- 投稿日:2024/08/07
- 更新日:2025/09/29

はじめに
野食とは?
野外で食料を調達して食べることを「野食(やしょく)」と言います。
野食は
・食に対する理解が深まる
・サイエンスに対する理解が深まる
・地球と自分の繋がりを直に感じられる
・最終的に生きている実感を得られる(食育)
まさしくリベラルアーツ(教養的)な学問です。趣味として非常にオススメ出来ます。
STEP1 スベリヒユを採集せよ
今回の主役
今回は野草です。虫より難易度が高いですね。
スベリヒユの詳細な説明は
Wikipedia先生にお任せします。
写真出展|Wikipedia
Harry Rose from South West Rocks, Australia - Euphorbia maculata plant4, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=40470379による
採集時期は7月~8月頃がオススメです。
採集地は畑、空き地、土手、庭などがあげられます。日当たりのいい場所に割とよく生えています。
スベリヒユの優秀な点
個人的に採って食べてみて優秀だと思った点を記載します。
・大量に捕れる
・食感が非常に良い
・味に癖がない
10分程度でザルいっぱいくらいは採れます。
スベリヒユ採取における注意点
採集地の注意点として
・私有地に無断で入らない
は絶対に守ってください。
今回の食材は私は貸してもらってる畑から採取しました。
(もちろん畑の所有者の許可を得てます)。
採取時に似た植物
スベリヒユに似ている毒のある植物もあります。
注意しましょう。
コニキソウ
写真出展|Wikipedia
Harry Rose from South West Rocks, Australia - Euphorbia maculata plant4, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=40470379による
見分け方としては
✅葉や茎の大きさ
スベリヒユ=大きい
コニシキソウ=小さい
✅茎をちぎった時
スベリヒユ=白い汁は出ない
コニシキソウ=白い汁が出る
といった感じですが、少しでも不安がある場合は野食は中止しましょう。
※その点、虫はやっぱり初心者向けですね
STEP2 スベリヒユを下処理せよ
今回は下茹で調理
スベリヒユの調理方法はサラダ、おひたし、サラダなど多岐に渡りますが、今回は下茹でして使用します。下茹でする理由は下記のとおりです。
シュウ酸について
スベリヒユは生薬としても用いられることがあり、栄養素の多い植物ですが、「シュウ酸」を多く含みます。シュウ酸を摂取しすぎると尿路結石の原因などになったりしますが、茹でるとお湯に溶けだします(スープなどにそのまま使用すると摂取してしまうので茹でこぼししましょう)。
生食自体は可能なので、生食する場合は水にさらすなどしてシュウ酸を減らしておきましょう。
写真出展|Wikipediaシュウ酸の化学式
NEUROtiker - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3228273による
余談ですがホウレンソウもシュウ酸の多い食べ物です。調理する際は一度茹でこぼしすると良いでしょう。
野食は基本加熱推奨
野食は野外で採ってきた食材を食べる行為です。野外では環境によって寄生虫や菌などのリスクがあります。生食で食べられる食材であっても、加熱調理することを推奨します。
FINALSTEP スベリヒユを食せよ
今回は山形名物の「だし」にしました。
※だしの作り方コチラの記事を参考にしてください。
粘りがあるので、最高にマッチします。この時期にピッタリの料理ですね。
みなさんもぜひやってみましょう。
過去の野食リンク
✅植物編
・ノビル
・銀杏
✅キノコ編
・毒キノコ
✅虫編
・杏仁豆腐