• 投稿日:2024/02/27
  • 更新日:2025/09/29
害虫退散!【ハチ編】

害虫退散!【ハチ編】

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BAL@虫料理研究家

BAL@虫料理研究家

この記事は約17分で読めます
要約
彼を知り己を知れば百戦殆からず 味方と敵をよく知っていれば、何度戦っても勝てるということわざです。 家に害虫が出て嫌だなぁ~と思う人は虫についてよく知れば、 出ないようにする方法もわかるはず。 虫嫌いほど虫に詳しくなれ! というわけで今回はハチ編!

注意点

害虫駆除において種類を特定すること("同定"といいます)は必須です。そのため、写真は実写を使いますので、見るのも嫌!という人はブラウザバックしてください。

また、基本的には地球の陸上に住んでいる限り、虫と無縁で生活することは不可能だと思ってください。虫がいなければ、ヒトは今ほど豊かな食生活を送ることは出来ません。見えていないだけです(とはいえ別に無理に見る必要もありません)。

虫との距離感は人それぞれなので、各自でいい距離感を見出すためのヒントが本記事の趣旨となっています(そのため害虫"退散"という言葉を使っています)。

害虫とは?

害をなす虫のことです。詳細はゴキブリ編に記載しているのでご覧ください。ハチは衛生害虫です。

ハチとは?

アリの仲間

ハチ目(膜翅目)ハチ亜目(細腰亜目)のアリ以外の昆虫の総称です。

完全変態(ハエの記事を参照)の昆虫で、一部のハチは真社会性の生活様式を持ちます。真社会性を持たないハチは人間との関わりが薄いので、今回は真社会性のハチについて記事にします。

真社会性ではないハチの代表として、バラやツツジの害虫のルリチュウレンジバチや、筒状の人工物に泥で蓋をして子育てするドロバチなどがあげられます。ドロバチはヒトが刺されることもありますが、基本的におとなしく、今回のメインの真社会性のハチと比較して、危険度は著しく低いです。


✅分類の書き方のついて(読まなくてもOK)

他の害虫シリーズでも〇〇目(〇翅目)と書いてますが、現在の分類学では名称変更があり、昆虫では基本的に"代表種の名前+目"となっています。

ただ、〇翅目のほうが、形態の特徴を言い表しており、個人的には旧分類名のほうがわかりやすいので、私の記事においては併記しています。

ちなみに学名のラテン語では〇〇pteraとなっており、pteraは羽や翼を意味するため(プテラノドンやポケモンのプテラも同じ語源)、やはり〇翅目のほうが特徴を表しているかなと思っています。

例|ハエ目(双翅目)⇒羽が2枚のグループ(双:二つ 翅:羽)

           代表種はハエ

刺すのは一部のハチのみ

✅一部の分類のハチ

分類で少し触れましたが、ハチの仲間でも危険な種類はごく一部です。ハチの仲間は種類数、個体数ともに多いだけでなく、人間社会に適したライフスタイルをしているものが多く、目にする機会は多いと思います。

一部の危険なハチを覚えて、虫との適正な距離感を保てるようにしましょう。

✅刺すのはメスだけ

ハチ(アリも)の毒針は産卵管(卵を産むためのクダ)が変化して出来たものです。そのため、毒針で刺してくるハチはすべてメスです。

ところが、働きバチはすべてメスなので、刺す種類のハチはすべて刺すと思ってもらって大丈夫です。オスは出現するのがレアなので滅多に見ることは出来ません。

ハチの攻撃の特性

真社会性のハチは巣の防衛のために攻撃してきます。

スズメバチの事故は毎年のように発生していますが、そのほとんどが

・気づかずに巣を踏んでしまった

・巣に不用意に接近しすぎた

などによって発生しています。

スズメバチの被害を防ぐためには、巣の位置を把握して、近づかないことが最も重要です。

1.周囲を飛び回る警戒

2.羽音やアゴをカチカチと鳴らす威嚇

3.実際に襲撃してくる攻撃

と段階的ですが、土に巣を作るタイプなどでは、踏んでしまった場合は即攻撃されます。


また、例外として、比較的おとなしいハチや、単独行動のハチでも素手で掴んで圧迫するなどをすると刺されます。

対策方法

ハイキング・山登り・農作業 等の場合

山にはオオスズメバチやキイロスズメバチなどの攻撃性の強いハチがいることが多く、オオスズメバチは特に攻撃性が高く危険度が高いです。

✅巣を目視で確認出来たら

姿勢を低くして、ゆっくりと後ずさるようにして引き返しましょう。

スズメバチは音や動きに敏感です。大声を立てて振り払ったりすると、ハチを興奮させて仲間を呼ばれますので、静かにゆっくり後退します。

スズメバチを手で叩き潰してしまうと警戒フェロモンが出て、仲間が集まりますので、退治することや振り払うことより、ゆっくりその場から離れることが重要です。


✅黒い色は攻撃されやすい

スズメバチは髪や眼などの黒い部分を攻撃してきます。黒っぽい服装をしていると攻撃されやすいので注意しましょう。


✅肌は露出させない

スズメバチに限らずなのですが、服は防具になります。長袖着用はもちろんのこと、帽子や首にタオルなどでしっかりと露出部を減らしガードしましょう。


✅ヘアスプレーや香水は避ける

具体的な成分は解明されていませんが、スズメバチはヘアスプレーや香水の揮発成分に誘引されるというデータがあるようです。

スズメバチは山の中で樹液や果物も餌にしているので、それらに似た匂い成分があると反応すると考えられています。


✅缶ジュースやお酒を放置しない

BBQなどで野外でジュースやお酒を飲んでいるときに、特に注意です。スズメバチはジュースやお酒が好きなので、缶の淵などに集まってくることがあります。そのまま気づかずに飲んで、のどを刺されると致命傷になりかねないので、クーラーボックスなどに入れて片付けておきましょう。


✅虫よけスプレーは効果なし

カの記事にて、虫よけスプレーについて詳しく記載していますが、虫よけスプレーは吸血性の虫にしか効果はありません。スズメバチがヒトを襲う理由とは異なりますので効果はありません。

公園に巣がある場合

公園ではキイロスズメバチやコガタスズメバチがいることがあります。巣には近づかないことと、発見したら公園の管理者(行政)へ連絡し、対応してもらいましょう。

宅地近辺の場合

宅地ではスズメバチよりアシナガバチが多いです。しかし、アシナガバチを食べるためにスズメバチが寄ってくることもあり、通り道となる場合があります。近くに巣がないのであれば、無暗に刺激せずに通り過ぎるのを待ちましょう。

自宅に巣があるのを発見した場合は、まずは行政に相談してみてください。無料で対応してくれる場合や業者費用の一部を補助金で出してくれる場合もあります。

また、スズメバチは補助対象、アシナガバチは補助対象外という場合もあります。

自費で業者依頼する場合も、行政に業者を聞いてみるのは手段として有効なので活用しましょう。

補助金をもらう場合は巣の撮影がほぼ必須になりますので、巣の位置の特定と種類の判断は出来るようになっておくと良いでしょう。


戻りバチについて

巣を除去した後でも、巣のあった場所にハチがいることがあります。これを戻りバチといいます。

彼女たちは基本的に巣の駆除作業中に外に働きに出ている働きバチです。働きバチの寿命は短くせいぜい10日程度なので基本的に放置しておけば、そのうちいなくなります。

ただ、巣がなくなって攻撃性が高まっている場合もあるので、近づかないようにしつつ、不安であれば業者へ連絡してみてください(まぁ、ここで不安を煽ってくる業者なら個人的には信用できませんが)。

極まれに女王不在時に巣を撤去した場合は、戻りバチに女王がいて、巣を再構築することがあるようです。

とはいえ、6月以降では戻りバチに女王がいる可能性はほぼないので、巣を再構築することもないです。

区別方法

スズメバチもアシナガバチも分類学上はスズメバチ科のため、仲間と言えば仲間なのですが、危険度は段違いなので、分けて記載します。とはいえ、アシナガバチで死亡例がないわけではないので、注意はしてください。

どうやら世の中にはアシナガバチをスズメバチの仲間として脅して、高額な駆除をさせようとする業者もいるらしいです。間違ってはいないので、何とも言えませんが、個人的にはあまり感心できるやり方ではないですね。

分類学は現実の生態とは若干の乖離がある、概念のようなものなのでカチっと明確に分けることは出来ません。

世界の構造は単純ではないのですが、現実世界を一定のルールのもとに区分しようとする学問なので、当然限界があります。

スズメバチの仲間

ハチの中では比較的大型で黒と黄色を基調とした色合いをしています。種ごとの特徴はページ下の図鑑に記載しますが、この仲間は攻撃性、毒性の強いものが多いです。

また、巣にいるハチの数(コロニーサイズ)も多く、数百~数千匹集まることも珍しくありません。

アシナガバチよりずんぐりむっくりしていて、腰のクビレが少ないのが特徴です。また、巣の形も卵型をしており、外の壁全体を覆いと中の部屋が見えない構造になっています。

※種類によっては巣が土や樹に埋まっており、巣の全貌が見えない場合もあります。

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アシナガバチの仲間

スズメバチと同様に黒と黄色を基調とした色をしていますが、スズメバチより腰のクビレが強く、全体的に細身なフォルムをしています。コロニーサイズは数十~数百程度で、1000を超えることはほぼありません。

スズメバチは公園や山などに多いですが、アシナガバチは住宅の軒下や生垣などに多く生息します。

ハチの巣はハスの実のような形をしており、外部から中の部屋が見えるのが特徴です。また、柄で構造物と繋がっているのも特徴です。

hachinosu.png


活動時期もアシナガバチは5月~8月に活動が活発になりますが、スズメバチは7月~9月が活発な時期です。

アシナガバチは活動初期(5~6月)で巣が小さければ自力駆除、活動後期(8~9月)であれば刺激しないように放置し、冬まで待つという手段があります。

スズメバチ、アシナガバチともに1年でライフサイクルが回り、巣の再利用はしないため、冬には巣に脅威はありません。

※完全室内など保温(飼育)されている場合はその限りではありませんが

ハチに似ている生き物

ハチに似ている生き物は実に多いです。その理由は擬態しているから。

一口に擬態と言っても、その目的や背景には色々あり、深堀すると1記事分くらいになってしまうので、今回は割愛します(定義上は本物のスズメバチや本物のアシナガバチも擬態の一種です)。

とりあえず今回は「ハチにそっくりだけど、害がない虫たち」を一部紹介します。

スカシバの仲間

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By Hectonichus - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=93465649

スカシバの仲間は世界各地にいます。ガやチョウの仲間で毒はありません。

日本では"コアシスカシバ"や"ムナブトヒメスカシバ"などがハチとそっくりの姿をしています。


トラカミキリの仲間

960px-Chlorophorus_quinquefasciatus_02.jpg

投稿者 - 実物, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=10956140による

トラカミキリはカブトムシと同じ甲虫の仲間です。毒は持っていません。


刺されたときは

ハチ毒について

ハチに刺されたときに発生する重篤な症状はアレルギー反応の一種のアナフィラキシーショックです。これは過去に刺された経験や、個人差が大きく出る症状です。過去に刺された際に、刺された箇所以外に症状が出た場合は事前に病院で検査を受けておきましょう。

とにかく医療機関

前述のとおり個人差が出ますので、刺された場合は医療機関へ行きましょう。どのハチに刺されたかは結構重要なので、可能であればシチュエーションなどを覚えておくようにしましょう。

例|農作業中に草むらで刺された、ハイキング中に山道で刺された 等

安静にする

血流に乗って毒の回りが早くなるので、なるべく安静にしましょう。これはスズメバチに限らず、大体の有毒生物に当てはまるので、医療機関への連絡をしたら安静にするのが基本です。

✅野外活動での複数行動のメリット

私は学生時代に野外活動をしていたのですが、基本単独行動はしませんでした。単独行動のほうが観察や採集には都合が良いのですが(同行者の気配で生物が逃げるから)、複数行動の場合は有害生物に襲われた際や、事故にあった場合に同行者に救助してもらうことで生存率が高まります。

海や山での単独行動は医療機関への連絡、移動を一人で行う必要があり、安静に出来ないことを念頭に置きましょう。

(自己責任なので絶対単独行動するなってことじゃないですよ)

応急処置

清潔な流水で患部を洗うくらいです。余裕があれば後述のポイズンリムーバーを使用してもいいかもしれませんが、安静にしたうえで医療機関へ行くのが一番大事です。

昔はおしっこをかけると良いみたいな話も出回ったようですが、特に効果はないので、やめておきましょう。

ポイズンリムーバーは・・・

ポイズンリムーバーとは、ポンプ状の構造をしており、有毒成分を吸い出すための装置です。動力を必要とせず、人力で動かせて大体2,000円~3,000円程度で購入可能です。

現在のところ、その効果が科学的に立証はされておりません。とはいえ、体感的にはなんか効果ありそうくらいのものではあるようです(ハチ毒についてはわかってないことも多いです)。

参考文献とした"人を襲うハチ"でも推奨されています。しかし、手の届く範囲にしか使用できない、刺された直後にしか効果が無いなど、制約も多いです。

個人的にはあまり優先度は高くないと思っていますが、同行者がいて使用可能な状態であれば使ってみても良いでしょう。


まとめ

✅特に危険なのはスズメバチ

ハチにも色々いますが、そのなかでもスズメバチは、攻撃性・集団性・毒性すべてがトップクラスです。スズメバチによって巣を作る場所や生態が異なるので、可能であれば覚えておきましょう。

✅巣に近づかない

一番大事なことです。スズメバチはヒトに襲われた歴史から、ヒトに対する防衛として攻撃してきます。巣に近づくことは敵対行為なので、巣の位置の把握、スズメバチの生態を把握して、近づかないようにしましょう。

✅ハイキングや山登りでは注意

一番危険なオオスズメバチは都市部より、山間部に多いです。また、土の下に巣を作るため、うっかり踏んでしまう事故は毎年発生しています。コースが設定されている山道では、コースから外れないようにしましょう。


✅家の近くの場合は業者対応

スズメバチの場合は個人では危険なので業者対応をオススメします。その場合は行政に相談すると無料でやってもらえたり、費用の一部を補助してもらえたり、業者を紹介してもらえることがあります。

アシナガバチの場合は各自の判断になります。


参考文献|人を襲うハチ 著:小川原 辰雄

図鑑

ハチ豆知識

スズメバチ・アシナガバチは雑食です。

成虫は花の蜜や樹液などの糖分幼虫は他の昆虫などのタンパク質を食べます。

特にスズメバチは他の昆虫を襲って肉団子にしてるイメージが強いですが、花の蜜を吸いに来たり、樹液に群がったりしてますのでご注意ください。


家や山でよく見るであろう、スズメバチとアシナガバチを紹介します。特にスズメバチ2種は、攻撃性・毒性ともに高い種類ですので、覚えておいてください。

オオスズメバチ

体長30mm~40mmの世界最大のハチです。

攻撃性・毒性ともに非常に高く、警戒しなければならないハチです。巣の大きさは、コロニーサイズは700を超えます。

都市部より山間部に多いため、ハイキングや山登りでは特に注意してください。巣は土の中に作るので、発見しにくいです。足音などの振動にも敏感なので、巣を見つけた場合はそっと離れてください。

また、雑木林の樹液に群がるため、カブトムシ・クワガタムシ採集のときに出会うこともよくあります。午前中が最も活発な活動時間なので、夜や早朝のほうがかち合う可能性は低いです(カブト・クワガタもオオスズメバチを避けて活動してるという説もあります)。

DSC_1417.jpg夏から秋にかけて、他のハチを襲うハチとしても有名で、キイロスズメバチの巣や、ミツバチの巣を襲撃します。

キイロスズメバチ

体長20mm前後の、スズメバチの中では小型の種類です。個体は小型ですが、巣は大型で50cmを超えることもあります。また、コロニーサイズも大きく、1000を超えることもざらにあります。

