- 投稿日:2025/06/22
- 更新日:2025/10/01

初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
今回はエイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』2002年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:エイドリアン・スライウォツキー
ハーバード大学を卒業後、同校のロースクールとビジネススクールで修士号取得。現在、マーサー・マネジメント・コンサルティングのバイス・プレジデントおよびボードメンバーを務める。1996年の処女作『Value Migration』で高い評価を獲得し、98年に刊行した『The Profit Zone』(邦訳『プロフィット・ゾーン経営戦略』ダイヤモンド社刊)は全米ベストセラーとなった。さまざまな大企業のCEOレベルに行なった成長戦略および新ビジネスデザイン構築に関するコンサルティングで名声を博し、ダヴォス会議をはじめ、マイクロソフトCEOサミット、フォーブズCEOフォーラム等でもキーノート・スピーカーを務める。99年には『インダストリー・ウィーク』誌において、ドラッカー、ポーター、ゲイツ、ウェルチ、グローブとともに「経営に関する世界の六賢人」に選ばれた
✅ 利益は「仕組み」で決まる。
✅ 成功企業には“型”がある。
✅ 自分のビジネスに利益モデルを組み込め。
「自分のビジネスモデル、実は非効率なのでは?」
「どうすればもっと収益性を高められるのか?」
そんな悩みを抱えるビジネスマンにこそ読んでほしいのが『ザ・プロフィット』。
本書には23種類のビジネスモデルが紹介されている。
(1) 顧客ソリューション利益モデル
(2) 製品ピラミッド利益モデル
(3) マルチコンポーネント利益モデル
(4) スイッチボード利益モデル
(5) 時間利益モデル
(6) ブロックバスター利益モデル
(7) 利益増殖モデル
(8) 起業家利益モデル
(9) スペシャリスト利益モデル
(10) インストール・ベース利益モデル
(11) ディファクト・スタンダード利益モデル
(12) ブランド利益モデル
(13) 専門品利益モデル
(14) ローカル・リーダーシップ利益モデル
(15) 取引規模利益モデル
(16)価値連鎖ポジション利益モデル
(17)景気循環利益モデル
(18)販売後利益モデル
(19)新製品利益モデル
(20)相対的市場シェア利益モデル
(21)経験曲線利益モデル
(22)低コスト・ビジネスデザイン利益モデル
(23)デジタル利益モデル
本書では若者スティーブとメンターのチャオによる8カ月間のレッスンを描いたストーリーで構成されている。
Lessonは毎週土曜日の朝なので、実際に週1のペースで読んでほしいと著者は語る。
自社の都合ではなく、顧客の優先順位から考えをスタートさせてください。
利益の道ーーそれは突き詰めれば、顧客を十分に理解することから始まるのです。
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
今回は、ぎゅっとまとめて紹介。
きみたちの中にも知っているモデルがあるはずだ。
2002年発行といえど、同じモデルか、そこから派生しているにすぎない。
利益を生み出す定型パターンを学べば、打ち手が増えるので知っておこう。
そして、私にはわかっている。
この記事は大して読まれないだろうと。
利益には「型」がある。
・自社のビジネスはどの利益モデルを使っているか?
・競争相手のビジネスはどの利益モデルを使っているか?
・もっと利益を上げるために、現在の利益モデルを使って新たにできることはないか?
・まったく新しい収益源をつかむために。新しい利益モデルは使えないか?
・自分の仕事はどのように利益と結びついているか?利益と無関係な業務はないか?
・将来の事業計画は、どのようにして自社に利益をもたらすだろうか?
