- 投稿日:2025/11/01
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回は岸見一郎・古賀史健 著『嫌われる勇気』2013年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:岸見一郎
哲学者。1956年京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学。専門の哲学(西洋古代哲学、特にプラトン哲学)と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的にアドラー心理学や古代哲学の執筆・講演活動、そして精神科医院などで多くの“青年”のカウンセリングを行う。日本アドラー心理学会認定カウンセラー・顧問
著者:古賀史健
フリーランスライター。1973年生まれ。書籍のライティング(聞き書きスタイルの執筆)を専門とし、ビジネス書やノンフィクションで数多くのベストセラーを手掛ける。
✅ 過去ではなく未来の目的で行動を決める。
✅ 他者の課題に踏み込まず、自分の課題に集中する。
✅ 承認欲求を手放し、自由を選ぶ覚悟を持つ。
欧米で絶大な支持を誇るアドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な”答え”を提示します。
岸見一郎・古賀史健 著『嫌われる勇気』
「人間関係がしんどい」
「嫌われるのが怖くて行動できない」
そんな悩みを抱えていないだろうか。
SNSでの評価や職場での人間関係がストレスとなる今、他人に振り回されない生き方が求められている。
今回は、アドラー心理学の入門書『嫌われる勇気』から、他者の評価に縛られず自由に生きるためのヒントを解説。
2011年の東日本大震災から約2年後に発行された本書は、「いま、ここを生きる」という教えが広く受け入れられ、日本国内で300万部を突破する大ベストセラー、世界累計では1000万部以上を売り上げ、20カ国語以上に翻訳された。
被災からの立ち直りや新たな希望を見出す上で、日本人の心に強く響いたのも大きい。
青年と哲人の対話形式で「すべての悩みは対人関係の悩みである」と教えてくれる。
『嫌われる勇気』を悪用せずに活用しよう。
『嫌われる勇気』
私たちは同じ大地に立ち、違う体で物事を見ている。
客観的な世界に住んでいるのではなく、自らが意味づけをほどこした主観的な世界に住んでいます。あなたが見ている世界は、わたしが見ている世界とは違うし、およそ誰とも共有しえない世界でしょう。
岸見一郎・古賀史健 著『嫌われる勇気』
目的論――過去より未来を見据える
絵が描きたいから絵を描き、本が読みたいから本を読む。
アドラー心理学では、過去の「原因」ではなく、いまの「目的」を考えます。
岸見一郎・古賀史健 著『嫌われる勇気』
⇒ 行動は「目的」によって選ばれる。
過去の出来事は変えられないが、その意味付けは自分で決められる。
目的論は「不安要素があるから外に出れない」ではなく、「外に出たくないから不安になる」という逆転の発想で、変化への一歩を促してくれる。
他の名著『夜と霧』でいうなら、「あなたがどれほど人生に絶望しても、人生のほうがあなたに絶望することはない。」
課題の分離――境界線を引く勇気
どの手法で「ご飯」を食べるかはその人の課題である。
あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと――あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること――によって引き起こされます。
岸見一郎・古賀史健 著『嫌われる勇気』
⇒ 他者の課題には介入しない。
「他者を信じるにあたって、いっさいの条件をつけないこと」が重要である。
親は子どもに勉強を促せても、やるかどうかは子どもの課題。
馬を水辺に連れていくことはできるが、水を呑ませることはできない。
自分の課題を守り、他者の評価に振り回されないことでストレスは減る。
そもそも、他人を完全に操作しようとするのは人の域を超えた傲慢である。
「これは誰の課題なのか?」という視点から自分の課題と明確に分けなければならない。
自分を変えることができるのは自分しかいない。

長倉顕太著『誰にも何にも期待しない』
「行動するための道具」として「期待しない」ことを呼び掛けている。
他者は決して、何でも聞いていいAIとは全く違う。
幸福とは何かを手に入れた瞬間に得られるものではなく、日々の行動や人との関わりの中で、少しずつ育まれていくものである。
人生に期待することをやめれば、失敗という概念がなくなり、新しいことに挑戦する勇気が手に入る。
長倉顕太著『誰にも何にも期待しない』
「期待」は時に「呪い」にもなる。
