- 投稿日:2025/08/11
- 更新日:2025/09/29

🟩変動費、固定費とは
損益分岐点を理解するには、まず「変動費」と「固定費」の違いを押さえておくことが大切です。
変動費とは?
売れたぶんだけかかる費用。売上に比例して増減する費用です。
材料費(ビーズ、レジン液、金具など)
梱包資材費(箱・ラッピング・発送用封筒など)
外注加工費(外部に頼む場合)
👉 「1個売れたら○円かかる」と計算できるもの
固定費とは?
売れても売れなくても毎月かかる費用。売上に関係なく一定です。
月額で払っているネットショップ利用料(minne・BASEなど)
サブスク型のデザインソフト・画像素材サービス
アトリエの家賃・光熱費(かかっていれば)
広告出稿料の固定分(例:月額契約型)
👉 「1個も売れなくてもかかるお金」
変動費と固定費を分けて考えることで、「何個売れば、固定費ぶんをまかなえるのか?」が見えるようになります。
🟩損益分岐点とは?
損益分岐点とは、売上と費用がちょうど等しくなり、利益がゼロになる売上高や販売個数のことです。
つまり、「ここを超えると黒字、下回ると赤字」という利益の境界線。
これがわかれば、「目指すべき最低ライン」が数字でつかめるようになります。
🟩ハンドメイド販売を例に
設定(モデルケース)
・販売価格 2,000円/個
・変動費 1,200円/個
・固定費 40,000円/月
変動費:材料、梱包など
固定費:家賃、ネットショップ使用料、サブスクなど
計算
・販売価格 2,000円/個
・変動費 1,200円/個
・限界利益 800円/個
・固定費 40,000円/月
限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上高(販売価格)
※極めてざっくりいうと、1個あたりの粗利です
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率
= 40,000 ÷ 800/2,000
= 40,000 ÷ 40%
= 100,000
👉 結論:月10万円以上売れば黒字、それ未満だと赤字
🟩損益分岐点が見えると行動が変わる
売上が8万円しかないなら、「あと2万円」で黒字になるとわかる
「そもそも月10万円売れる見込みがあるのか?」と、見通しが立てられる
「値上げ」や「原価見直し」で、限界利益率を上げるという視点も持てる
数字で「あといくら?」がわかると、漠然とした不安が減って、判断しやすくなります。
🟩留意点
固定費や限界利益率は月によって変動するので、「ざっくり目安」でOK
売上目標=損益分岐点ではない(利益を出すなら、それ以上が必要)
限界利益率が低いと、損益分岐点が遠くなる(=しんどい構造)
🟩まとめ
「売れてるのに黒字にならない…」という悩み。
その答えは、気合いでも努力でもなく、数字で“構造”を見直すことで見えてきます。
あなたのビジネスの“黒字ライン”、いまどのあたりにあるか、ざっくり計算してみませんか?
🟩次回予告「粗利が薄すぎる?」
「とにかくたくさん売らないといけない構造になっていませんか?」
次回は、「1個売ったらいくら残るか?」という視点で、利益体質の改善を考えます。
最後に
最後まで読んでくださいましてありがとうございました‼︎
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