- 投稿日:2024/12/25
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はハーバード·ビジネス·レビュー編集部(ビル·ジョージ)『オーセンティック・リーダーシップ』2019年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:ハーバード·ビジネス·レビュー編集部
執筆者の一人で、「オーセンティック·リーダーシップ」を提唱したビル·ジョージは、ハーバード大学ビジネススクールの元教授(マネジメント·プラクティス)、現シニアフェロー。2001年まで最先端医療技術企業のメドトロニック社で会長兼CEO。01年から02年にかけて、全米でトップ経営者25人の一人に選出。
本書は『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌(英語版)に2007年から2016年にかけて掲載された10編のオーセンティック・リーダーシップ関連の論文を翻訳したもので、最新の知見を得ることができる。
ハーバード大学ビジネススクールの別の書籍世界初の"人材戦略"の教科書:ハーバード・ビジネススクールテキスト
⇒ 自分の"弱さ"や"誠実さ"をリーダーシップの武器に変える。
⇒ オーセンティックとは「本心に偽りのない」
⇒ 本心に偽りのないとは「欲望に素直」ではない。
はじめに
「あるべきリーダーの姿」を考えること自体が大間違い。
からこの本書は始まる。
理想のリーダー像を追い求めても、周囲には演技と見抜かれる時代。
あなたの「ウソはすぐバレる」のだ。
あなたが思っている以上に。
なので、真のリーダーは自然体であるべきとしている。
⇒ 自然体こそが信頼の源。
リーダーシップの研究者は1000以上の調査研究で「あるべきリーダーの姿」を探ったが、理想のリーダーシップ像を突き止めた研究はひとつもない。
本書の執筆陣もリーダー125人を調査したが、共通の特徴・特性・スキルは何ひとつ見いだせなかったという。🤔
米国で広がりつつあるのが、オーセンティック・リーダーシップ(Authentic Leadership)という考え方である。
2003年に提唱した。
本書ではリーダーの素質は誰もがもっていると語る。
かつてのリーダーシップ論であるマキアヴェッリ『君主論』では…。
「生まれもつ資質があるものが、リーダーになるべし」だった。
世界最古の帝王学:貞観政要(じょうがんせいよう)では…。
「真のリーダーとは忠言を歓迎する者」だった。
昔の権力は、「武力的な強さ、財力、世襲、権威」の裏づけが特に必要だった。
しかし、知識社会の現代では、「人を動かすコミュニケーション力が影響力の源泉」になる。
2022年の帝国データバンクは、「企業が求める人材像」についてアンケートを行っている。
外部サイト:https://www.tdb-di.com/special-planning-survey/oq20220912.php
採用活動において、どのような人材像を求めているかを尋ねたところ、「コミュニケーション能力が高い」(42.3%)と「意欲的である」(42.2%)が4割超と「育成するうえで必要な基本的資質」として挙げられる。
なお、中途では「専門的スキルと誠実さ」が求められた。
話を戻すと、本書はリーダーとしての成長に必要な視点を提供してくれる。
1. オーセンティック・リーダーシップとは?
「自分らしさを活かす」リーダーシップを目指す
オーセンティックとは「本心に偽りのない」「本物の」という意味。
要は「自分らしさを貫くリーダー」のこと。
参考画像 漫画 ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン
画像の人物は第23代アメリカ合衆国大統領:ファニー・ヴァレンタイン。
私が好きな人物である。ちなみに作中最大の敵。
リーダーに求められるのは"本心に偽りのない"行動。
誠実な態度が周囲の信頼を生む。
「リーダーの素質は誰でももっている。問題は、自分をよく知り、役立てる場所を見つけられるかどうかだ」
ハーバード·ビジネス·レビュー編集部 『オーセンティック・リーダーシップ』
この考えのもとで、オーセンティック・リーダーシップが生まれた。
現代のすぐれたリーダーは独学で育つ。
自分を育てるのは自分自身の責任だと。
⇒ リーダーの本質は"自分らしさ"。
ただし、暴君は組織を粉々にする。
信頼は個人の間で生まれる。 心理的安全性は集団の大多数が共有する雰囲気から生まれる。 つまり、「ここではなんでも言える。心おきなくリスクがとれる」と感じる雰囲気のこと
(中略)
「ムチを見せないと社員はサボる」と考えている時点で、不祥事の芽は生まれる。
⇒ 不祥事は「心理的安全性の欠如」から生まれる。
