- 投稿日:2025/08/13
- 更新日:2025/09/29

🟩限界利益とは?
限界利益とは、「1個売ったときに手元に残る利益」のことです。
具体的には、売上から変動費を引いたものを指します。
👉 限界利益 = 売上高 − 変動費
この限界利益を売上高で割ったものが、「限界利益率」。
つまり、売上1円あたり、何円の利益が残るかを示す指標です。
👉 限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上高
🟩ハンドメイド販売を例に
では、前回と同じく「ハンドメイドアクセサリー」の販売を例に考えてみましょう。
【設定】
・販売価格 2,000円/個
・変動費 1,200円/個(材料・梱包・発送など)
・限界利益 800円/個
・限界利益率 800 ÷ 2,000 = 40%
これは、1個売るごとに800円の利益が残る構造です。
🟩パターン比較:粗利が薄いとどうなる?
例えば、変動費がもう少しかかってしまったら…?
A→Bをご覧ください。
販売価格2,000円で変わらないのに変動費(材料費など)が高くなりました。
そうすると、得られる1つあたりの粗利(限界利益)が800円から400円へ減ってしまいました。
限界利益、限界利益率が下がると、1つ販売したときに得られる利益の額が小さくなるため、より多く売らなければならなくなります。
一方で、A→Cをご覧ください。
AとC、どちらも限界利益率は40%で同じです。
Cは、高級素材を使用して販売価格を高くしたため、限界利益の額が800円→1,200円で400円増えています。
限界利益率は同じでも、1つあたりの粗利(限界利益)が大きいため、固定費の回収が早くなりますね。
🟩粗利が薄いと、なぜしんどい?
限界利益率が低いと、損益分岐点(黒字になる売上ライン)が遠くなります。
つまり、「最低でもこれだけ売らないと黒字にならない」売上規模が高くなってしまう。
単価が安くて利益が少ない
値下げしてしまって粗利が減った
材料や外注コストがかさむ
…こうした状態だと、“売っても利益が得られにくい”構造になりかねません。
🟩見直してみよう:値付けとコストのバランス
あなたの価格設定、大丈夫ですか?
ライバルに合わせて安くしていませんか?
材料を妥協してコストが増えていませんか?
こんな観点で見直してみるのも有効です💡
材料費を抑える工夫(まとめ買い・仕入れルート変更)
単価UPの工夫(オプション、セット販売、季節限定品など)
値下げせずに「価値を伝える」努力を増やす
利益率の高い商品を主力にする(ラインナップの見直し)
👉 数で稼ぐのではなく、「1つ売ったらしっかり残る」構造を目指すことが、持続可能な利益体質につながります。
🟩留意点
限界利益率は「感覚」でなく「計算」で把握を
同じ売上・限界利益率でも、利益の残り方は異なる
「売上」だけでなく「利益」も見ることが大切
🟩まとめ
「たくさん売ってるのに、しんどい…」
その原因は、限界利益率の低さかもしれません。
値付けや原価の見直しによって、同じ努力がもっと報われる構造に変えられるかもしれません。
数字で【稼ぐ力】を点検してみましょう。
🟩次回予告「固定費が重い?」
固定費が大きいと、利益のブレも大きくなります。
「売上が少し減っただけで赤字」「毎月の支出が怖い」…そんな構造のクセに気づくのが、次回のテーマです。
最後に
最後まで読んでくださいましてありがとうございました‼︎
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