- 投稿日:2026/01/10
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回は平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』2021年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:平井一夫(ひらい かずお)
ソニー元社長兼CEO。一般社団法人プロジェクト希望 代表理事。1960年東京生まれ。84年国際基督教大学(ICU)卒業後、CBS・ソニー入社。ソニー・コンピュータエンタテインメント米国法人(SCEA)社長などを経て、2006年SCEⅠ社長。09年ソニーEVP、11年副社長、12年社長兼CEO、18年会長。19年より24年までソニーグループ シニアアドバイザー。21年には子どもたちの未来創造のきっかけとなる感動体験を提供する目的で、一般社団法人プロジェクト希望を設立。代表理事を務める。著書に『仕事を人生の目的にするな』(SB新書)などがある。
✅ 変革を成すのは権威ではなくEQである。
✅ 「知ったかぶり」を捨てる勇気が信頼を生む。
✅ 現場の知恵を生かす組織こそ最強である。
事業の「選択と集中」や商品戦略の見直し、あるいはコスト構造の改革……メディアでは様々な分析がなされています。
いずれも間違いではないのですが、核心はそこではないと私は考えています。
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
組織のトップに立ったとき、あなたは部下にどう向き合うだろうか。
知識で支配するのか、共感で動かすのか。
5000億円の赤字という絶望的な状況の中、ソニーを再び世界の舞台に立たせた男・平井一夫。
彼が語る「異端のリーダーシップ」は、数字よりも人を信じ、権威よりも謙虚さを武器にした経営哲学だ。
エレクトロニクス本流ではない音楽事業からキャリアをスタートした“異端”の経営者が、従来のソニーの枠を超え、社内外の異見を積極的に取り入れることで、組織改革と業績回復を導いた軌跡を描いている。
この記事では、リーダーとして組織を導くための本質的な力。
EQ(心の知能指数)と「知的謙虚さ」の重要性を紐解く。
『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
こんがらがった配線を見れば、誰だって嫌になる。
組織を根本から立て直すためには、何から手を付ければいいだろうか。
いきなり経営者となった私にはすべてが手探りだった。
ただ、ひとつハッキリしていたのは社員にも指摘された通り、経営陣のチームを固めないことには社員たちに「ここでやっていこう」とは思ってもらえないということだ。
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
危機を立て直した“感情のリーダーシップ”
設計図を考えるときは、図面だけを見ていてもいけない。
「私は給料を得て毎日会社に来ている。だから与えられた仕事にプラスして貢献しようと思っている。なのに、もっと給料を得ている連中がそれをブロックしてくる。それを放置している経営陣は、もっと良くない。こんな環境では耐えられない」
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
⇒ 数字ではなく「心」で組織を動かす。
2012年、ソニーは5000億円超の赤字を抱え、崩壊寸前の状態だった。
超円高、東日本大震災、タイの洪水といった外的ショックも重くのしかかる。
特にテレビ事業は2004年から10年連続で赤字を計上し、累積赤字は8000億円近くに及んでいた。
雑にいえば、「液晶テレビ事業やスマートフォン事業の巨額赤字、過剰な設備投資、そして激しい価格競争による収益悪化」である。
平井一夫が社長に就任したとき、誰もが構造改革や事業売却を優先すべきだと考えていた。
だが、彼が最初に着手したのは「社員の心の再建」である。
彼は言う――「人は数字では動かない」。
どれほど優れた戦略を描いても、実行するのは“人”であり、その人が信頼と共感を失っていれば何も変わらない。
平井氏は、社員一人ひとりと直接対話を重ね、現場の声を吸い上げた。
ときには会議室ではなく、社員食堂や開発現場に足を運び、現場のリアルを肌で感じ取った。
その姿勢が、組織の士気を大きく変えた。
「社長が現場を信じてくれている」と社員が感じたとき、沈んでいた空気が再び動き出す。
改革とは、数字の再設計ではなく、感情の再接続から始まる
それが、ソニー再生の出発点だった。
“知ったかぶり”を捨てた謙虚な強さ
私たちはわからない分野の方が多い。だからこそ誰かに聞くのだ。
「この人、知りもしないでよく偉そうなことばかり言うよな」と思われたらアウトだ。そうなると部下たちは上司を適当に丸め込もうとするかもしれないし、プロジェクトに取り組む本気度も違ってくるだろう。
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
⇒ 「知らない」と言える勇気が、信頼を生む。
平井氏はトップでありながら、常に「教えてください」と言えるリーダーだった。
現代の企業では、技術・市場・データなど、あらゆる分野が高度化し、すべてを知ることは不可能である。にもかかわらず、「分かったふり」をする経営者が多い。
その瞬間、現場は発言を控え、真実は上に届かなくなる。
平井氏はむしろ「知らないことを知る」ことに価値を置いた。
知ったかぶりというのは、部下にはすぐに見抜かれてしまうものだ。リーダーの資質として重要なのは「だったらサポートしましょうか」と、部下たちに思ってもらうこと。
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
現場の意見を尊重し、エンジニアや営業担当者からも積極的に意見を求めた。
それにより、社員は自分の知識や経験が経営に生かされていると実感し、主体的に動き出したのだ。
さらに平井氏は、アイデアの採用にも「階層」を持ち込まなかった。
「あなたの提案の方が10倍良い」と素直に認め、若手や現場社員の発想を積極的に取り入れた。
社長のメンツよりも、成果を最優先する。
それがソニーの再生を支えた「知的謙虚さ」である。
このスタイルは、組織に“心理的安全性”を生み出した。
誰もが自由に発言できる環境が、創造性とスピードを加速させたのだ。
行動で示す――リーダーに必要なのは共感力と人間力
社員と一緒に掃除する。大企業のトップがやる時間はない。でもやるのさ。
なにも聖人君子であれというわけではない。
私も欠点だらけの人間だ。
ただ、仕事に取り組むリーダーとしては「EQが高くあれ」と心がけているつもりだ。
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
⇒ リーダーの背中が、組織の未来をつくる。
平井氏は、リーダーとは「最も見られている人間」だと語る。
どんなに立派な言葉を並べても、行動が伴わなければ部下は動かない。
彼は会議よりも現場を重視し、現場の成功を自分の手柄にせず、全員の成果として称えた。
その誠実さが、ソニーに再び誇りを取り戻させた。
また、彼は昇進制度にもメスを入れた。
「優秀な人」と「導ける人」は違う。
この原則を掲げ、リーダー選抜の基準をIQ(知識)からEQ(共感力)へと転換した。
専門知識だけではチームを導けない。
人を理解し、感情を読み取り、状況に応じて言葉を変える柔軟性こそが、真のリーダーの資質である。
平井氏のリーダーシップは、威厳よりも共感、命令よりも対話、理屈よりも誠意で組織を導いた。
結果として、ソニーは官僚的な企業文化を脱し、再び「人が動き、創造が生まれる会社」へと変わっていった。
ただ、知識も大事である。
出典:漫画『もやしもん』
知識と体験(共感)の両方がなければ…という言葉はいつだって使い古されている言葉だが、車輪は両方あって機能し、車輪の大きさがおおよそ同じだからこそ、直進や曲がることができる。

ダニエル・ゴールマン著『EQ こころの知能指数』
EQ(Emotional Intelligence Quotient)とは、人の感情を思いやり、自分の感情をコントロールして動機づける力のこと。
心理学者でジャーナリストでもある著者のゴールマンは、「成功要因のうちIQは2割で、EQは8割」という。
本書はEQを解明し、1995年に米国でベストセラーになった一冊。
40カ国で出版され、EQが注目されるきっかけとなった。
IQが高いからといって富や名声や幸せを得られる保証はないのに、学校も社会も学力ばかりに注目して、人生を左右するもう一方の大切な資質、すなわちEQには目を向けない。情動の知性にも、数学や国語と同じように能力差がある。
ダニエル・ゴールマン著『EQ こころの知能指数』
近藤弥生子著『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』
オードリー・タンは「IQ180」という肩書を自ら否定し、「私は天才ではなく、ただの市民」と語る。
メディアで取り上げられる際は、「IQ」を「身長」にしてくださいとユーモアを交えるぐらいに「IQ」を気にしていない。
「IQ(知能指数)」よりも大切なのは「EQ(心の知能指数)」を大切にしている。
討論に「感情」を持ち込まず、「合理的」であるかを判断基準にする歩み寄りには「EQ」があってできる「傾聴」が求められるのだ。
意見が対立している様々な立場の人が、共通の価値観について話し合うこと。 それは私が最も長い間取り組んできた得意分野です。
近藤弥生子著『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』
出口治明著『座右の書「貞観政要」―中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」』
企業における会議やフィードバック文化は、まさに「人の鏡」を活用した例と言える。
帝王学は庶民だからといって、必要ないわけではない。
どんな人間も規模が違うだけで何かしらの主導権を持っている。
大富豪の教えに従い、「自分こそを最大の資本にせよ」
長い人生において、「リーダー」にならない者などいないのだ。
リーダーが望むことの多くは、実は部下が望まないことである
出口治明著『座右の書「貞観政要」―中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」』
堀埜一成 著「サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術」
サイゼリヤ正垣泰彦より生産技術者として口説かれ、株式会社サイゼリヤに入社した引き抜きの2代目社長の本。
短期的な利益よりも継続性を重視する経営がうかがえる。
商品別利益の計算のしかたなどを学んでもらいました。 数字の勉強というと、すぐに経理の話になりがちですが、外向けの財務会計、制度会計をいくら学んでも、本当に欲しい数字は手に入りません。大事なのは、その数字を自分でつくれるか。
堀埜一成 著「サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術」
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
歴史と伝統を誇る巨大企業をどう改革したか、わずか数年で業績を回復させた経営手法も含め、その一部始終が語られる。
巨象に単身乗り込み、復活させたガースナーが書き下ろしたIBM再生物語である。
そして何よりも、「企業も家計も本質は同じ。」
危機的状況を救うのは「実行力」である。
速く動く。
間違えた場合でも、行動を起こすのが速すぎたためなら、まだよい。
ルイス・V・ガースナー『巨象も踊る』
まとめ
✅ 変革を成すのは権威ではなくEQである。
✅ 「知ったかぶり」を捨てる勇気が信頼を生む。
✅ 現場の知恵を生かす組織こそ最強である。
私は生きるために働いてきたが、会社のために働いてきたわけではない。
あくまで私の人生と家族のためだ。
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
⇒ 「知識よりも心を磨け」。
平井一夫のリーダーシップは、IQの時代からEQの時代への転換点を象徴している。
組織を動かすのは恐怖ではなく、信頼と共感。
そして、リーダーに求められるのは「正解を知る人」ではなく、「学び続ける人」である。
ビジネスの世界から引退しても、人生は続いていく。やりたいことはまだまだいっぱいあるのだ。立ち止まるつもりはない。
平井一夫著『ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」』
そして、現在のソニーの主な収益源は「ゲーム&ネットワークサービス(PlayStation関連)」「音楽」「映画」「半導体(イメージセンシング)」が柱となっている。
ゲーム事業は全社売上高の約3分の1を占める最大の収益源で、金融事業(保険など)は2024年以降グループ外に分離されている点も見逃せない。
2023-2025年、ソニーグループが本業のゲーム・音楽などに注力するため、金融子会社のソニーFGを「パーシャル・スピンオフ」により分離し、2025年9月に東証プライム市場に再上場している。
パーシャル=一部。
スピンオフ=会社や事業を分けて独立させること。
パーシャル・スピンオフ=親会社が持っている株の「一部」だけをみんなに分けて、会社を独立させること。会社どうしが完全に離れるわけではなく、親会社と新しい会社の間にちょっとだけつながりが残るのが特徴。
デビッド・J・ティース著『ダイナミック・ケイパビリティ戦略』やチャールズ・A・オライリー/マイケル・L・タッシュマン著『両利きの経営』で書かれているように。
⇒ 「変化は最大のチャンスである」
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆
