• 投稿日:2025/09/20
  • 更新日:2025/10/01
赤羽雄二著『ゼロ秒思考』:迷いゼロの思考法をもたらす”メモの力”

赤羽雄二著『ゼロ秒思考』:迷いゼロの思考法をもたらす”メモの力”

  • 1
  • -
シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

この記事は約9分で読めます
要約
頭の中のもやもやを即座に言語化することで、思考の質とスピードを劇的に高めるメモ術を紹介する。A4用紙に毎日10枚、1枚1分で書くというシンプルな方法は、ストレス軽減・自己肯定感向上にも直結し、あらゆるビジネスパーソンに応用可能だ。

初めまして!シロマサルです。

知ることで、人生はもっと楽しくなる!

今回は赤羽雄二著『ゼロ秒思考』2019年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。

著者:赤羽雄二

東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了。1986年、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた

00000.png✅ 思考のスピードと質は誰でも鍛えられる。

✅ 1日10分で「迷わない自分」を作れる。

✅ メモ書きは最強の自己成長ツールである。

思考の「質」と「スピード」、双方の到達点が「ゼロ秒思考」だ。

赤羽雄二著『ゼロ秒思考』


物事を深く考えたいけれど、頭の中がいつもごちゃごちゃして整理できない。
判断が遅く、行動に移すのも億劫。

そんな悩みを抱えるビジネスパーソンにとって、最もシンプルで最も効果的な解決策がこの本にある。

今回は、赤羽雄二氏が提唱する「ゼロ秒思考」の核心と、その驚くべき効果についてお届け。


『ゼロ秒思考』

Image_fx (5).jpg紙に書き出すという行為を甘く見てはいけない。

普段から企画や事業について考え抜いている人が突然の変化にすぐ対応できるのは、「ゼロ秒思考」が身についているからだとも言える。
自然と先が読めてしまう。

赤羽雄二著『ゼロ秒思考』


思考停止を打破する「ゼロ秒」の力

0.png「即行動」は王道戦略の積み重ねと訓練から生まれる。

⇒ 思考の瞬発力が、人生を変える。

ゼロ秒とは、すなわち、瞬時に現状を認識し、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できることだ。

赤羽雄二著『ゼロ秒思考』

現代では、考えすぎが行動を遅らせる。

ゼロ秒思考は、情報過多や選択肢の増加によって、個人が意思決定に時間を要し、結果として行動が遅れる「分析麻痺」や「機会損失」を防ぐ。

しかし、決して考えなしではない。

限られた情報や自分の好み・過去の成功体験や経験則で決めつけて行動することは非常に危険であると語る。

素早い情報収集と全体像を考え、代替案や比較検討を忘れない。

決定したものは”すぐ”実行して確認や評価を忘れずに次に活かしていく。


著者曰く、人間は本来誰もが賢く、言葉を話せるだけで十分な知性を持っているにもかかわらず思考がうまくいかないのは、頭に浮かぶイメージや感覚を言葉にできていないためであると分析する。

0000000.png174.pngチェット・リチャーズ著「OODA(ウーダ)ループ」

OODAループは「観察」「情勢判断」「意思決定」「行動」の4ステップからなる。

❶観察(Observe)あらゆる環境から情報を取ってくる

❷情勢判断(Orient)情報を経験や価値観と組み合わせ、洞察を得る

❸意思決定(Decide)方針を決める

❹行動(Act)実際の行動に移る、行動しなければならない。

OODAループの真価は O → O → A で動くこと。

意思決定を極限まで減らした状態は「ゼロ秒思考」と非常に近い考えである。

OODAループは元々軍事論であり、集団や組織に関するもの。

「ゼロ秒思考」は集団よりも個人の能力アップの側面が強い。


357.png村山太一 著『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?』

危機感×気づき×即行動

村山太一 著『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?』

「サバンナ思考」と「マヨネーズ理論」は、単なるアイデアではなく、具体的な行動戦略である。


ゼロ秒思考の最終的な目標は迷っている時間(思い悩んでいる時間)をゼロにすること。

つまり、「すぐやる」思考に自分を鍛える手法が「メモ書き」である。


メモ書きメソッドの実践法

Image_fx (1).jpg仮にあなたが新入社員なら、何もかも初めてで緊張しっぱなしかもしれない。

そんな時は、目に付くもの、感じたこと、注意されたこと、今度こそと思うことを毎日書き出すのだ。

それだけで「悩み」が可視化される。

そうだ。

スマホを持っている時間をペンと紙に替えて活かすのだ。

メモを書くと自意識を取り払い、素直にものを考えられるようになることに気づいた。1分という制約の中で、素早く迷わず、相当量を書き出すことが鍵だったと考えている。

赤羽雄二著『ゼロ秒思考』

メモ書きは、A4用紙を横置きにし、左上にタイトル、右上に日付を記入することから始める。

1件につき1ページを使用し、1ページに4〜6行、各行20〜30字程度で書くことが推奨されている。

0.png⇒ 毎日10分の紙トレで思考が変わる。

A4用紙に1分1ページ、1日10ページ。

左上にタイトル、右上に日付。ルールはそれだけ。

内容は何でもOK。

ノートや日記、ワードプロセッサなどではなく、A4用紙(裏紙も可)を使うことが推奨されている。

これは、A4用紙の広さが思考の広さにつながり、失敗を気にせず、完璧主義に陥らずに書ける余白があるためである。

毎日平均10ページなら、1ヶ月で300ページの紙束になる。

これ以上となれば、自己理解の書になる。

0000.png①タイトル:収入を増やすにはどうすれば良いか? 2025年7月22日

・スキルの棚卸しをして、収益化できそうな分野を見極める

・本業での昇進・昇給のために、上司が求める成果を分析

・副業を始める。まずは低リスクなオンライン系から試す

・支出を減らすことで実質収入を増やすのも一つの方法

・月ごとの収入目標を立てて、進捗を見える化して管理

・成功している人の習慣を調べて、自分に取り入れてみる


タイトル:自分ならどんなリーダーになりたいか? 2025年7月22日

・メンバーが安心して挑戦できるような空気をつくる

・結果だけでなく、プロセスと努力もちゃんと認める

・自分が一番動くことで、言葉より行動で信頼されたい

・意見をしっかり聞き、最終判断は迷わずに下す

・チームの成功を最優先にし、自分の手柄にしない

・一人ひとりの強みを引き出し、活かせる場を整える


最も重要なのは、1ページを1分以内という短い時間で書き切ること。

これは「思いついた瞬間に書く」ことを意味し、躊躇せずに頭に浮かんだことを何でも書き出すことが求められる。


書くことが思考を整える理由

逆に言えば、メモに書かないと、同じことばかりああでもない、こうでもないと考え続けるので、悩みが減らないし、頭を無駄に使っている、時間を大変に浪費しているという証明でもある。

赤羽雄二著『ゼロ秒思考』

0.png⇒ 問いを立てられる人は強い。

⇒ 書けば感情も、考えも整う。

⇒ 書くことで「気づき」が生まれる。


頭の中のもやもやを言語化することで、問題の核心が見え、感情も落ち着く。

メモは心の整理術でもある。

自意識の迷路から脱出し、自分の本音に向き合えるようになる。

この小さな達成感が自己肯定感を育む。

「なぜ?」と問い続ける習慣が、論理力と創造性を育てるのだ。

思考の構造化は、あらゆる仕事に応用可能。

ストレスと自己否定を遠ざけることもできるし、偉大な発見も小さな「なぜ」から始まっている。


そして、メモが集まってきたら見つめなおして深堀していく。

紙を並べなおし、似たタイトルやカテゴリーをまとめてみたり、全体をぼーっと見てみる。

ふと目に留まったものを「具体的には?」「なぜ?」で思考を深掘りすることで、アイデアの解像度を上げていく。

繰り返される情報や文言から自分が学ぶべきところを見つけていく。

A4の紙に考えを書き出すことは、実践してみないことにはその真価はわからないものである。

ましてや、要約で完全に理解する内容ではない。

まず、書いてみよう。

本質は頭の中の内容をアウトプットする習慣(思考の整理術)を身に着けることにある。

0000000.png201.png内田和成著「仮説思考―BCG流問題発見・解決の発想法」

「答え」を出すのが早い人は自分なりの「仮説」を立てている。

膨大な情報を集めるのではなく、仮説を立てることで必要な情報に絞り込め。としている。

仮説思考では最初に数個の打ち手(=仮説)に絞り込み、その仮説が正しいかを検証する。

仮説とは読んで字のごとく「仮の説」であり、われわれコンサルタントの世界では、「まだ証明していないが、最も答えに近いと思われる答え」である。

内田和成著「仮説思考―BCG流問題発見・解決の発想法」

⇒ 答えを先に決めて検証する問題解決法が仮説思考。


280.pngライダー・キャロル著『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』

自己理解の手法としてもノートやメモに簡潔にまとめることは理解の大きな助けとなる。

本書は「どうすれば自己認識できるか」ではなく、「どういうやり方なら、ずっと自己認識の作業を続けられるか」を考えなければならないと語られる。

自己認識は、一日ずつしか深まりません。 自分の歩みを振り返ると、意味がなかったことから遠ざかり、意味のあることを増やしていく能力がアップします

ライダー・キャロル著『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』


202.png読書猿 著「アイデア大全 創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール」

本書のアイデア出しの手法の一つとして、ノンストップ・ライティングがある。

手法

❶紙かノートを用意。タイマーを15分間セット。
❷タイマーが鳴るまで、なんでもいいからとにかく書き続ける。

手をとにかく止めないこと。誤字脱字もOK。
書くことがなければ、「書くことがない」と書く。

頭の中に浮かぶものはすべて書く。書きなぐる。

❸怖い考えやヤバい感情に突き当たったらそれがチャンス。


メリット
自分の無意識のブロックを防ぐ。
「仮想の読み手(自分自身も該当)」を意識しないで書くことができる。


「書きなぐることから始めるのは、自分が何を言いたかったのかを見つけるためである。」


まとめ

リベシティ用サムネ.png✅ 思考のスピードと質は誰でも鍛えられる。

✅ 1日10分で「迷わない自分」を作れる。

✅ メモ書きは最強の自己成長ツールである。

メモを書くと頭の整理ができるようになる。
頭の整理ができるというのは、今何が大切か、大切でないか、今何をすべきか、しなくてもよいのか、常に明確にわかっているということだ。

赤羽雄二著『ゼロ秒思考』

⇒ 行動が速い人は、頭の中も整っている。


何よりも、どんどん紙に書きなぐるのは爽快感があるのだ。


知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。

是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!

見ていただきありがとうございました!😆

_.png

ブックマークに追加した記事は、ブックマーク一覧ページで確認することができます。
あとから読み返したい時に便利です。

シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

投稿者情報

シロマサル@本の要約:ほぼ土曜日週1投稿

イルカ会員

この記事に、いいねを送ろう! 参考になった記事に、
気軽にいいねを送れるようになりました!
この記事のレビュー(0

まだレビューはありません