- 投稿日:2025/01/02
- 更新日:2025/10/01
![ロバート・B・チャルディーニ著『影響力の武器[第三版]』:詐欺の魔術に対する防衛術](https://storage.googleapis.com/library-production-b8884/uploads/library_article/thumb_url/47799/thumb_%E3%83%AA%E3%83%99%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3%E7%94%A8%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%83%8D__8_.png)
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はロバート・B・チャルディーニ著『影響力の武器[第三版]』2014年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:ロバート·B·チャルディーニ
影響力の科学を研究し、説得、承諾および交渉の分野の専門家として国際的な名声を得る。最先端の科学的調査を実施し、調査から得られた知見を倫理的なやり方でビジネスや政策へ応用している。
アリソナ州立大学の心理学およびマーケティングの指導教授を務めるほか、社長兼最高経営責任者を務めるインフルエンス·アット·ワーク社は、影響力研修や様々な講演を提供している。
社会で騙されたり丸め込まれたりしないために、私たちはどう身を守れば良いのか?
ずるい相手が仕掛けてくる“弱味を突く戦略”の神髄をユーモラスに描いた、世界でロングセラーを続ける社会心理学の名著である。
記事のタイトルである【「詐欺の魔術に対する防衛術」:大人気の名著『影響力の武器』】
これも心理学の原理に基づいている。
✅ 知らない間に操られないために。
✅ 相手にイエスと言わせる戦術とは何か?
✅ 心理学の原理に基づき6つの分類で紹介
相手にイエスと言わせる6つの分類
❶返報性:「相手への借りは、必ず返すべきだ」
❷一貫性:「決めたことは、守ろう」
❸社会的証明:「皆がやっていることは正しい」
❹好意:「好きな人だから、きっといい人」
❺権威:「権威がある人は、絶対に正しい」
❻希少性:「手に入りにくいものはいいものだ」
❶返報性:与えられたら返したくなる心理
相手の厚意に応えるべきだと感じる心理が「返報性」の原理である。
例えば、試食品をもらったらその商品を購入しやすくなるのは、この心理が働いているためだ。
よくある無料試供品戦略も同様である。
「顧客に『無料試供品バッグをご自宅に3日間置かせてください。試しに使ってくださいね』と伝え、3日後に試供品バッグを回収し、注文を取りなさい」というもの。
信じられないほど売れるそうだ。
⇒ 厚意か販売手段かを見極める。
まずは相手の意図を冷静に分析する習慣を持とう。
感謝の気持ちだけでなく合理的な判断が重要だ。
「無料」は動機づけの強い力があるクリス・アンダーソン著『フリー 無料からお金を生みだす新戦略』
✅ 私たちの周りには無料のモノやサービスが多い。
❷一貫性:決めたことは守りたい心理
一度決めたことを守りたいという欲求を利用するのが「一貫性」の原理だ。
人には「決めたことやコミットメントは守りたい」「自分の選択は正しいと思いたい」という欲求がある。
投機の損切りできないのも同じ。
車の販売店で、一度購入を決断させた後に条件を変える手口が代表例である。
顧客に車の価格を大幅に安く提示し、まず顧客に買う決心をさせる。
購入書類を何枚も記入させる。
一日試乗もさせる。
こうしている間に顧客は「自分はいい買い物をした」と思い込む。
そして「お客様、大変申し訳ございません。エアコンの値段を加算し忘れました」
これで最初の値引きはなくなるが、すでに買う判断をした顧客が購入を撤回することはほとんどない。
「承諾先取り法」と呼ばれる詐欺同然の手口だ。
⇒ おかしいと感じたら一貫性を捨てる。
早い段階で違和感に気づき、状況をリセットする勇気を持とう。
カルト宗教に入信した普通の人たちが常識では考えられない行動をする。中村圭志さんの『教養として学んでおきたい5大宗教』
カルト:宗教や政治、心理などの手段を利用して、人やお金を集める目的で活動する集団を指す。ちなみにフランス語(仏: culte)である。
周囲が強く反対しても「自分の選択は正しい」と信じ込み、ますますハマる。
これも「一貫性」の原理だ。
❸社会的証明:周りが正しいと思いがちな心理
「他人がやっていることは正しい」と信じる心理が「社会的証明」の原理だ。
広告で「大人気」「売れ筋」といった表現が多用されるのはこの心理を狙っている。
お笑い番組には、必ず録音された笑い声が入る。
調査によると、あの笑い声のおかげで、視聴者の笑う回数と時間が増え、ネタをもっと面白く感じる効果がある。
⇒ 他人の行動に流されない。
意図的な歪みに気づくこと。
冷静に情報を見極め、自分に必要な選択を心がける。
お笑い番組の笑い声は録音だし、有名人が一般人に打ち合わせなしで街頭インタビューするなんてあり得ない!と気がつけば「思考の近道」のスイッチを解除できる。
え?冷めてる?そんなこと言わないで。
知ってて楽しむ方が面白いのだ。
❹好意:好きな人に頼まれると弱い心理
親近感や好意を抱く相手のお願いを聞きやすくなるのが「好意」の原理だ。
「本社が近くですね」「私の名前と1字同じですね」と似た点を言ってくる。
営業や交渉で共通点をアピールされるのは、この心理を利用している。
⇒ 依頼内容と依頼者を分けて考える。
「誰が言っているか」ではなく「何を言っているか」に注目するクセをつけよう。
「他の人がこの商品を販売しても買うか?」と考えれば、冷静な判断ができる。
❺権威:権威者に従いやすい心理
権威を持つ人の指示には逆らいにくいのが「権威」の原理だ。
有名人が薦める商品を信じやすいのは、この心理の影響である。
テレビCMで有名俳優が白衣を着て、商品の効果を語るのも同じ。
この『影響力の武器』という本。
学長🦁が「絶対読むんやで!!」とおすすめしてるよ!と言ったらどうだろうか?
1㎜でも心が動かなかっただろうか?
孫正義でも、オリラジのあっちゃんでも、ジェフ・ベゾスでも。
別にこの本が紹介されている具体的な情報源がないのに。
⇒ 権威に盲信しない。
「この専門家、どの程度誠実なのか?」
その人にどれだけお金が入るか考えれば、騙される可能性は減る。
情報の内容そのものを批判的に検討する姿勢を持つことが重要だ。
❻希少性:手に入りにくいものを欲しくなる心理
「今だけ」「限定」という言葉で購買意欲を煽るのが「希少性」の原理だ。
入手する機会が減ると、「入手する自由」を失う。
私たちは自由を失うのを嫌う。
これを「心理的リアクタンス」という。
つまり、「自分で決められないのはイヤ」
商品の価値ではなく、希少性に注目してしまう心理が働く。
⇒ 限定の言葉に惑わされない。
本当に必要なものかどうかを冷静に考え、価値を判断しよう。
防御策は「希少なものがいいとは限らない」と気づくこと。
希少なものがほしいのは、使いたいからではなく、単に所有したいからだ。
きっと、あなたの部屋にも限定品だったけど特に使われていない物があるのではないだろうか?
DaiGo著『人を操る禁断の文章術』
✅ 文章術にも心理学が応用されている。
まとめ
⇒ 知らない間に操られないようにしよう!
⇒ 別になんでも疑え!ひねくれろ!とは言ってない。
⇒ でも、「詐欺に対する防衛術」として知っておこう!
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆これだって、「返報性」や「好意」なんだよ!
騙されてほしいけど……騙されないでね!