
「努力しても気分が上がらないのは自分のせいなのか?」
そんな疑問を抱える人にこそ、本書の内容は刺さる。
今回はアンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』2024年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:アンデシュ・ハンセン
出典:Wikipedia
1974年生まれ。精神科医。スウェーデン・ストックホルム出身。ストックホルム商科大学でMBA(経営学修士)を取得後、名門カロリンスカ医科大学で医学を学ぶ。『スマホ脳』『ストレス脳』『運動脳』が世界的ベストセラーに。科学ナビゲーターとしても各メディアで活躍中。
✅ 不安は壊れた感情ではなく、脳の正常な生存装置である。
✅ もっとも強力な改善策は運動と生活習慣である。
✅ 健康と仲間は何にも代えられない“非譲渡性資産”である。
ハッピーで明るい感情しかなかったら、人類はもうずっと前に絶滅しています。そうしたら、私やあなたが生まれることもありませんでした。
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
なかなか、毎日をハッピーで埋め尽くして レストインピースまで行こうぜとはいかない。
脳がどう進化し、なぜ現代とミスマッチを起こしているのかを理解すれば、落ち込みや不安の“正体”がクリアになる。
そして、この誤作動を治すための最強の方法が“運動”を中心とした生活習慣であると科学的に明らかになる。
『メンタル脳』
見てごらん、人間はあんなに大きな脳を持っているのに不安なんだよ。
脳は今でも自分たちはサバンナで狩猟採集民として暮らしていると思っていて、危険や何かが起きる可能性に激しく反応してしまいます。人間の歴史がほとんどの期間そうだったので、脳は今でも「昔のままの世界にいる」と勘ちがいしているのです。
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
脳が不調になる本当の理由
どれだけ書き出しても不安になることがあるだろう。理由があるのだ。
脳の1番大事な仕事は「生きのびさせること」
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
⇒ 不調ではなく「脳の生存装置」が暴走しているだけ。
脳は本来、生き延びるために“不安”という警報を使う。
不安や恐怖は危険から逃げるために不可欠だった。
しかし現代には命の危険が少なく、脳だけが旧時代の設定のまま残っている。
このギャップが、必要以上の不安や緊張を引き起こす。
さらに、脳は「孤独」を最も危険な状態として扱う。
祖先は群れから離れれば死を意味したため、現代であっても孤独は脳に“生命の危機”として処理される。
人間関係の希薄さは、脳に強烈なストレスを与え続ける最大の要因だ。
加えて、ストレス自体ではなく「長く続くストレス」が脳を損なう。
慢性的なコルチゾール(ストレスホルモン)過多は海馬を萎縮させ、不安・うつ・記憶力低下を招く。
脳は壊れているのではない。
進化と現代社会のミスマッチで暴走を生んでいるのである。
脳は私たちをコントロールするために「感情」を使う。
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
「感情」とは周囲の情報と身体の中の情報を脳が説明し、まとめたものである。
正常な反応であり、口に出すこと、表情に出ることは当たり前なのである。
上手い人間は、人前に出さないようにしている。
その方が生き残れると考えているからだ。
運動こそ“最強のメンタル薬”である
上を向いて歩こう。足が一本増えるぐらいに歩こう。君は無敵だ。
運動はうつを防ぐためににできる1番重要なことの1つです。
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
⇒ 運動は脳に直接作用する“即効性の治療”。
本書が強調するのは「とにかく運動」である。
1日1万歩の歩行は血流を増やし、気分を底上げする。
そこに筋トレを加えることで自己効力感が高まり、メンタルの揺れが減少する。
運動は身体のためだけではなく、脳の調子を整える最も手軽で強力な手段だ。
運動で増えるBDNF(脳由来神経栄養因子)は「脳の肥料」と呼ばれ、神経細胞の成長を促し、海馬の萎縮を食い止める。
記憶力が改善し、ストレス耐性が増し、気分も安定する。
薬より強い、と言われるゆえんである。
また、運動習慣がある人はストレス時のコルチゾールが素早く収束する。
心拍数が上がる活動が日常的に多くなると、“危険に過剰反応しない脳”がつくられるからだ。
ストレスや不安による心拍数の増加も、運動による心拍数の増加も、同じように考えるからである。
つまり運動は、脳の警報システムそのものを最適化する“チューニング作業”なのである。
脳があまりに長い時間「闘争か逃走か」のじょうたいにあると、恐ろしい危険にずっとさらされているというシグナルが出てしまい、「それなら引きこもらせて本体を守った方が良い」となるのです。それが「気分の落ち込み」という感情になって届き、うつになっていきます。
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
筋肉は裏切らないといったところか。
運動以外の“脳を整える”4つの習慣
私たちは何かを悩ませ、何かに悩ませられる。そうして生きてきた。
つらい記憶をなかったことにして忘れようとする人もいます。記憶にフタをして別のことを考えようとする方法ですが、これはあまり良くありません。
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
⇒ 脳の土台を固める4本柱がメンタルの総合力を上げる。
まず、睡眠は脳のメンテナンス時間だ。
毎日7時間以上の睡眠は扁桃体の反応を整え、不安の暴走を防ぐ。
睡眠不足は翌日のストレス耐性を大きく下げるため、最優先で確保すべきである。
次に、信用できる人間関係は脳の安全装置となる。
オキシトシンが分泌され、孤独ストレスを打ち消し、脳に安心をもたらす。現代では、この“つながり”こそ最も強力なメンタル保険である。
また、SNSやニュースの多閲覧は脳を常に警戒モードにする。
脳は脅威に敏感な構造のため、ネガティブ情報の摂りすぎは心を疲弊させる。
意図的に触れる量を減らすことで、驚くほど脳は静かになる。
最後に、意味のある活動に没頭するとフロー状態に入り、反芻思考が弱まる。
ドーパミン系が健全に働き、幸福度も高まりやすい。
誰かの役に立つ、もしくは自分が成長できる活動は、脳にとって最善の栄養である。

M. チクセントミハイ「フロー体験―喜びの現象学―」
フロー体験(没頭)は「ゾーン、ピークエクスペリエンス、無我の境地、忘我状態」とも呼ばれる。
つまり、何かに夢中になって他のことを忘れる状態のことである。
あらゆる自己実現、自己啓発書において、「心理学」という視点のバイブル(聖典)であり、良書であることは疑いようがない。
「仕事がゲームのように構成されていれば、フローは職場において頻繁に得られるだろう。」- M. チクセントミハイ -
本書は、喜び、創造、生活への深い没入過程など、私がフローと呼ぶ人間の体験の能動的側面についての20年ほどの研究成果を一般向きに要約したものである。
M. チクセントミハイ著「フロー体験―喜びの現象学―」
オリバー・バークマン著『ネガティブ思考こそ最高のスキル』
私たちは、「ネガティブなものを排除しよう」という無意識の努力をしてはいけない。
プラスとマイナス、善と悪、陰と陽があってこそ、人間である。
どちらかに偏ることはあっても、必ず存在し、共存している。
目を背けてはいけない。
つかみどころがなく、そこにあるものがすべてだ。
結局は、当人の見方や信念、考え方で世の中は無限に変化する。
今さら述べるまでもないが、現代の社会で幸福を追求するための手本とされているさまざまな自己啓発本は、はっきり言って、われわれを幸せにすることなどめったにない。
オリバー・バークマン著『ネガティブ思考こそ最高のスキル』
まとめ
✅ 不安は壊れた感情ではなく、脳の正常な生存装置である。
✅ もっとも強力な改善策は運動と生活習慣である。
✅ 健康と仲間は何にも代えられない“非譲渡性資産”である。
幸せは追い求めれば逃げるもの。
アンデシュ・ハンセン著『メンタル脳』
⇒ 健康とつながりを守る者が、人生の本当の豊かさを手に入れる。
知識は毒にも解毒剤にもなる。
幸せと不安は同じ場所にいる。
切り離せるものではない。
ただ、どちらかが鳴りを潜めているだけなのだ。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆

