- 投稿日:2025/11/25
- 更新日:2025/11/26
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回は「価格設定の重要性と戦略」についてまとめる。
「自分のスキルにこんな高値を付けていいのか?」
「高すぎて誰も買わないのではないか?」
副業やビジネスを始めたとき、誰もがこの「値決め」の壁にぶつかる。
安易に価格を下げれば、利益が出ずに疲弊するだけだ。
逆に、高くても飛ぶように売れる商品も存在する。
今回は、メンタルを消耗せずに適正価格を決めるルールと、売上を最大化する値上げの戦略について解説する。
この記事で言いたいこと
✅ 価格と質の相関関係に囚われず、顧客の利益を最大化せよ。
✅ 値決めをルール化し、感情による消耗を防ぐべし。
✅ 値上げは悪ではなく、顧客の決断を促す「善意」である。
価格は利益を生み出す最も効果的なものだ。
値付けは自分の中でルール化することでストレスがなくなる。
顧客の利益を最大化する「強気な値付け」とは何か?
クライアントやお客に対して堂々と値段を言わなければならぬ。
いいものなら売れるというナイーブな考え方は捨てろ
『ラーメン発見伝』シリーズの登場人物:芹沢達也
⇒ 自分の自信の有無ではなく、「顧客が得られる未来の価値」こそが価格の正体である。
多くのビジネスマンが陥る最大の誤解は「価格とサービスの質は比例する」という思い込みだ。
しかし、実際には安くても売れないものもあれば、高額でも飛ぶように売れる商品が存在する。
あらゆる商品の価値は、品質、サービス、コストパフォーマンス、ブランド…といった多様な要素の総和で決まる。
重要なのは、販売者側の「儲けたい」という都合ではなく、その商品を使うことで「顧客の利益が最大になるか」という一点に尽きる。
例えば、ブランド品が適正価格の何倍もの値段で売れるのは、機能性だけでなく「所有する満足感」という価値を提供しているからだ。
したがって、あなたが提供するサービスが顧客の人生を好転させ、あるいは特別なステータスを与えるものであるなら、自身のスキルへの不安を理由に安売りしてはならない。
数万円の商品が演出次第で売れるように…価値は「見せ方」と「顧客の納得感」で決まるのだ。
仕事を探す際も、同じことで「金額だけで仕事を決めるのは危険だ」
・依頼内容が分かりにくい。内容がコロコロ変わる。
・まとまった金額が支払われるが、作業量がとても多い。
・修正依頼が度を超えており、消耗してしまった。
・クライアント側も使い方になれていなくて難航する。
・クライアントが不誠実で悪い評価をつけられた
・思った以上に時間がかかって本業や睡眠時間に悪影響が出てしまう。
「値付けする力」=「相場感と見積りできる力」である。
事前にトラブル事例を把握しておけば、避けるべき案件も判別できる。
いくら単純作業やデータ入力であっても、1件20円といった案件を選ぶべきではない。
動画編集であれば、1本200円~400円も注意だ。
いちばん最初に評価や実績を得るためには構わない。
だがトライアル後に、値段の上がらない業務や仕事は必ず後悔する。
似たような業務がいくつか出ているなら比較検討することを忘れないことだ。
長期案件の仕事であれば、お相手のプロフィールが雑だったりする場合は特に注意が必要だ。
管理体制が杜撰だったり、報酬の振り込みが遅れることや金額計算が間違っていることもある。
自分ができないからと言って、週7で作業させようとするクライアントもいる。
自分が思ったような結果につながらない時は、現在の判断基準を書き出してみて、1つひとつの項目を再検証しよう。
会社も人間もクライアントもこの世にたったひとりしかいないわけではない。
断る、継続を終了する勇気も時には必要だ。
あなたの値段をつけられるのはあなただけである。
価格決定へのメンタル消耗を回避する「鉄の掟」
価格交渉は、フリーランスや事業者にとって悩みの種だ。
顧客にとって意味のないお金は使わないようにする。 倹約からは、臨機応変、自立、工夫が生まれる。 人員や予算規模、固定費が高く評価されることはない。
⇒ 感情を排除した「機械的なルール化」こそが、ビジネスを持続させる防波堤となる。
適正価格を導き出すには二つの道がある。
一つは原価や人件費、広告費から逆算する堅実な手法。
商品の単純な原価はもちろん、そこに関連する人件費や会場費、広告費、カード決済手数料、サーバー維持費などの想定販売管理費を上乗せし、最後に利益をプラスする方法だ。
利益率20%の人もいれば50%の人もいる。
重要なのは、家計簿と同じようにどのようなコストがかかるかを完全に把握することだ。
パソコンで行う作業だからといって、電気代だけではない場合もある。
アドビやマイクロソフトの有料ソフトを使う必要もある。
自分自身の時間拘束も忘れてはいけない。
ニッチな商品でライバルが少ないが顧客の数も少ないなら、その商品を求めるのは熱狂的なファンがほとんどになる。
その場合、価格を高く設定して1回の販売における利益を大きくする。
逆に類似品を取扱うショップも多く、顧客数も多い商品であればライバル店に価格競争で負けない低い利益率を設定していかないといけない。
もう一つは「私のサービスにはこれだけの価値がある」と独断と覚悟で決める手法だ。
特に後者はファン化が必須だが、強力な信頼関係の指標となる。
しかし、毎回悩み続けていては精神が摩耗するだけだ。
そこで推奨したいのが「値決めのルール化」である。
「日給や時給としていくら必要かを先に決める」
「単発型か長期運用型かを先に判断する」
「工数(どれだけ時間がかかるのか)を先に把握する」
「要件(追加要望や上司の理解度が低そうなど何かしらの不安)が曖昧なら価格を2倍で提示する」
「面白そうな案件なら半額で受ける」
「違和感があれば断る」といった明確な基準を設けよう。
一日5万円と本気で決めたら、淡々と提示するのだ。
見積もりに私情を挟まず、ルールに従って提示することで、悩む時間を作業や構想といった生産的な時間へと変換できる。
ボランティアでも高額提示でも、基準さえあればそこにストレスは発生しない。
長期的な関係になってきて、仕事量が増えたにもかかわらず同じ報酬でいることは良くない。
信頼ではなく、ただ利用されているだけだ。
もちろん、法外な値段ではなく、適切で妥当な値上げが求められる。
仮にうまくいかないなら、別の手段や違った考え方で値段を決めていくのだ。
「値上げ」と「値下げ」の効能
門や基準を用意することは、決して悪いことではない。
「大衆はずっと僕の味方だった。ミッキーマウスを真っ先に認めてくれたのは評論家でも興行主でもなく、それは大衆だった」
⇒ 値上げは顧客を篩(ふるい)にかけ、真の理解者だけを残すための「善意の施策」である。
自身のスキル向上やサービスの充実に応じて、価格を見直すことは極めて健全な行為だ。
サービスを展開していると当初の金額では対応できないと感じたり、サービスが充実してきてもっと高い金額価格でもいいんじゃないかと思ったりするようになる。
むしろ、いつまでも据え置きにすることは、自身の成長を否定することに他ならない。
値上げには「迷っている顧客の背中を押す」という効果がある。
人間は得をしたいという願望と損をしたくないという思いが強いのだ。
「2週間後に値上げします」と告知することで、「今申し込まなければ損をする」という心理的トリガーを引き、決断を促すことができるのだ。
これは一種の親切心(善意)とも言える。
また、ディズニーやUSJが価格を上げ続けるように、適度な値上げは混雑(過剰な対応数)を緩和し、高い対価を支払ってくれた優良顧客へのサービス密度を高めることにも繋がる。
大ざっぱな話…。
入場券が5000円に対して来場者が100万人の場合。
入場券が1万円に対して来場者が50万人の場合。
これらの売上は同じであり、スタッフが対応する1人当たりの時間を増やすこともできる。
大抵は、入場による売り上げ+(レストラン・グッズ代など)が最大になるまで値上げされるだろう。
ファンは「安く買いたい人」じゃない。 ファンは「応援したい人」だ。
自分たちが提供している商品やサービスの価値に自信があるからこそできることではある。
ディズニーだけでなく、ネットフリックスも同じ。
同社は2015年、1026円だったスタンダードプランを2021年には1490円にするなど、6年間で45%ほどの値上げをしている。
値上げのきっかけは会員数の増加にある。
値上げの流れ
企業にとってのインセンティブは「得られる利益」
↓
値上げのきっかけは会員数の増加。(需要)
↓
視聴者が「見たい」と思う魅力的なコンテンツ量(供給)を増やす。
↓
コンテンツの数を増やしてサービスの質を高めるためには資金が必要。
↓
ネットフリックスは値上げを実行した。
ただし、初期から応援してくれたリピーターには旧価格を据え置くなど、義理を通すことで長期的な信頼も同時に確保すべきである。
オンラインコミュニティだって、サービスやコンテンツの拡充。
会員数の増加で値上げは起こる。
値下げする場合は、特に注意が必要である。
基本的に安易な値下げというものは推奨しない。
単に売れないから値下げしたと思われてしまうのは危険で、あなたのブランドイメージを毀損しかねない。
LVMH(ルイ・ヴィトン モエ ヘネシー)ような伝統あるブランドが大々的に値下げをしているのが見たことがあるだろうか?
