- 投稿日:2026/02/05
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
「正解は何か」と問われる場面は多い。
仕事でも、学校でも、人生の選択でも、正しい答えを早く出すことが求められる。
しかし、その正解が通用しない場面が増えていると感じたことはないだろうか。
今回は末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』2020年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:末永幸歩
美術教師/東京学芸大学個人研究員/アーティスト。東京都出身。武蔵野美術大学造形学部卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科(美術教育)修了。東京学芸大学個人研究員として美術教育の研究に励む一方、中学・高校の美術教師として教壇に立つ。現在は、東京学芸大学附属国際中等教育学校で教鞭をとっている。彫金家の曾祖父、七宝焼・彫金家の祖母、イラストレーターの父というアーティスト家系に育ち、自らもアーティスト活動を行うとともに、アートワークショップ「ひろば100」も企画・開催している
✅ 正解を探す思考は、可能性を狭める。
✅ アート思考は、自分だけの視点を取り戻す技術である。
✅ 探究の根を伸ばした人だけが、納得できる人生を生きられる。
アート思考とは「自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探究をし続けること」だといえるでしょう。
末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』
今回は、正解を探す思考から抜け出し、自分だけの答えをつくる力を育てる方法として、『13歳からのアート思考』を解説する。
13歳からのアート思考
どいつもこいつもみんな何か言ってくるが、私にはこう見えるのだ。
作品を見て、気がついたことや感じたことを声に出したり、紙に書き出したりして「アウトプット」すればいいのです。
末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』
アートとは必ずしもアート作品ではない。
お金の使い方も「アート」である。
例えばこんな作品がある。


ホルヘ・メンデス・ブレイク《城》, 2007年
レンガとフランツ・カフカの『城』
(ホルヘ・メンデス・ブレイクによる2007年のインスタレーション作品《城》は、フランツ・カフカの小説『城』の単行本1冊の上に、モルタルを使わずにレンガを積み上げた巨大な壁で構成されている。)
この作品は何を考えさせ、あなた自身には何に見えたかが重要なのだ。
作者や著者の感情を正確に読み取る試験問題ではない。
ちなみに、他者の書いた文章を解釈させる問題は必要だ。
法律やルールには「解釈の余地」がある。
経費における「家事按分」にも似ている。
家賃や光熱費を何%まで経費にするかを、税を取り立てる人間に正しく説明できなければならない。
適度や適当、やむおえない状態とは何か?
他者へを納得させる理由や交渉をするために、文章の意図を理解するのは必要なのだ。
よく読解力と呼ばれるが...。
これはまた別の思考法である。
アート思考とは「自分だけの答え」を生み出す循環である
直線であることも、曲線であることも、自分の答えならばよいのだ。
アート思考は、まさにこの「自分のものの見方」「自分なりの答え」を手に入れるための考え方です。その意味で、アート思考はすべての人に役立ち得るものなのです。
末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』
⇒ 見方・答え・問いを回し続ける力である。
アート思考とは、絵を描く技術や美術史の知識のことではない。
自分なりのものの見方で世界を捉え、そこから仮の答えを生み、その答えを踏み台にして次の問いを立て続ける思考の循環である。
著者はこの構造を、一本の植物にたとえて説明する。
単純化していえば、アート思考というのは、アートという植物のうちの地中部分、つまり「興味のタネ」から「探求の根」にあたります。
末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』
目に見える成果やアウトプットは花にすぎず、その下には興味関心というタネがあり、さらに深くには長い時間をかけて伸びた探究の根が張っている。
多くの人は、立派に咲いた花だけを見て、自分には才能がないと結論づけてしまう。
しかし実際に差を生んでいるのは、表に出ない地下部分で何を考え、どれだけ問いを掘り下げてきたかである。
アート思考とは、成果を急ぐ思考ではなく、この地下の活動を信じて回し続ける姿勢そのものだと言える。
行動としては、日常生活の中で心がわずかに引っかかった瞬間を見逃さないことが重要になる。
たとえばニュースを読んで違和感を覚えた点や、会議で引っかかった一言をノートに書き出してみる。
「なぜ自分はこれに反応したのか」と一段深く考えることで、探究のタネは少しずつ姿を現す。
この小さな循環を回し続けることが、自分だけの答えを生む土壌になる。
「上手さ」と「正解」が思考を止めてしまう
疑問こそが妄信を打ち破る術である。
ビジネスだろうと学問だろうと人生だろうと、こうして『自分のものの見方』を持てる人こそが、結果を出したり、幸せを手にしたりしているのではないでしょうか?
末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』
⇒ 正解主義は、思考の成長を止める。
多くの人がアートや創造的思考に苦手意識を持つ背景には、「正解」を強く求められてきた教育の影響がある。
中学生の多くが美術を嫌いになる理由は、絵が下手だからではない。
写真のように正確に描けることが良い絵だと刷り込まれ、自分の表現が否定される体験を重ねるからである。
マティスやピカソ、デュシャンといった芸術家の作品は、その価値観を根底から揺さぶる。
彼らは写実性や整った美しさよりも、自分なりの秩序や問いを優先して作品を生み出した。

千利休が掲げた茶道における茶器も、価値観を根底から揺さぶるものだった。
南宋時代(12〜13世紀)は端正に整った神秘的で美しい色合いを持ち、まるで宝石のような茶碗がつくられていた。
国宝「曜変天目」(ようへんてんもく)
神秘的・偶然性の美の中に当時の技術力の高さを込めた作品である。
現在世界に三碗しかなく、ぬいぐるみになるくらいには現代でも親しまれて価値があるものとされている。
しかし、千利休は…。
天正年間(1573〜1591)頃に全く違った方向性の茶碗を世の中に示した。
黒楽茶碗(俊寛)〈長次郎作〉
くろらくちゃわん(しゅんかん)〈ちょうじろうさく〉
ろくろを使用せず、手だけで作られたいびつな形でボコボコとした真っ黒な茶碗を作り出して茶会で使用する。
当時の時代(安土桃山時代)では、華のある茶器や陶器製品が海外からも輸入された時代だ。
単色で歪んだ作品は、「技術や華がない」として失敗作や日常で使用するだけのものだった。
そんな中で、「わびさび(侘び寂び)」の質素で静かなもの、不完全なものの中に美しさや趣を見出す価値観を世間にたたきつけたのだ。
出典:漫画『へうげもの』
そして、茶器だけではなく茶室そのものも、道具に合ったコーディネートをすることで人々に衝撃を与えた。
妙喜庵 待庵(1582)

出典:漫画『へうげもの』
その姿勢こそが、後に評価され、歴史を動かした。
正解をなぞる思考は安心感を与えてくれるが、視野は広がらない。
ポケモンカード1枚、電子上のデータ、ビットコイン、アート作品、キャッチコピーなど…この世にあふれている商品や人によって値段の異なるものは、その人にとって、いかに衝撃を与えたかの指標でもある。
だからこそ、『自分のものの見方』が必要なのだ。
自分なりの問いを立てる思考は不安を伴うが、世界の見え方を更新し続ける力を持つ。
アート思考とは、この不安を引き受ける覚悟を含んだ思考法でもある。
行動としては、他人の意見や評価に触れたとき、そのまま受け取らない訓練が有効だ。
たとえば記事を読んだ後や会議で意見を聞いた後に、「自分はどう感じたか」「どこに違和感を覚えたか」を必ず言葉にしてみる。
主観を添える習慣が、正解依存から一歩抜け出す助走になる。
アート思考は人生と仕事の判断軸になる
余白や優れた洞察が君の足元に「根っこ」を伸ばす。
目に映る世界を徹底的に模倣することだけが、「すぐれた再現」だとはかぎりません。
末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』
⇒ 自分の根から選択できるようになる。
現代社会では、論理やデータだけで答えが出る問題は減り続けている。
複雑で曖昧な状況の中では、何を選ぶか以上に、どの視点で世界を見るかが結果を左右する。
アート思考は、まさにその視点を育てるための思考法である。
他人の評価基準や市場の流行に合わせて生きると、短期的な成果は出やすい。
しかしその道は、常に正解が外部にあり、自分の判断が育たないという脆さも抱えている。
一方で、自分の関心や違和感を起点に選択する生き方は、時間がかかり、成果もすぐには見えない。
それでも根を張るように積み上げた思考は、長期的に独自性という形で価値を持ち始める。
花を量産する職人の生き方と、根を育てるアーティストの生き方は、判断軸そのものが異なる。
アート思考は、後者を選び取るための内的なコンパスになる。
行動としては、今取り組んでいる仕事や目標に対して問いを立ててみるとよい。
「これは誰の基準で良しとされているのか」「自分は本当に納得しているのか」と自問する。
答えが他人の評価に寄りすぎていると感じたときは、根を張り直すタイミングである。
その問い直しこそが、人生と仕事を自分の感覚で選び取る第一歩になる。

モーガン・ハウセル著『アート・オブ・スペンディングマネー』
お金の使い方は「アート」だと語る。
幸せ、自由、お金はつながっているように見えるが、実際は個別の概念であり、必ずしもイコールではない。
お金は、適切な使い方を知っていれば、人生をより良いものにする優れた道具になる。しかし、お金の使い方を知ることは、お金を得る方法を知るのとはまったく違う。
モーガン・ハウセル著『アート・オブ・スペンディングマネー』
齋藤考 著「本当の『頭のよさ』ってなんだろう?」
「先を読む力」はサバイバル能力と同じである。
脳の働きがよい状態を増やす。
それが「頭のよさ」につながると説いている。
学校を出てからの人生で求められる頭のよさとは、「社会的適応性」の高さです。
齋藤 考 著『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?―勉強と人生に役立つ、一生使えるものの考え方』
宮野公樹著『問いの立て方』
「良い問い」とは、単に課題を解決するための道具ではない。
「いい」は “良い”と“善い”のいずれも含むという。
物事の根源に立ち返り、「なぜそれを問うのか」に迫ることが本質的な問いである。
ほんとうの「いい問い」を考えるにあたっては、そもそも論の果てまで考える必要があると思うのです。
宮野公樹著『問いの立て方』
外的理由で苦しむとすれば、私を悩ますのはそのこと自体ではなく、それに関する私自身の判断である。
その判断は私の考えひとつでたちまち消し飛ばすことができる。
もし、自分に健全だと思われる行動をとらないために苦しんでいるのだとしたら、その行動をなぜ起こさないのかを問うしかないのだ。
まとめ
✅ 正解を探す思考は、可能性を狭める。
✅ アート思考は、自分だけの視点を取り戻す技術である。
✅ 探究の根を伸ばした人だけが、納得できる人生を生きられる。
アート思考を取り戻すのは決して難しいことではありません。
「新たなことを学ぶ」のではなく、「13歳」の分岐点に戻り、「かつて実践していたことを思い出す」だけでいいのですから――。
末永幸歩著『13歳からのアート思考 「自分だけの答え」が見つかる』
⇒ 自分だけの答えを育てる人は、人生そのものを作品にする。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆
