- 投稿日:2025/08/16
- 更新日:2025/09/29

🟩営業レバレッジとは
営業レバレッジとは、売上の変動に対して、利益がどれくらい大きく動くかを表す考え方です。
「てこの原理(Leverage)」のように、売上の変化が“何倍ものインパクト”となって利益に表れる構造のことを指します。
このレバレッジ効果が大きくなる原因のひとつが、「固定費の重さ」です。
🟩ハンドメイド販売を例に
同じハンドメイド販売でも、固定費のかかり方は人によって大きく違います。
【パターンA】固定費が軽い人
自宅で製作・発送
ネットショップ料 :3,000円/月
サブスク系のツール:2,000円/月
→ 固定費合計 :5,000円/月
【パターンB】固定費が重い人
シェア工房を契約 :家賃2万円
アルバイトを週1雇用 :人件費2万円
SNS広告出稿 :定額1万円
→ 固定費合計 :5万円/月
👉 パターンBのように固定費が重いと、売上がブレたときの利益も大きく振れるようになります。
🟩売上が10%変わると、利益はこう変わる
限界利益率が40%、固定費が40,000円の場合で見てみましょう。👉 売上が10%上下するだけで、利益は±4,000円変動。
これは「営業レバレッジ=10倍」というブレやすい構造です。
計算式(例)
営業レバレッジ = 営業利益の増加率 ÷ 売上高の増加率
🟩営業レバレッジが高い場合のメリットとデメリット
メリット
売上が増えれば増えるほど、固定費を超えた部分がそのまま利益に
スケーラビリティ(拡張性)があるモデルに向いている
ある程度の固定費投資で、事業が一気に成長する可能性も
デメリット
売上が落ちたときの赤字幅が大きい
収入が不安定になり、精神的にも疲弊しやすい
思ったより「成果が出るまでに時間がかかる」と、キャッシュが尽きる
🟩あなたの固定費、大丈夫?
「念のため」で契約したサービス、「なんとなく」続けている支出、ありませんか?
固定費は、売上が立たなくても出ていく“毎月の重し”です。
いま一度、こんな視点で見直してみましょう。
それ、本当に“毎月必要”ですか?
今の売上で、維持することに無理はありませんか?
投資と回収のバランス、取れていますか?
👉 固定費をかける=勝負をしかける、という意識が大切です。
🟩留意点
営業レバレッジは「高い=悪」ではない
自分のビジネスモデルに合った固定費構造かどうかが重要
レバレッジをかけるなら、「数字の見える化」で管理することが不可欠
🟩まとめ
売上が少し上下しただけで、利益が極端にブレてしまう。
その構造的なクセを直視しないまま続けていると、がんばっても安心できない経営が続いてしまいます。
あなたの事業、“振れ幅の大きい構造”になっていませんか?
固定費を見直すことで、利益の安定性を取り戻せるかもしれません。
🟩次回予告「自分で試してみよう」
次回は最終回!
これまで登場した「売上・変動費・固定費・限界利益率」などを使って、あなたのビジネスの損益構造をざっくり見える化できるgoogleスプレッドシート付き記事をお届けします。
最後に
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