もしあなたが地球規模の事業の事業に一年中お金を賭け続けるなら、二つの制約への対処を学ぶことになる。ひとつはもちろんリスクだが、二番目は慎重さである。
本当に成功したいのなら「勝てる分野はどこか」を見極めるべきである。
値下げをしないということは希少性の維持のためにも重要であり、ただ値下げしないということにも固執しすぎてもいけない。
理由や理念がしっかりしていれば値下げは顧客を喜ばせることが可能である。
①現実的なコストダウンが可能となり、利用者に還元する形で値下げ。
(自動化や技能向上によって作業時間が減るなど)
②大変な時に知識や経験を得てほしいという善意の形で値下げをする。
(言い方を変えるなら、相手の長期的な信頼のために身銭を切る。)
インフレ下では、価格の据え置きも同じように好感がもたれるものである。
しばらくして、ついに値上げしてしまったことを逆手に宣伝する企業もある。
参考外部サイト:ガリガリ君 値上げ「70円 → 80円」|赤城乳業株式会社
価格設定に一つの正解はない。
いろいろ試行錯誤しながら自分のサービスに最適な値付けを行うのが一番である。
だが、独自性の高い価値を提供しているのであれば、値付けは自由である。

ハーマン・サイモン著『価格の掟―ザ・プライシングマンと呼ばれた男の告白』
✅ 価格戦略の重要性を理解し、実践しよう。
✅ 高価格戦略や低価格戦略を上手に選択し、利益を最大化せよ。
✅ 利益=販売量×価格-コスト
高価格戦略で成功している企業のほうが、低価格で成功している企業よりも多い。 ほとんどの市場で、低価格戦略で成功できるのは1社か2社しかない
ハーマン・サイモン著『価格の掟―ザ・プライシングマンと呼ばれた男の告白』
正垣泰彦 著『おいしいから売れるのではない売れているのがおいしい料理だ』
「安売り」と「お値打ち」は違う。
値下げほど難しい戦略はなく、信頼構築といった期間の決まった目的がなければ、個人で目指すべき戦略ではない。
しかし、ムダなマーケティングや広告をしなくて済むようになる。
私は経営に関わる本をむさぼるように読んでいた。 創業以来の苦楽を共にした仲間たちに十分な給料を払ってやれていなかったし、これから雇うであろう社員たちにも今のままでは、十分な給料を払えない。ご存じの通り、飲食業で働く人たちの賃金は他産業より低い。だから、40代、50代までなかなか働けない。どうにか給与水準を自動車産業など他産業並みにしたい。社員たちに定年退職まで十分な給料を支払いたい。それが私の最優先の課題だった。 だから、どうすれば十分な利益を確保できるのか懸命に考えた。
正垣泰彦 著『おいしいから売れるのではない売れているのがおいしい料理だ』
大野耐一著『トヨタ生産方式』
作りすぎ・在庫過剰・工程の非効率化など、企業をむしばむ“沈黙の赤字”を排除することが第一歩だ。
原価や人件費、広告費から逆算する堅実な手法として有効である。
その目的は、企業のなかからあらゆる種類のムダを徹底的に排除することによって生産効率を上げようというもので、豊田佐吉翁から豊田喜一郎氏を経て現在に至るトヨタの歴史の所産でもあります。
大野耐一著『トヨタ生産方式』
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
本書には23種類のビジネスモデルが紹介されている。
2002年発行といえど、同じモデルか、そこから派生しているにすぎない。
利益を生み出す定型パターンを学べば、打ち手が増えるので知っておこう。
自社の都合ではなく、顧客の優先順位から考えをスタートさせてください。 利益の道ーーそれは突き詰めれば、顧客を十分に理解することから始まるのです。
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
まとめ
✅ 価格と質の相関関係に囚われず、顧客の利益を最大化せよ。
✅ 値決めをルール化し、感情による消耗を防ぐべし。
✅ 値上げは悪ではなく、顧客の決断を促す「善意」である。
私は安い靴を買うほど裕福ではない
イギリスのことわざより
⇒ 値決めは自分の中でルール化することで、ストレスがなくなりビジネスが加速する。
不要なものは、どんなに安くても、高価である。
シロマサル
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆
以上。