- 投稿日:2024/12/07
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回は齋藤孝著『頭のいい人の独学術』(2023年発行)をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:齋藤 孝写真はAmazonのプロフィールから
1960年、静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究科博士課程を経て現職。『声に出して読みたい日本語』(草思社)がベストセラーとなり日本語ブームをつくる。著書に『雑談力が上がる話し方』など。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。
個人的に、このような本のタイトルは嫌いである。
本書は『自学自習の極意』を新書化したもの。
新書化に伴い、広く手に取ってほしいための"キャッチーさ"なのはわかる。
ただ、独学の際に「頭のいい人と自分を比較せず、自分の能力を決めつけないこと。」と書くぐらいならそのタイトルは使わない方が良かった。
頭のいいという評価は他者がいて起こるものであり、独学は個人で行うものである。
補足:新書 新書判(105mm×173mm)のサイズで出版された図書。
教養書や入門書、専門分野の解説書などが多く、政治や経済、学問、社会時評など、特定の分野の知識をインプットしやすい
よし。感想終わり。
本書では、独学の習慣化や効率化のコツを書いている。
アウトプットには学んだら、「30秒プレゼン」や「SNS、ブログでの発信」を奨励している。
つまり、勉強方法論ではない。
そちらの方が必要ならこちらをどうぞ。↓↓↓「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。
小川真理子 著 2022年発行
勉強と趣味は同じだと思って楽しめるものは強い。
また、各ジャンルのおすすめ本をいくつか紹介してくれているのはとても良い。
知識が増えることは、強みが増えること。それが、生きる自信となり、未来への希望にもつながっていくのです。
齋藤孝著『頭のいい人の独学術』
1. 独学とは何か?
端的にいえば自己学習、自習である。
知識を持つことで未来への希望が広がる。
現代は情報があふれる時代。
情報を消費するのではなく、本質を捉えた学びを選択することが重要と説く。
以前、武術雑誌で中国の武術の達人と対談をしたことがありました。 その先生が、「日本人は練習というものを勘違いしている」と言うのです。「道場に来て練習することが『練習』だと日本人は思っているけれども、そうではない。道場に来るまでの1週間なり1ヶ月間に、習ったことを自分で復習するのが練習である。先生に会うのは、その練習の成果を見てもらうためなのだ」と。 つまり、練習というのは基本的に1人でするもの、という考え方なのです。 これは、先生のところへみんなで集まって練習することが「練習」だと思っている、日本人の考え方とは異なります。武術に限らずスポーツでも勉強でも、自主練習や自学自習なくして技術や能力を高めることはできません。
齋藤孝著『頭のいい人の独学術』
⇒ 自己学習 = 独学 みんなが通る道である。
2. 信頼できる情報源を選ぶ
読書と独学を支える柱とは何か?🤔
信頼できる「先生」を選ぶことが大切としている。
特に歴史に残る本は近代の思想やテクニックの源流であることが多い。
まずは本を読み、知識を活かす力を鍛えよう。
最高峰の文章を読むと人生に対して肯定的になれる。
読むだけ、聴くだけ、学ぶだけで、人は孤独ではなくなる。
⇒ 古典や名作に一度触れることで視野を広げよう。
時代を超えて読み継がれる本には、人間の本質が詰まっている。
それを通じて情報の取捨選択能力を磨こう。
興味の入り口はインターネットで問題ないが、あなた仕様に偏ったアルゴリズムで流れてくる情報である。
この点は注意しなければならない。
インターネットで授業を受けたり、興味関心のある情報に触れたりしたら、その原典となっている本を読むことで知識を定着させるのです。
情報の波に乗って知識を広げるだけでなく、読書で深める。
それが本当の意味での独学です。 活字は、それほど人間の記憶と思考に関して優れた効力を持っているのです。
デジタルとアナログのツールを並行して活用することで、学んでも学んでも、学び尽くせないほどハイレベルな独学ができる。
齋藤孝著『頭のいい人の独学術』
選んでいるのではなく、選ばされているかもしれないと考えるのは、「守る力」にもなる。
スマホにはそれだけの資本が注がれている。
『デジタル・ミニマリスト スマホに依存しない生き方』
カル・ニューポート著 2021年発行
3. 独学すべきテーマ
大きく10個のテーマをどれか独学することを推奨している。
多様な分野に挑戦してみよう。
①「世界史」で現代を理解する
②「日本史」で日本人のアイデンティティを知る
③「文学」で人間を知る
④「政治経済」で現代社会を知る
⑤「自然科学」を学んで生きる自信を得る
⑥「数学」で物の見方を知る
⑦「宗教」で多様な考え方と世界観を学ぶ
⑧「心理学」で心の在り方を学ぶ
⑨「美術・芸術」でこの世の素晴らしさを学ぶ
⑩「哲学・思想」で人生の意味について学ぶ
⇒ 視野を広げる学びが人間的成長を促す。
幅広い分野の学びが教養を深め、複眼的な視点を育てる。
漫画のテーマから独学するのも面白い。
『呪術廻戦』(芥見下々/著、集英社)
『四月は君の嘘』(新川直司/著、講談社)
『ヒストリエ』(岩明均/著、講談社)
『へうげもの』(山田芳裕/著、講談社)
『もやしもん』(石川雅之/著、講談社)
『宇宙兄弟』(小山宙哉/著、講談社)
『新釈 うああ哲学事典(上・下)』(須賀原洋行/著、講談社)
学びは娯楽であり、漫画は遠い世界を身近に感じさせてくれる。
本書の紹介本
『角川まんが学習シリーズ 世界の歴史』
『山川 詳説世界史図録 第4版』
『アナウンサーが読む 聞く教科書 山川詳説世界史』
『山川 詳説日本史図録』
『資本論』『論語』
『数学者列伝 天才の栄光と挫折』
『東大の先生! 文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!』
『空気の発見』
『元素キャラクター図鑑』
『ブッダの真理のことば 感興のことば』
『嫌われる勇気』
『知識ゼロからの西洋絵画入門』
『知識ゼロからの近代絵画入門』
『へんな西洋絵画』
『巨匠に教わる絵画の見かた』
『存在と時間』
『ツァラトゥストラ』
『哲学用語図鑑』
『ザ・シェークスピア 完全新版』
親しみやすいもの、難しいものをいくつか提供している。
別記事で紹介済みのもの。
個人的に好きな本『銃・病原菌・鉄 一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎(上・下)』
前時代的な住民の意志や人種の差によって文明は発展し、格差は生まれたというアンチテーゼ(反対の意見)の代表作。
民族ではなく、立地の問題で狩猟採集から農耕への移行タイミングが格差を生んだと述べる。
人類史を環境決定論の観点から読み解く野心的な書物。
我々は小麦を利用して繁栄したのではなく、小麦を繁栄させるために利用されたという視点は非常に興味深い。
『サピエンス全史』も人類は植物の家畜になった考察をしている。
これらは当然のように読む体力を削ってくるので注意。
少しずつ読むべし。
難しい本を読めるのが「頭のいい人」ではない。
読んだことを自身の人生に活かせる人が「頭のいい人」である。
と…個人としては思う。
人間の構造上、大半はいつか忘れてしまうのだから。
まとめ
学ぶことは、生きること。 今のあなたをつくっているのは、今まであなたが学んできたことなのです。 独学力が生きる力になります。
齋藤孝著『頭のいい人の独学術』
⇒ 独学はエンターテイメントである。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