エイミー·C·エドモンドソンの『恐れのない組織』の記事から
なお、「リーダーは自分らしさを貫け」という言葉は正当化されがち。
「これが自分。仕方ないさ」と開き直られ、周囲が「変えてほしい」と願っても当人は頑固に変えないことも多い。
しかし、リーダーの資質に欠ける者が、素のまま行動する悪影響は大きい。
これはオーセンティック・リーダーシップではない。
「俺って、こんな性格だからさぁ」という上司は要注意である。
リーダーの資質に欠ける可能性が高い。
参考になる本
・『恐れのない組織』
エイミー·C·エドモンドソン著 2016年発行
・『自助論』
サミュエル・スマイルズ著 初版1858年
2. 弱さを隠さない強さ
この世における真の栄冠は、優れた人格である。人が持ち得る最も高貴な宝であり、それ自体が立派な身分となり、広く信用を集める財産となる。
サミュエル・スマイルズ著『自助論』
"涙"が生む絆
弱さや涙を隠さない。
これはむしろ常に正直な自分であろうとする勇気をもって行動した結果である。
「リーダーが部下に弱さを見せるなんてあり得ない」と思う人もいるだろう。
人間には他者のわずかな感情や行動の表現を読み取る仕組みが備わっている。
共鳴(レゾナンス)というプロセスで、瞬時かつ無意識に、他人の行動や感情に対して脳が反響するのだ。
ハーバード·ビジネス·レビュー編集部 『オーセンティック・リーダーシップ』
説得力のある結論を持つ書籍
ダニエル・ゴールマン著『EQ こころの知能指数』にも共鳴、共感の強さを語っている。
人の感情は、仕草や表情で表現される。 非言語的サインを読み解き、他者の感情を理解する。 微妙な非言語サインを情動の脳で受け止められれば、他人に共感できるようになる。 ⇒ 些細な表情やしぐさを見逃さないのは「共感力の高さ」
ダニエル・ゴールマン著『EQ こころの知能指数』の記事から
リーダーの誠実さが共鳴を生み、部下の心に響く。
これが信頼の基盤になる。
⇒ 弱さはリーダーの武器になる。
⇒ 共鳴を生むリーダーは強い。
⇒ 正直な行動が職場の絆を深める。
3. 自己理解から始まる成長
リーダーとして成長する唯一の方法は「自分は何者か」という枠を広げることとしている。
自分の過去の意味づけが重要である
自らの半生を振り返ることで、自分の原体験の意味を理解し、世の中で自分の居場所を見つけることができる。
そこから使命感を見出すのだ。
原体験:人の生き方や考え方に大きな影響を与える幼少期の体験のこと。
⇒ 原体験が使命感を育む。
ちなみに私の原体験は…。
詳細は長いので省くが、幼少期、両親のいない中、2004年(平成16年)の新潟県中越沖地震に被災した経験がある。
そのときから………
⇒ 自分の都合とは関係なく、死ぬときは死ぬ。
⇒ 生きるということは「死にたくないと思うこと」「アンテナを張ること」「食べること」である。
⇒ 今までのどんなにおいしい食事も「危険な状況下で食べた知らないおばあちゃんが握った塩むすび」には記憶のインパクトで勝てない。
⇒ どんなに災難が降りかかろうと、人は希望を見失ってはいけない。
⇒ 自分という人生を正直に生きれるのは自分だけである。
という独自の信念が生まれた。
このような原体験を思い出し、自分がどの様な人間なのかを理解する。
自らの「人格」を理解して、人を動かすコミュニケーション力を高めるのだ。
また、自分を変えられない状況に陥らないための具体的な対策法も紹介されている。
自分を変えられない状況に陥らないための対策
対策❶ 自分がどう見られているかを知る
信頼できる同僚に、自分と一緒に仕事をしていて難しいと感じる点を尋ねる。
正当化したり弁解したりせず、発言はそのまま書き留める。
対策❷ 一人だけの場所で反論する
❶を読み返し、言いたいことを本音の言葉ですべて文章化する。
その文章を声に出して読み上げ、「それが本当の自分だ」と認める。
対策❸ 別の方法・態度・言葉遣いを考える
❶の批判は繰り返す可能性が大きい。そこで別のやり方を考える。
たとえば「俺ってこんな性格だからさぁ」と言う前に、頭の中でゆっくりと(1、2、3)と数えた後、「詳しく教えてくれるかな?」と尋ねるようにする。
対策❹ 済んだことは終わらせる
❶の同僚と話をして、イヤな対応をしたことを謝る。
対策❺ 間違った結果は引き受ける
間違ったことをした結果は、自分が責任をもって引き受ける。
⇒ 変化を受け入れることで成長できる。
昇進や新しい役割は自分を変える機会。
過去のスタイルに固執せず、柔軟に進化できる者は強い。
まとめ
⇒ 自分の"弱さ"や"誠実さ"をリーダーシップの武器に変える。
⇒ 本心に偽りのないとは「欲望に素直」ではない。
⇒ それはただ、”情けない”だけである。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