小型ですが攻撃性は強く、また都市部に目立つスズメバチなので、被害もそれなりに出ています。

巣は初期は木の洞などの狭い空間に作りますが、巣が大きくなってくると木の枝の下などの開放空間に巣を作ります。都市部でも軒下、床下、郵便ポストなど人工物に巣を作ります。

食性は幅広く、野外では他の虫を狩るだけでなく、動物の死骸にも集まります。さらに漁港では干している魚やイカ、都市部では飲食店のゴミ箱の魚のアラなどを漁り、餌を獲得しています。

このように都市環境に適応した種類であるため、普段の生活においては最も警戒する種類です。

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Σ64 - 投稿者自身による著作物, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=16743832による


フタモンアシナガバチ

日本ではよく見られるアシナガバチで体長は15mm程度。アシナガバチ類ではコロニーサイズが比較的大きく100程度です。繭の蓋の色は白色。

黒地に黄色の縞模様をしており、お腹の2節目に円形の黄色が二つあるのが名前の由来とされています(二紋アシナガバチ)。

スズメバチと比較して攻撃性や毒性は非常に低く、危険度は格段に落ちますが、それでも刺されることはありますので、迂闊に巣に近づくのはやめましょう。いわゆるアオムシなどを狩ってくれるので巣が生活導線と被っていないならそっとしておくという判断もあります。


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photographer=User:Opencage - フタモンアシナガバチ on Flickr, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=9776503による

セグロアシナガバチ

日本のアシナガバチのでは最も大型で体長20mmを超えます。近縁のキアシナガバチと形、大きさが似ていますが、後胸部の背面の模様で区別が出来ます(が、通常は区別する必要も特にないと思います)。繭の蓋は白色。

コロニーサイズは50程度。フタモンアシナガバチよりやや攻撃性が強く毒性も強いものの、やはりスズメバチよりは危険度は格段に落ちます。

720px-Polistes_jokahamae_eat.jpgPhonon.b - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=81192794による

真社会性って何?

アリの話でも少し触れましたが、ハチは真社会性という集団を形成しています。ヒトは高度な社会を形成していますが、真社会性ではありません。では、何が""なのか?

"完全"分業制

真社会性の真とは"完全"分業制であるか否かで決定します。

✅分業制

その名の通り、仕事を分担して行うことです。ここで言う仕事とは

・家事をすること(貯める力)

・餌の確保(稼ぐ力)

・次世代を産むこと(増やす力)

・外敵からの保護(守る力)

のことです。

✅完全

ヒトは社会性がありますが、真社会性ではない理由がこの完全ではないことです。通常の人間は一つの家庭で全てを行います。

一方、アリやハチ社会では、女王は増やす力しか担当しませんし、兵隊は守る力のみを担当、働きアリや働きバチが稼ぐ力のみを担当します。

哺乳類で真社会性を形成するのはハダカデバネズミだけだと言われています。


科学では解明できない?

実はこの真社会性、進化生態学的には矛盾点が多く(ダーウィンの悩みの種だったともいわれています)、存在が謎だったのですが、アリとハチにおいてはとりあえずの回答らしきものが出ています。

ところが、それだけでは説明が出来ない部分もあり(シロアリとか)、未だに謎多き生態・・・。興味がある人は謎に迫るのも良いでしょう。


オススメ文献|働かないアリに意義がある 著:長谷川 永祐

ハチは美味い!

スズメバチはヒトに対して攻撃性が高いです。実はこれはヒトがスズメバチの巣を襲撃してきたので、防衛策として攻撃するようになったと言われています。

私も何度か、スズメバチを食べましたが、実際かなり美味しいです。流石に自分で捕獲するとなると難度が高いので、未経験ですが、春先のアシナガバチくらいなら捕りたいなと思ってるくらいです(良い子はマネしないように)。

ハチ料理のレポートもまとめているので、興味がある人はどうぞ

初心者向けの虫料理

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