大嶋信頼 著「スルースキル“あえて鈍感”になって人生をラクにする方法」
「気にする/気にしない」を明確に線引きすることで、人生が劇的に楽になる。
⇒ 自分の基準を作れば、ストレスが軽減する。
線引きは、主観的で構わない。
「これ以上は自分の範囲外」と割り切ることで、外部からの影響を受けにくくなり、自分の行動や判断に集中できる。
隣の住人なんか手を広げた範囲にいないんだから「関係ない!」
(中略)
電車の中の「マナーの悪い人」なんかも「両手を広げた範囲にいないから知らない!」とスルー。
大嶋信頼 著「スルースキル“あえて鈍感”になって人生をラクにする方法」
あわてない あわてない
ひとやすみ ひとやすみ
嫌われる勇気――自由の代償を払う
自由とは上を向くことだ。「いま、ここ」をありのままに受け容れよ。
ライフスタイルが先天的に与えられたものでなく、自分で選んだものであるのなら、再び自分で選びなおすことも可能なはずです。
岸見一郎・古賀史健 著『嫌われる勇気』
アドラー心理学における「ライフスタイル」は性格や気質、思考や行動の傾向のこと。
「いま、ここ」という連続する点(刹那)の積み重ねが人生である。
⇒ 真の自由は「嫌われる可能性」を受け入れること。
承認されないことを恐れず、自分の価値観で生きる覚悟を持つ。
その覚悟がない限り、他者の期待からは逃れられない。
漫画:『ヒストリエ』
⇒ 「好き(嫌われる)」には覚悟がいる。だがそれこそが生きる力になる。
「愉しさ」の中にあるストレスや厳しさの価値を忘れてはいけない。
ハンデを乗り越えるにはそれなりの覚悟がいる。 けれども、こういう困難はかならず、あとで自分の宝となるし、自分の「物語」の一部となって記憶される。 人生なんて、結局は自分の物語を一生かけてつくっていくようなものだ。
荒俣宏 著『すぐ役に立つものはすぐ役に立たなくなる』
承認欲求の否定――外部依存からの脱却
アドラー心理学では、他者からの承認欲求を否定する。
その話の際に本書では、以下の言葉を引用している。
「貨幣とは鋳造された自由である」
ドストエフスキー
お金を持つことで、ある程度の自由や選択肢が手に入る。
だが、自由とは貨幣ではない。
対人関係という「しがらみ」もなければ意味をなさない。
貨幣と「しがらみ」が絡み合った結果、「承認欲求」は生まれる。
「承認欲求」は他者の期待を満たす(=他者の人生を生きる)動機につながり、自由から遠ざかる。
⇒ 他者評価より内発的動機を優先する。
幸福の定義を「他者からの承認」や「個人的な成功」からあくまで「他者への貢献」へとシフトさせよ。
賞罰教育で育まれた承認欲求は、行動基準を外部に依存させる。
承認欲求を手放すことで、自分の信念に基づいた行動が可能になる。
漫画:『もやしもん』
本書では「他者貢献」にも触れている。
他者貢献とは、『わたし』を捨てて誰かに尽くすことではなく、むしろ『わたし』の価値を実感するためにこそ、なされるものと語る。
『わたしは誰かの役に立っている』という主観的な感覚が幸福を生みだしやすい。
「私」から「私たち」へと広げ、他者が私に何をしてくれるかよりも、私が他者に何をできるかを考える方が自分の人生を生きることができる。
人と関わる「しがらみ」を前向きにとらえよう。

エドワード・L・デシ 著『人を伸ばす力』
内発的動機について語る書籍。
自らの意思で行動することで、達成感や学びへの意欲が持続し、深い満足感を得ることができる。
逆に「報酬・脅し・競争」は内発的動機付けを弱めてしまう。
報酬などに関心を持つと、人は報酬獲得や回避のために最短で手っ取り早いやり方を選ぶようになる。
この本には希望がある。 なぜなら、自分たちのために、子どもたちのために、雇われている人たちのために、患者のために、学生のために、スポーツをする人のために、私たちは何ができるのか -- 私は社会のために何ができるのか -- を提示しているからである。
エドワード・L・デシ 著『人を伸ばす力』
まとめ
✅ 過去ではなく未来の目的で行動を決める。
✅ 他者の課題に踏み込まず、自分の課題に集中する。
✅ 承認欲求を手放し、自由を選ぶ覚悟を持つ。
世界はどこまでもシンプルである
岸見一郎・古賀史健 著『嫌われる勇気』
⇒ 自由には「嫌われる可能性」を受け入れる覚悟が必要だ。
自分の心の外側で起こることは何であれ、「ネガティブ」とか「ポジティブ」とか断定できるものではない。
オリバー・バークマン著『ネガティブ思考こそ最高のスキル』
光の部分だけを見ていれば、影に足元をすくわれる。
影の部分だけを見ていれば、光を直視できなくなる。
両方見なければならない。
だが、複雑に考える必要はない。
あきらめろ。
きみは必ず誰かを救い、誰かを必ず傷つける。
それを受け容れて、前に進むのだ。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆


