- 投稿日:2025/07/05
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回は会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』2024年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
編集者:会社四季報編集部
1936年創刊の老舗企業情報誌『会社四季報』の編集を担当するプロ集団。証券会社や金融業界で長年にわたり信頼を集めてきた。
情報提供を目的としたものであって、売買の推奨を目的としたものではない。ご注意を!
「どの企業に投資すべきか?」
「企業の成長性や安定性はどう見抜く?」
そんな疑問を抱える投資初心者やビジネスマンにこそ、『会社四季報』は強力な味方になる。
本書は『会社四季報』を120%活用する完全ガイドブック。
電子版もあるので参考になる。
本書の構成は以下の通り。
第1章 『会社四季報』で会社の基本を知る
第2章 『会社四季報』予想はこうして作られる
第3章 将来性のある会社の見つけ方
第4章 安全な会社はどう探す?
第5章 売買チャンスはこうつかむ!
第6章 お宝株を見つけるウラ技
第7章 『米国会社四季報』活用術
ご自身の勤めている会社が仮に上場しているなら、自分の会社ぐらいは知っておいて損は無いだろう。
そこら辺の投資本よりは、よっぽど参考になる。
会社の「事実や過去」を知るならよい本。
「ざっくり」「大枠」がつかめるようになる…かもしれない。
なにせ投資の名著や投資家のアドバイスは、「気持ちのつくり方」を教えているに過ぎない。
「人がやっているから我々もやらなくてはいけない」という陳腐なセリフは、どんなビジネスでもトラブルの元となります。
四季報を120%活用し、自分の勤める会社や注目企業の“本当の姿”を見抜く方法を教えてくれる。
✅ 投資判断には“事実”が不可欠である。
✅ 株主や取引銀行の情報がカギを握る。
✅ 四季報は最強の情報源である。
会社四季報編集部が書き下ろした「唯一の公式本」
企業分析の基本は四季報から
『会社四季報』は、80年余り続く企業情報誌です。100人以上の業界担当記者が、日本国内にあるすべての上場企業の今期・来期業績を独自予想し、年4回発行しています。会社の基本情報、取引銀行・仕入先・販売先、関連会社、株主、財務データ、株価情報などの情報も満載した「生きた会社要覧」です。
会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』
⇒ 投資家の「事実武装」に欠かせない。
創業80年以上の『会社四季報』は、100人超の専門記者が独自予想を加えて作成する、生きた会社データブックだ。
私たちは知らない会社の方が多い。
四季報といった本はパラパラとめくるだけでも面白い。
予期せぬ偶然から生まれる”セレンディピティ”もあるかもしれない。
セレンディピティ:予期せぬ偶然によって価値あるものを発見したり、幸運を得たりすること、あるいはそうした幸運を引き寄せる能力である。
日本語では「偶然の産物」や「思いがけない幸運」などと訳される。
とはいえ、忘れてはいけない。
「あなたの気持ちが、投資成績に1番影響する」
誰もが、世界の仕組みを理解していると思っている。
しかし、一人ひとりは世界のほんのわずかな部分しか経験していないのである。
過去の財務データを調べるだけでこの先どうなるのか分かるなら、フォーブスの長者番付には図書館司書の名前がずらりと並ぶことでしょう。
実際の「最悪」は、過去に経験した最悪であって、未来の最悪とは限らない。
株主構成を見れば支配者が見える
『会社四季報』では、【株主】欄に本決算期末または第2四半期末における大株主上位10人と、その持株数、持株比率を掲載しています。【株主】の横に記載しているのが株主数、〈 〉の中の数値は年月で、いつ時点の株主であるかを示しています。
会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』
四季報とはどんな感じなのかを下に示す。
①企業概要:企業の基本情報をまとめた部分で、企業名や業種、従業員数、創業年月日など。
②記事欄:企業の重要なニュースや動向など。
③株価情報:株主構成、株価推移に関する情報。
④株主・業績情報:企業の過去1年間の売上高、経常利益、当期純利益などの決算情報。また、今後の業績見通しや、新規事業展開の予定なども含まれる。
ああ、なんて複雑そうで細かいんだ…。
正直、ざっくりで構わない。
別に四季報でなくとも、証券アプリでも確認はできる。
SBI証券のアプリでもこんな感じ。
この銘柄はAGC(5201)のもの。
ちなみに()内の数字は議決権比率を表している。
ちなみにAGCは三菱グループの大手ガラスメーカー。
企業名を旭硝子からブランド名「AGC」へと変更した。
ガラスメーカーとして世界トップクラスの規模。
建築用や自動車用のガラスを提供している。
⇒ 会社の本当の“顔”を知る手がかり。
⇒ トップダウン経営のスピードは武器にも凶器にもなる。
上位の株主を見れば、誰がその会社を所有、すなわち支配しているのかがわかります。どの企業グループに属しているのか、どの会社の子会社なのか、あるいはオーナー企業なのかを知ることができます。
会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』
創業者が筆頭株主の企業は意思決定が速い反面、独断的になりがち。
ソフトバンクグループ(9984)の事例が代表的。
2024年時点で創業者の孫正義会長兼社長が29%の株式を保有し、筆頭株主になっている。
創業者やその資産管理会社が筆頭株主の場合、トップダウンで迅速に経営や投資の判断をすることが可能といえるし、独善的なワンマン経営に陥るリスクもある。
そして、いろんな大手企業の大株主を見てみると、おそらく何度か見る名前が出てくる。
それが”日本カストディ銀行”と”日本マスタートラスト信託銀行”だ。
ちなみに『会社四季報』の誌面ではそれぞれ「日本カストディ信託口」「日本マスター信託口」と表記している。
証券管理業務に特化した金融機関である「カストディアン」が、多くの会社で上位株主として名を連ねていることがわかるはずです。
具体例を挙げると、日本カストディ銀行や日本マスタートラスト信託銀行、海外勢ではバンク・オブ・ニューヨーク・メロンやステート・ストリート、JPモルガン・チェースなどです。
ただ、カストディアンは真の株主から証券の保管や配当の受け取りなどの業務を委託されているにすぎず、本当の株主は別にいます。
多くの場合、真の株主は年金基金や投資信託などの機関投資家です。
会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』
大株主には投資信託や年金基金などの機関投資家が名を連ねる。
カストディアンを通じて本当の支配者が見えてくる。
何が大事かと言うと、「カストディアン」が大株主に登場している会社は、株価上昇や配当に対する株主からのプレッシャーが強い。
そんな目線をもって、高配当の企業の大株主を見てみるのも面白い。
純利益から、配当金、自社株買い、内部留保は生まれる。
ちなみに、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、資産管理を委託していた日本カストディ銀行(CBJ)から、81兆円を超える全資産を引き揚げている。
参考外部サイト:GPIF、日本カストディ銀から全資産引き揚げ-2年で81兆円超
CBJは、20年に三井住友トラスト・ホールディングス(TH)とみずほフィナシャルグループ(FG)のそれぞれの系列の資産管理信託銀行が合併して誕生した。三井住友THが33.3%、みずほFGが27%、りそな銀行が16.7%を出資しており、そのほか、第一生命保険や朝日生命保険なども出資している。
まぁ、何が言いたいかと言うと、どんな人でも間接的には「投資」しているのだ。
機関投資家の大多数が市場より良い成果をあげられるという基本的な前提は正しくない。 なぜなら、機関投資家そのものが市場だからである。 機関投資家全体としては、自分自身に勝つことはできないのである。
一部の投資家にとってリスクとなる要因が、ほかの投資家には影響しないケースも多い。 また、一部の投資家の特定の投資においては安全に見える要因が、ほかの投資においてはリスクとなる場合もある。
取引銀行を見れば企業グループが分かる
取引銀行に三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行など三菱系の銀行が多く出てくる場合は、その会社は三菱グループの一員であるか、そうでなくても関係が深いと推測できます。
会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』
⇒ メインバンクはその企業の“血縁”を示す。
三菱UFJが取引銀行なら三菱グループ、三井住友なら三井系といったように、企業の背景が浮かび上がる。
「私のような社会人には無関係だ。」そう思うだろうか?
例えば、あなたが上場企業に転職、就職した時、給料を入れる口座の指定をされたことはないだろうか?
ゆうちょ銀行だけだったから、わざわざ口座をつくらないといけなかった人もいるだろう。
給料ではなく、交通費などが清算されて入れる口座でも構わないが、三菱系列だけといった指定は、まさにメインバンクの血縁だからである。
新しく就任した本部長や役員がその”銀行”からの出向だったりする。
ほんの些細なことかもしれないが、知っておくと面白いものである。
特にその会社で、高い地位を目指そうとするのなら…。
もしかすると…あなたは課長までしか行けない可能性だってあるのだ。
人に歴史があるように、会社にも歴史がある。
そして理由がある。
販売先や仕入先の把握も面白い
例えば、任天堂(7974)のゲーム機が大ヒットしているのであれば、任天堂自体の売り上げが増えるのは当然ですが、そのゲーム機向けに主要部品を供給している会社や、製品の組み立てを受託している会社の売り上げも増えることが予想されます。この場合、部品メーカーや組み立て受託の会社の株にも〝連想買い〟の矛先が向かうことが考えられます。
会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』
風が吹けば桶屋が儲かる。
ある動きが巡り巡って意外なところに影響を与えるという意味のことわざだが、株式市場も同じことがいえる。
仕入先や販売先にどのような会社が名を連ねているかは、銀行など金融機関が融資を実行するかどうかの判断でも重要な材料となる。
なぜか?
つまり、販売先に優良会社の名前が並んでいれば、販売代金の回収を心配する必要は少ない。
三井グループで見てみると、三井物産(8031)が大株主であるゴールドウイン(8111)は、三井グループの一角を占める東レ(3402)の子会社が【仕入先】になっている。
⇒ 他者からの信用は「さらなる信用」を生みだす。
⇒ 風が吹けば、やっぱり桶屋が儲かる。
ちなみに任天堂(7974)に関連する企業としては、ホシデン <6804>、メガチップス <6875>、ミネベアミツミ <6479> などがある。
任天堂との協業も行っているDeNA <2432>も挙げられる。
ポケポケ…面白いよね…。
話を戻すと、任天堂の株が上がったときにこれらの企業を見てみるのも、面白い。
「噂で買って事実で売る」という相場格言はそんなところから来ている。
そしてもっと面白いのが、「必ずしも関連性がない」ことである。
外部要因だけでなく内部要因もある。
トランプ関税であらゆる株価が下がることもある。
不正会計や不祥事が起きることもある。
まとめ
✅ 投資判断には“事実”が不可欠である。
✅ 株主や取引銀行の情報がカギを握る。
✅ 四季報は最強の情報源である。
⇒ 企業の本質は“顔”ではなく“中身”を見よ。
成功の秘訣は前よりも「賢く」働くことだ。
自分のためになる「勝ち馬」を探すことである。
勝ち馬とは、「会社」「上司」「友人」「アイデア」などである。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