- 投稿日:2026/01/25
初めまして!シロマサルです。
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今回はアダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』(2022年発行)をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:アダム・グラント
出典:Wikipedia
ペンシルベニア大学ウォートン校教授。組織心理学者。1981年生まれ。同大学史上最年少の終身教授。『フォーチュン』誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」、世界でもっとも重要なビジネス思想家50人(「THINKERS 50」)のうち一人に選ばれるなど、受賞歴多数。「グーグル」「ディズニー・ピクサー」「ゴールドマンサックス」「国際連合」などの一流企業や組織で、コンサルティングおよび講演活動も精力的に行なう。デビュー作『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』は31カ国語で翻訳され、全世界で大ベストセラー。続く『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』(以上、三笠書房)も『ニューヨーク・タイムズ』紙でビジネス書の売上第1位、アマゾンUSでも第1位(企業文化)を獲得している
✅ 人は「確信」に酔うと、学びを止める。
✅ 自分の考えを“仮説”として扱えば、成長が続く。
✅ 再考は、個人・人間関係・組織のすべてを進化させる技術である。
人は疑うことの不快感よりも、確信することの安心感を好む。
既存の考え方を新たな観点から見つめ直すことがいかに大事であるか、それを伝えるのが本書の目的である。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
「自分の考えが正しい」と信じて疑わない。
それが、人間の成長を止める。
「成功する人ほど、再考する力を持っている」と。
確信よりも柔軟性を、断言よりも疑問を。
この本は、“思い込み”という無意識の牢獄から抜け出すための実践的なガイドだ。
『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
強固なアイデアほど、疑おう。そして洗練せよ。
変化の激しい時代を生きるために、考えること・学ぶこと以上に貴重な認知スキルがある。それは、「考え直す、学びほぐす(知識をリセットし、学び直す)」能力だ。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
思い込みは知性を腐らせる──“確信中毒”がもたらす知的怠慢
その自信はシャボン玉のようにもろい。
ダニング=クルーガー効果と呼ばれる心理現象がある。
能力の低い人は多くの状況において、自己の不適格性を認識できないという。この効果によると、人は能力が欠如している時、自信過剰になる傾向がある。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
⇒ 成長を止めるのは「間違い」ではなく、「間違いを認めないこと」
アダム・グラントが最初に警鐘を鳴らすのは、人間の「確信中毒」である。
※是認(ぜにん):よいと、または、そうだとして、認めること。
私たちは「自分は正しい」と信じた瞬間に思考を止めてしまう。
この“確信の快楽”は、麻薬のように脳を満たし、知的な怠慢を生む。
人は信念を脅かされると、不快を避けるために自動的に防御モードに入る。
グラントはそのメカニズムを3つのタイプに分類する。
1つ目は牧師モード。自分の信念を「正しい教義」として説き、相手を説得しようとする。
2つ目は検察官モード。相手の誤りを見つけては糾弾し、自分の優位性を確認する。
3つ目は政治家モード。真実よりも承認を優先し、周囲の顔色を見て意見を変える。
これら3つの思考モードはいずれも「真実」ではなく「安心感」を守るための心理的防衛である。
この防衛反応を破る唯一の方法が、グラントの提唱する科学者モードだ。
科学者モードとは、「自分の信念を仮説として扱う」姿勢である。
正しいかどうかではなく、確かめ続ける。
結果に固執せず、新しい証拠が出れば更新する。
この柔軟な知的態度こそ、再考(Think Again)の核心だ。
そして、再考を支えるのが知的謙遜である。
それは「自分は間違っているかもしれない」という姿勢を保ちながら、「だからこそ学び直せる」という前向きな確信を持つこと。
つまり、謙遜とは自己否定ではなく、成長への自信の表明なのだ。
間違いを発見することを恥ではなく、発見の快楽と捉える。
この意識の転換が、再び人間を学びのサイクルへと戻す。
「知性とは、知識の量ではなく、再考する力のことである」
人を変えるには、説得を捨てよ──“聞く力”が他者の再考を導く
大切なのは対話だ。決して対立ではない。
「完璧な論理」と「正確なデータ」だけでは人の心は動かない。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
⇒ 「勝つ議論」ではなく、「学ぶ対話」をせよ。
人は他人から“正しさ”を押しつけられると、反射的に心を閉ざす。
グラントはこれをブーメラン効果と呼び、どんなに論理が正しくても、押し付けられた意見は跳ね返されてしまうと指摘する。
だからこそ、再考を促すには「説得」ではなく「問いかけ」が必要になる。
グラントが紹介する心理学的手法が、動機づけ面接(Motivational Interviewing)である。
これは臨床心理で使われる対話技法で、相手の中にある“変わりたい気持ち”を引き出す。
こちらが結論を押しつけるのではなく、相手自身に気づかせるのだ。
よいディベートというのは、戦いではない。勢力争いでもない。
綱引きでは、強く綱を引けば敵を自分の領域に引き込むことができるが、ディベートは綱引きのようには運ばない。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
その鍵となるのが共感的質問。
「あなたがその考えを持つ理由は何ですか?」
「もし今のやり方を変えたら、どんな良いことが起こると思いますか?」
こうしたオープンな問いが、相手の思考を刺激し、再考の回路を開く。
さらにグラントは、「対立を恐れるな」とも強調する。
ただし、感情的な衝突ではなく、建設的な論争(Good Fight)だ。
Good Fightでは、人格を攻撃せず、アイデアだけを戦わせる。
議論の目的は勝敗ではなく、互いの仮説を検証し、より良い結論を導くことにある。
このような“学びの対話”ができる関係は、信頼によって築かれる。
相手の話を真摯に聞き、自分の誤りを認める。
その姿勢が相手の防御を解き、再考の余地を広げるのだ。
「議論とは、戦いではなく、共同研究である」
勝つためではなく、世界をより正しく理解するために話し合う。
これこそが、再考できる人間関係の真髄である。
一流の交渉人は、攻撃や反撃に出ることがほとんどない。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
組織を変える“学びの文化”──失敗を恐れぬ会社が成長する
氷が割れたからなんだというのだ。次に活かせ。
心理的安全性の欠如は、NASAの根深い問題だった。
チャレンジャー号の事故の前、数人のエンジニアは潜在的な危険を察知したが、管理者らに沈黙させられた。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
心理的安全性についてはこちら
⇒ 「間違いを認める勇気」が、組織の未来を救う。
個人が再考できても、組織が硬直していれば意味がない。
グラントは、企業・チーム・学校といった集団において、再考の文化(Learning Culture)をどう作るかを詳しく論じている。
その第一歩は、「失敗を罰しない環境」を作ることだ。
NASAのチャレンジャー号事故を例に、彼は警告する。
あの悲劇の背景には、技術的なミスよりも、「異論を言えない空気」という文化的な失敗があったという。
再考を妨げる最大の敵は、「沈黙」である。
人々が間違いを指摘できなくなると、学習は止まる。
だからこそ、リーダーは“正しさ”よりも“誠実さ”を優先しなければならない。
自分の誤りを認め、率直に「わからない」と言える姿勢が、組織全体の思考を解き放つ。
さらに、グラントは挑戦的ネットワーク(Challenging Network)の重要性を説く。
『ばかなことを言うな』と片付けられたりすることは、誰にとっても恐ろしいことです」。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
これは、あえて自分に異を唱える人々の意見を受け入れる仕組みだ。
似た者同士の集団は安心感をくれるが、やがて思考停止を招く。
対して異質な視点を取り入れるチームは、不安定だが進化する。
失敗を責める組織は、一時的に安定しても、長期的には衰退する。
反対に、失敗を「データ」として扱う組織は、失敗のたびに強くなる。
再考とは、挑戦する勇気と間違いを許す文化が生み出す、集団の知的免疫である。
グラントは最後にこう結ぶ。
「再考できる組織とは、変化を恐れない組織だ。変わることを恥じるのではなく、変わらないことを恥じる」

プラトン著『ソクラテスの弁明』
「無知の知」ではなく「不知の自覚」こそが真理。
ソクラテスは「自分は知らない」という自覚を持つことが、知の探求の出発点だと説いた。
ただ、主張をぶつけ合うのは議論ではない。
主張を聞き届け、互いの矛盾点を指摘し合うのが、本来の議論である。
相手の主張をしっかり聞き、矛盾を指摘しながら真実に近づく姿勢が重要である。決して、勝ち負けではない。
マルクス・アウレリウス著『自省録』
人生における救いとは、1つ1つのものを徹底的に見きわめ、それ自体なんであるか、その素材はなにか、その原因はなにか、を検討するにある。 心の底から正しいことをなし、真実を語るにある。
マルクス・アウレリウス著『自省録』
ティム・ハーフォード著『アダプト思考』
✅ 「失敗に優しい環境」が挑戦を後押しする。
✅ 1つの成功の裏には無数の失敗がある。
✅ 素早くフィードバックを得て、学びに変えるべし。
✅ 未来は「適応力」を持つ人に開かれている。
実験の多くが失敗に終わることを否定しない。それでも実験する価値があるわけを、ここでもう一度思い出してほしい。
ティム・ハーフォード著『アダプト思考』
まとめ
✅ 人は「確信」に酔うと、学びを止める。
✅ 自分の考えを“仮説”として扱えば、成長が続く。
✅ 再考は、個人・人間関係・組織のすべてを進化させる技術である。
自分の過ちを見つけた時、それは新しい答えを見つけたことを意味する。
過ちをおかした自分を笑おう。そうすることで、自分の力量を証明するよりも、自分を向上させることに集中できる。
アダム・グラント著『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』
⇒ 「間違いを恐れるな。考え直すことが、最強の知性である。」
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆

