- 投稿日:2024/11/14
- 更新日:2025/09/29

はじめに
前回の続きです。
ニガカシュウだった!
自然薯のむかごかと思って採取したものが、調べてみるとニガカシュウでした。アクが強く食用には向かないとのことです。
というわけで、本記事の本当のタイトルは
「間違えて取ってきたアクむかごをアク抜きして食ってみた」
ちゃんと同定しよう!
野食では常々言ってますが、同定は必須です。
たまに中毒事件も起こっていますので(特にキノコ)、よくわからないものは食べないようにしましょう。
私が常々虫は初心者向けと言ってるのは、特にセミ・バッタ・コオロギにおいて、日本では毒のある種類がいないので属レベルで同定する必要が無いからです(イモムシ類は同定が必要な場合も)。みんなも虫を食べよう!
今回のむかごは、食す前に苦いことが分かっていたので、苦みをなんとかして食べてみることにしました。
私自身はリバタリアン(※1)であり、愚行権(※2)には寛容ですが、そうではなく、続きを見たくない人はブラウザバックしてください。
※1 自身の自由が侵害されないなら、他者の自由に寛容な様
※2 行為者にとって害であっても、他者に害がないなら行える権利
例|授業中に居眠りすること
エクストリームアイロンがけに参加すること
採取の様子
こんな感じでつるにハート形の葉っぱがついています。黄色くなる季節が食べごろ。
ヤマノイモもニガカシュウも同じような環境で同じような時期に生えています。
実際に私も採取時には両方同時に採取できました。
ヤマノイモとニガカシュウの違い
✅葉っぱ
どちらもハート形で収穫時は黄色くなっています。しかし、ヤマノイモのほうが細長いです。
ヤマノイモは茎の節から2枚の葉が生えており(対生)、ニガカシュウは茎の節から1枚が交互に生えています(互生)。
✅実
ヤマノイモは薄茶色でツルツルした見た目です。一方でニガカシュウはゴツゴツした突起がついているので、見分けやすいと思います。色も黒っぽいです。
左がヤマノイモ、右がニガカシュウ
ヤマノイモのアップ画像
ニガカシュウのアップ画像
そのまま食べてみた
さて、採取後にニガカシュウであるということが判明したのですが、せっかくなので、ニガカシュウもそのまま食べてみることにしました。
一応、薬用にもなるらしく、塊根はアク抜きして食べることもあるようです。でも、良い子はマネしないように。
苦いことは分かっていたのでとりあえず1粒だけ。
あ、苦すぎてコレは飲み込めないです。やはり食用にはできないという記述は正しいことを、身をもって実感しました。
アク抜き
そのままでは無理そうなのでアク抜きして食べることに。
大きい物でも親指の爪ほどの大きさなので、スライスして水に晒すやり方ではなく、アク抜きの王道、重曹を使いました。
みんな大好き食品添加物の重曹。100均にも売ってるし、ワラビのアク抜きにも使えるので家に有って損はないです。
重曹を溶かしたお湯に入れた直後。すぐに色が出てきたのでアクが出ていそうな気がします。
約16時間経過後。色が濃くなっていっぱいアクが出てそうな感じ。
リベンジ
少し多めの油で炒めてます。アクが強い食べ物は天ぷらとか揚げ物にすると食べられることが多いです。山菜は天ぷらが多い理由ですね。
最後に胡椒を少々振って完成!
見た目、匂いは結構いけそうな感じ♪
実食してみると最初はアク抜けてるなと思いましたが、すぐに奥から苦みがコンニチハと鎌首をもたげてきます。
アクが抜けていたのは表面だけのようで、この程度のサイズでも切って断面を晒していかないとダメだったようですね。手間がかかりすぎる・・・。
というわけでニガカシュウのアク抜きは失敗に終わりました。
まとめ
アク抜きしても無理でした。素直に自然薯のむかごを食べよう!
過去の野食リンク
✅植物編
・ノビル(3~5月)
・銀杏(9~11月)
・むかご(9~11月)
✅キノコ編
・毒キノコ(食べてはならない)
✅虫編