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
1. 顧客ソリューション利益モデル
要約: 顧客の課題に合わせてカスタマイズしたソリューションを提供し、継続的な関係で利益を得る。
実例: IBMが提供するITインフラ構築・保守サービス。
顧客企業ごとの課題に応じた長期的ソリューション提供で安定収益を確保。
エレベータやエスカレーターのメンテナンスもそう。
独立系の会社に取られる場合もあるので、一貫した魅力が必要だ。
最近ではサブスクリプションに変化している。
機械部品メーカーがIoT技術を活用した事例で「スマートベアリング」
コマツの建機遠隔管理システム「KOMTRAX」
これらの事例は、製品の「機能」を売るのではなく、顧客がその製品を利用することで達成したい「目的」に焦点を当てたサービス提供をしている。
ティエン・ツォ著『サブスクリプション 「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル』
2. 製品ピラミッド利益モデル
要約: 安価な製品で市場参入し、上位の高付加価値製品で利益を得る。
実例: トヨタの「ヤリス(低価格車)」から「クラウン・レクサス(高価格車)」へのステップアップ設計。
実は子供のころ人気だったおもちゃが30年後にリメイクされるのも該当する。
あの頃買えなかった超合金や特別モデルの時計やカメラは高価でも買いたい人はいる。
完全受注販売にすれば、損失も少ない。
無料サービスや無料記事で人を集めて高価格帯に誘導するのもそう。
3. マルチコンポーネント利益モデル
同じ製品で異なるビジネスを
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 同じ製品を異なるチャネルや利用シーンで提供し、価格差で利益を最大化する。
実例: コカ・コーラ社の缶、ペットボトル、自販機、飲食店での容量や価格設定の違い。
製品ピラミッド利益モデルと違う点は、「同じ商品」に価格差がある。
2Lのコカ・コーラが飲みたい人もいれば、500mLでも多いという人がいる。
山の上で飲みたい人もいれば、帰宅途中で買いたい人もいる。
ひと昔、サーティーンワンアイスクリームはボウリング場やゲームセンター、水泳場にあるイメージだったが、現在では駅中や私立高校の中に出没している。
駅中の購買や電話ボックスが撤退した場所に出店することで新たな客層と空いた駅のスペースを埋めることができて三方良しの状態である。
選択肢は全く無いよりは、あったほうが良い。
4. スイッチボード利益モデル
要約: 中核要素を束ねて一括提供することで市場を支配し、利益を得る。
実例: 映画プロデューサーが脚本・監督・俳優を組み合わせて作品を制作・販売(例:ハリウッドのプロデューサーシステム)。
まるで電話交換機(スイッチボード)が電話をかける人と受ける人をつなげるように、ニーズがある人と仕事を求める人をつなげる形。
リクルートといった転職エージェントもこれに当たる。
シェアリングエコノミーの登場によってより身近になった。
レイチェル・ボッツマン著『TRUST(トラスト)世界最先端の企業はいかに〈信頼〉を攻略したか』
5. 時間利益モデル
何らかのイノベーションの上に構築されるビジネスにとって、苦役、つまり退屈な仕事が最大の試練となる。
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 競合より先に新商品を市場投入し、先行利益を獲得する。
実例: AppleのiPhone初代モデル投入によるスマートフォン市場の先行獲得。
まず業界内で技術の主導権を取り、新製品をいち早く開発し、速やかに普及させる。
他者との時間差を利用したシンプルなモデルで地道に細かい作業を繰り返す粘り強さが求められる。
タピオカ、から揚げ、おにぎり、〇〇専門の飲食店も近い。
コピー品や、二番煎じ、三番線じが出回る前に荒稼ぎをするというモデル。
お手軽にできるAI副業の仕組みである程度稼げたら、その売り方を売るという派生方法も最近ではある。
そして、自分のオンラインサロンやYoutubeやブログに誘導して広告収入を得る。
もしくは、他社が技術で追いつき真似をし始めた段階で一気に値下げしてライバルをふり切る。
シンプルかつ王道の戦略で、実に無駄がない。
あべむつき著『2ヶ月で月30万円を実現する 超初心者でも稼げるAI活用法』
6. ブロックバスター利益モデル
ちなみに「ブロックバスター」は、非常に強力な爆弾を指す言葉。
そこから転じて、エンターテイメント業界や医薬品業界で、莫大な費用をかけて大成功を収めたものや、画期的な効果を持つ新薬などを指す言葉として使われている。
要約: 一発の超ヒット商品で莫大な利益を狙う高リスク高リターン型。
実例: 映画『アバター』や『アナと雪の女王』など、ディズニーによる超大作映画。製薬会社の新薬。
とにかく大ヒット、ホームランをかっ飛ばすモデル。
ホームランの確率を上げるためのマネジメントが最大のポイントである。
ヘンリー・チェスブロウ著『OPEN INNOVATION ハーバード流 イノベーション戦略のすべて』
チャールズ・A・オライリー/マイケル・L・タッシュマン著『両利きの経営』
7. 利益増殖モデル
一つの資産からさまざまな製品を
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 一つの技術や資産を複数の形で活用して多方面から収益を得る。
実例: 任天堂がマリオをゲームだけでなく、アニメ、玩具、テーマパークに展開。
キャラクターや推しをカードゲームや缶バッチ、コラボカフェ、食べ物、音楽、テレビ放送権など様々な商品に展開する。
初期の開発コストはかかるが、その開発されたものを様々なところで利用していくことで、結果的に原価が下がり、莫大な利益を生み出す。
西野亮廣著「夢と金」
飯田祐基著「バズる動画・ライブ配信 確実に拡散するしくみ インフルエンサーマーケティングの基本がわかる本」
8. 起業家利益モデル
要約: 社員が起業家のように自発的に行動し、組織全体の利益創出力を高める。
実例: Googleの「20%ルール」(勤務時間の20%を自分のアイデアに使える)によるGmail、GoogleAdsense(グーグルアドセンス)などの誕生。
社員に「何をやるか」「どうやるか」の自主性を持たせ、挑戦を奨励することが、多くのリーダーを育てるコツであり、利益につながる。
ただし、囲い込みすぎると転職や起業されるケースもある。
個人の発明を会社の発明とするかどうかで問題となる場合もある。
ティム・ハーフォード著『アダプト思考』
ヘンリー・チェスブロウ著『OPEN INNOVATION ハーバード流 イノベーション戦略のすべて』
トム・ピーターズ/ロバート・ウォータマン著「エクセレント・カンパニー」
9. スペシャリスト利益モデル
「スペシャリストはソリューション(解決策)を繰り返し利用するだけではなく、他社より先にテストし、他社より先に出すことができます。業界や顧客企業、あるいは特定の意思決定者とコネクションがあるからです」
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 特定分野に特化し、深い専門性で差別化し収益を得る。
実例: 高級オーディオメーカーのBoseが音響専門技術で高価格帯市場を確保。
つまり、その業界の最先端を常に走り続けているから高価格帯の商品で勝負できる。
高級品(ハイエンド)というブランドもつくことで高利益率も維持しやすくなる。
ハーマン・サイモン著『価格の掟―ザ・プライシングマンと呼ばれた男の告白』
10. インストール・ベース利益モデル
売り手が主導権を握る
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 製品本体を普及させてから、消耗品や関連商品で継続的に収益を得る。
実例: プリンター本体は安く販売し、インクで収益を上げるエプソンやキヤノン。
カミソリ、浄水器とフィルター、最近だと電動歯ブラシの先端部分の交換など。
その製品を利用するために必要な消耗品などで稼ぐモデル。
しかし、廉価版の代用品が出るのも早いのが難しいところである。
任天堂スイッチ2もそう。
「ユーザーはソフトで遊びたいから、仕方なくハードを買う。」
遊びたいゲームがあるからゲーム機を買う。
顧客の使用頻度や使用量を高めるのがポイントとなる。
11. ディファクト・スタンダード利益モデル
この先、この種のスタンダードが登場することはまずないだろう。いまは次から次へと新しいものに飛び移っていかなければならない時代だからね
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 市場の標準となり、他者が従わざるを得ない仕組みで利益を得る。
実例: MicrosoftのWindows OSがPC業界の事実上の標準に。
しかし、未来は誰にもわからない。
ジェームズ・ウォレスとジム・エリクソン著「ビル・ゲイツ: 巨大ソフトウェア帝国を築いた男」
12. ブランド利益モデル
要約: ブランドの信頼と認知を基に価格プレミアムで利益を確保する。
実例: LVMHのルイ・ヴィトンが圧倒的ブランド力で高価格を維持。
ロレックスなどの高級ブランドは、限られた富裕層がターゲットではない。
特に、中産階級(サラリーマン)を狙っている。
富裕層の人数と比べて圧倒的に規模が多く、ねらい目はロレックスを1本しか買わない中産階級のライトユーザーが、高級時計の典型的な顧客である。
バイロン・シャープ 著『ブランディングの科学 新市場開拓篇』
ベルナール・アルノー著「ベルナール・アルノー、語る―ブランド帝国LVMHを創った男」
驚いたことに、ディオールこそ世界で最も有名なフランス人なのです。 私は事業の基盤となるような資産を所有したのだと確信しました。 それ以後、仕事で世界を回る度に自分をフランスの”移動大使”のように感じたものです。
ベルナール・アルノー著「ベルナール・アルノー、語る―ブランド帝国LVMHを創った男」
13. 専門品利益モデル
要約: 独自性の高い製品を提供し、ニッチ市場で高利益を得る。
実例: モンブランの高級万年筆や、デンマークのBang & Olufsenの高級オーディオ。
ユニークなニッチ製品の例
◆ケース①
商品:ブックスタンド
1万台売れたら大ヒットと言われるブックスタンド業界で累計12万台を売る。
変更点は1冊だけでも倒れないストッパー付きブックスタンドに変更した。
2022年の発売からわずか2年で売上げ1億円超えを達成した。
◆ケース②
サービス:ガソリンスタンド → 完全予約制の洗車専門店に変更。
ガソリンの場合は税金がかかり、価格競争も激しい。
人口減少や若者の自動車離れ、さらには石油需要の減少が問題だった。
そこで大都市を中心に、客の悩みに注目すると「洗車」だった。
・「洗車」を必要とする客の悩み
❶ 集合住宅では、自動車を洗うスペースがない。
❷ 洗車場は、雨降った次の日、連休の最終日と時間帯が被る。
❸「カーコーティング」もしたい。
完全予約制の洗車専門店は人数が少なくても売上げを上げられる。
結果、利益率はガソリンスタンドよりも、大幅に増加した。
参考外部サイト:がっちりマンデー‼ 公式note記事
儲かる地味チェンジ!身近なあの商品が地味〜に変わっただけでバカ売れ⁉
〇〇だけのビジネスは消費者の頭の中にポッカリ空いた穴(需要)を埋めている。
ただし、釣り場に魚がいないと、おしまいなのでしっかりした調査が必要。
アル・ライズ、ジャック・トラウト著『ポジショニング戦略[新版]』
既存リーダーと同じことをするのではなく、空白市場を見つけよ。
14. ローカル・リーダーシップ利益モデル
要約: 特定地域で集中展開し、地域内での支配力と効率性を高めて利益を出す。
実例: コメダ珈琲が中部地方を拠点に高密度出店し、ブランド力と物流効率を確保。
単純にある特定のローカルで圧倒的なシェアをとってしまうというモデル。
セイコーマートのように広大で過疎地が多い北海道に特化したコンビニエンスストアとして北海道民の生活基盤になるのは、顧客を絞る集中戦略といえる。
スターバックスやウォルマートもそう。
一定地域に集中して店を出し、その地域の同業他社を駆逐していく。
集中することは、配送コストやマネジメントコストも軽減され、また販促や宣伝費用も抑えることができる。
同業他社が駆逐されれば、店の数を減らしたり、利益率の高いエリアは本部直営店が運営を行うといった…点から面に、調整をしていく。
この結果、多くのフランチャイズ契約した店長がひどい目にあった。
M·E·ポーター『競争優位の戦略』
ジョン・ムーア 著『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』
サム・ウォルトン著『私のウォルマート商法 すべて小さく考えよ』
15. 取引規模利益モデル
大きな取引だけを狙おうとするなら、リスクを覚悟しなければなりません。大口顧客に集中するために小規模な取引を取りこぼしたあげく、大口のほうもつかめないことになりかねません。
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 大量取引で仕入れや交渉力を強め、コストを下げて利益を確保。
実例: イオンやウォルマートなど大手量販店が該当。
このモデルでは何よりも大口顧客との関係作りが最も重要な要素となる。
「オープン・ドア・シンドロームの克服」も重要である。
オープン・ドア・シンドローム:何か大切なチャンスの扉を開けるために長いあいだ努力してきて、ようやく扉が開いたのに、その扉をくぐらないこと
最近では日鉄のUSスチール完全子会社化が近い。
子どもの話し合いに大人が入ってきてこじれる典型である。
とはいえ、国益に関わることなので交渉材料にされるのは無理もない。
チャンスが開けば、勇敢に向かうことも、必要不可欠だ。
16. 価値連鎖ポジション利益モデル
要約: バリューチェーン(価値連鎖)の中で利益の集中する部分を抑えて収益を得る。
実例: AppleがiPhoneの設計とOSで最大の利益を獲得し、製造は外注。
スーパーのプライベートブランドや自動車部品の協力会社もそう。
食材の仕込みを工場に頼むというビジネスで「シコメル」というサービスがある。
飲食店にとって、「仕込み」の作業は大きな負担。
しかし、工場には「許認可」があり、全ての料理をできるわけではない。
冷凍食品製造業、食肉製品製造業、麺類製造業など、調理工程が20以上のジャンルに分かれていて、工場ごとに許可を取った食材しか扱えない。
そこで「シコメル」は専用のアプリで発注したい料理の個数を注文すると、
「シコメル」の提携工場に、自動で発注の連絡が届いてまとめてくれる。
ラーメン屋やハンバーガーのお店は材料を買うより、「シコメル」から買うほうが、値段が多少高くついても作業負担が大きく減るということでわずか2年で売上げは8億円に急成長している。
もちろん、「店の味」や「味のばらつき」には配慮している。
参考外部サイト(note記事):がっちりマンデー!! note編 がっちりスクール!!
がっちりマンデー!!至れり尽くせりの「助けすぎビジネス」を徹底取材!
立場にもよるが、4. スイッチボード利益モデルともいえる。
これは外部もそうだし、内部もそうだ。
「上流」や「説明責任のある立場」のほうが高利益だ。
製造業では…。
❶CEO・経営陣
❷各部門・経営幹部
❸部門のマネージャー
❹チームリーダー
❺作業員・オペレーター
YouTube運営では…。
❶Google / YouTube運営陣
❷チャンネル運営者(複数のYouTuber管理)
❸動画投稿・チャンネル管理者(単一のチャンネル)
❹動画編集者・サムネイル制作者・脚本・台本作成者
こうしてみると、どの様な仕事でも「立場」が存在する。
アルバイトよりも正社員や個人事業主の方が良いと完全に言い切れないのは、個人の価値観や持っているカードによっても違う。
後は、契約している相手の金払いが良いかである。
バリューチェーン(価値連鎖)はお堅く無関係と思われているかもしれないが、お金の流れを知ることは生きていく上で重要である。
M·E·ポーター『競争優位の戦略』
今回はエリック・ジョーゲンソン 著『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』
不動産業で一番望ましくないのは、家の修繕をする仕事だろう。 時給は10ドルか20ドルかもしれない。 ボスに言われるまま朝8時に人の家に行って、担当部分を修繕する。 この仕事はレバレッジゼロだ。 説明責任はなくはないが、本当の説明責任じゃない。 説明責任を負う相手は客ではなく、ボスだ。 本当の特殊知識もいらない。 多くの人ができる仕事だ。大した報酬は得られない。 最低賃金にスキルと時間が多少プラスされる程度だ。 この上のレベルにいるのが、家の所有者に修繕を提供する建築業者だ。 工事全体を5万ドルで請け負い、労働者を時給15ドルで雇って、残りを自分のものにする。 建築業者のほうが、明らかに望ましい立ち位置にいる。
エリック・ジョーゲンソン 著『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』
17. 景気循環利益モデル
「他社が赤字のときにもトヨタは損益分岐点に留まれるし、他社が損益分岐点のときは黒字になります。だから、常に一歩先を行くことができます」
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 他社より少しでも原価が安い、固定費が低いことにより、利益を生み出すモデル。
実例: トヨタやサイゼリヤなど。
投資や投機でいうところの「タイミングで儲ける」のとは少し違う。
「企業人が目指すべきは、あらゆる製品を水のように無尽蔵に安く生産することだ。これが実現されれば、地上から貧困は撲滅される。」
松下幸之助
堀埜一成 著「サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術」
ジェレミー・リフキン著『限界費用ゼロ社会』
稲盛和夫著「稲盛和夫の実学」
18. 販売後利益モデル
価格が高く、価格の幅が大きく、そして選択肢が多い場合に価格感応性は高くなる。
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
価格感応性:商品やサービスの価格変動が、消費者の購買行動にどの程度影響を与えるかを示す指標のこと。
ガソリン、チョコレート、ビール、コンピューター、乗用車、工業機器などの製品は買い手の価格感応性が高い。
逆に、ブランド品は価格が上がっても需要が大きく減少しない。
やっかいなのが、食料品や日用品などの生活必需品も、価格が上がっても需要が大きく変わらない。
基本、代替品のある商品は価格感応性が高く、代替品が少ないものは価格感応性が低い。
ここでの本題は…。
要約: 製品販売後の保守やアップグレードなどで継続収益を得る。
実例: 日立製作所の産業機器における保守契約、サポートサービス。
価格感応性の高い商品は少しでも安い価格で製品を手に入れよう買い手は考えている。
しかし、最初の取引が成立すると、交換用部品、付属品(アクセサリー)や追加コンテンツの需要が生まれてくる点にある。
ここは1. 顧客ソリューション利益モデルや、10. インストール・ベース利益モデルにも関連している。
顧客との長い付き合いの始まりであり、地道に信頼を獲得し続ければ、息の長い商売につなげることができる。
19. 新製品利益モデル
市場がゴールドラッシュを迎えたとき、底のほうで利益の爆発が起きる。利益率は高く、販売量は急増する。二つを掛けあわせれば利益の大海原が広がるというわけだ。
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 継続的に新製品を投入し、短期サイクルで収益を上げる。
実例: ユニクロが毎シーズン新素材・新デザインの商品を投入。
5. 時間利益モデルや13. 専門品利益モデルと何が違うねん。
というとサイクルの期間が違う。
①時間利益モデル
サイクル:24ヶ月
必要な能力:スピード
喩え:レースカーの運転
モットー:バックミラーに後続車が写ったらアクセルを踏め
例:半導体、家電、金融商品
②新製品利益モデル
サイクル:60ヶ月
必要な能力:資源のシフト
喩え:サーフィン
モットー:最後の波から真っ先に降り、次の波を真っ先につかまえろ
例:自動車、コピー機
⓷専門品利益モデル
サイクル:120ヶ月
必要な能力:選択
喩え:地震観測
モットー:最も豊かな油田を見つけろ─顧客のニーズと技術的な実現可能性があり、過当競争がない場所
例:特殊科学製品、医薬品
とのこと。
20. 相対的市場シェア利益モデル
最も力のある企業はマーケティングや宣伝活動でも優位に立ちます。どこよりも大量に資源を投入できるうえに、製品一個当たりのコストは最も低くなります。
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
要約: 競合より大きなシェアを持ち、スケールによる利益優位を確保する。
実例: P&Gがグローバルに展開する日用品ブランド(アリエール、パンパース等)。
大企業だけの話かというと、そうでもない。
自分の手持ちだけではなく、「国の特徴」も「シェア」になる。
越境ECビジネスや海外せどりも”他国に比べて”「日本製の製品は良いから買う」といった競合とのシェアに差がある。
Shopee(東南アジア・台湾で最大規模のEコマース)で売れている商品をリサーチして、同じ商品をAmazonから探し、その差額で儲けるということもできる。
Youtubeや配信チャンネルもそう。
競合とのシェアをさらに差をつけるために、インスタグラム等の他のプラットフォームへ展開することはよくある。
書籍やイベント、様々な他とのコラボも、大きく見れば「さらなるシェアを獲得するために展開する」というのは多くの人が行っている利益モデルだ。
21. 経験曲線利益モデル
要約: 製造や販売の経験の蓄積によって効率を高め、コストを下げて利益を得る。
実例: トヨタのカイゼン(継続改善)活動で生産効率を高めたトヨタ生産方式。
ただし、経験曲線利益モデルだけで、利益を生み出すというのは、今や至難である。
何かと組み合わせていく必要がある。
ジェームズ·P·ウォマックほか著『リーン生産方式が、世界の自動車産業をこう変える。』
22. 低コスト・ビジネスデザイン利益モデル
要約: 事業全体を低コスト構造で設計し、価格競争力で利益を得る。
実例: IKEAがセルフサービスとフラットパックで物流・コストを削減。
重要なのは、「安売り」ではなく、「安く売って」もビジネスが成立するための低コストオペレーションをどう実現するか、そこがビジネスモデルであり、戦略になる。
ほとんどの市場で、低価格戦略で成功できるのは1社か2社しかない。
当たり前だが、低価格だと数をこなさなければならない。
堀埜一成 著「サイゼリヤ元社長が教える 年間客数2億人の経営術」
リュディガー・ユングブルート著「IKEA 超巨大小売業、成功の秘訣」
ハーマン・サイモン著『価格の掟―ザ・プライシングマンと呼ばれた男の告白』
23. デジタル利益モデル
要約: ソフトウェアやデジタルコンテンツのように複製コストがほぼゼロの商品で収益を最大化。
実例: AdobeのCreative CloudやMicrosoftのOffice 365など、サブスクリプション型ソフトウェア。
元々の商品を「デジタル」に移行することで何十倍もの生産性を実現し利益を生み出す。
ジェレミー・リフキン著『限界費用ゼロ社会』
ジョナサン・ハスケルとスティアン・ウェストレイク著「無形資産が経済を支配する」
ティエン・ツォ著『サブスクリプション 「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル』
リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー共著の「NO RULES 世界一『自由』な会社、NETFLIX」
「リラックスするためにすることは、すべてライバルだ。ビデオゲームとも競うし、ワインとも競う。実に手ごわいライバルだね。」
リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー共著の「NO RULES 世界一『自由』な会社、NETFLIX」
いくつか列挙していくと、「稼ぐ」という手法はいくつもあることがわかる。
また、いくつか似ている関係もある。
●インストールベース利益、デファクト・スタンダード利益、販売後利益
●時間利益、新製品利益、専門品利益
●相対的市場シェア利益、ローカル・リーダーシップ利益
●ブロックバスター利益、取引規模利益
●マルチコンポーネント利益、利益増殖
●経験曲線利益、スペシャリスト利益
自分が行っていることを理解するのも面白いだろう。
多少は…ビジネスの解像度が上がるのではないだろうか?
まとめ
✅ 利益は「仕組み」で決まる。
✅ 成功企業には“型”がある。
✅ 自分のビジネスに利益モデルを組み込め。
「何か新しい能力を完璧にマスターしようとするとき、たとえば投資でもいいんですが、一番大切なものは何だと思われますか?」
「とてつもない粘り強さだよ」
エイドリアン・スライウォツキー著『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
⇒ 利益は“意図的に設計されたモデル”から生まれる
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