- 投稿日:2025/12/05
- 更新日:2025/12/05
初めまして!シロマサルです。
知ることで、人生はもっと楽しくなる!
「収入は上がっているのに、なぜ資産は増えていかないのか?」
「投資は始めたが、今の自分に合った戦略が分からない」
こうした悩みを、多くの人が抱えている。
今回はニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』2025年発行をつまみ食いします。まさに超、超、要約。おもしろいので興味があれば読んでみましょう。
著者:ニック・マジューリ
Ritholtz Wealth Management社の最高執行責任者兼データサイエンティスト。同社の業務全体を監督し、ビジネスインテリジェンスの観点から有益な分析を行っている。
ウォール・ストリート・ジャーナルやCNBC、ロサンゼルス・タイムズなどに記事を寄稿。緻密なデータに基づくパーソナル・ファイナンス関連の人気ブログ「OfDollarsAndData.com」を執筆している。スタンフォード大学卒(経済学学位)。ニューヨーク市在住。
著書に日本で20万部(全世界46万部)を突破した『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』(ダイヤモンド社)がある。
✅ 富は「段階」に応じて伸ばすべきである。
✅ 収入・貯蓄・投資・起業の順番を守ることが最強である。
✅ 人間は非合理である前提で、シンプルな戦略を実行すべきである。
21世紀の課題は、情報を手に入れることではなく、正しい情報を手に入れることである。それは、雑音の中から信号を見つけ出すことに等しい。
ニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』
『富の階段』の戦略を基に、資産レベルごとに最適な行動が変わる理由と、
今の自分が何をすべきかを判断する方法を解説する。
本書は「戦略書」であり、自分がどこまでの富の階段を上りたいのかを明確にし、各階段(レベル)での具体的な戦略を紹介している。
どのレベルでも重要なのは、「シンプルなことを正しく行うこと」である。
『THE WEALTH LADDER 富の階段―資産レベルが上がり続けるシンプルな戦略』
画像:Geminiより生成。便利すぎる…。
無理なく収入を増やし、富の階段を登ろう。
ニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』
富の階段は6つ。
レベル1:時給労働で給料日頼りの生活
(全ての支出が重要と感じている)
とにかく借金を無くして仕事をしよう!
レベル2:技能労働で食料品を自由に選ぶ
(スーパーで欲しい食材を買える)
より作業単価UPやスキルアップで稼ぐ力を高めよう!
レベル3:転職・副業・小額投資でレストランを自由に選ぶ
(好きなものが食べられる)
純資産の1%未満しか増加させない機会には時間を割かない。
レベル4:昇進・起業・中規模投資で旅行先を自由に選ぶ
(コストを気にしない旅行ができる)
株式の購入やビジネスを検討せよ!
レベル5:事業拡大・大規模投資で理想の家を購入できる
(俗にいう上流階級)
ビジネスの売却や新しいビジネスを検討せよ!
レベル6:大企業化・大規模投資で他者への影響力を持つ
(企業買収や大規模慈善活動)
資産を守り、お金で買えないモノに注力せよ!
2025年現在の世界の人口約82億人に対して…。
レベル1(資産1万ドル未満:約150万円)は世界に約15億人以上。
レベル2(資産10万ドル未満:約1500万円)は世界に約16億人。
レベル3は約6億人、4は5400万人、5は400万人…と減っていき…。
レベル6(1億ドル以上:約1.5兆円)は世界に3万人しかいない。
実際は資産(現金・車両・住宅・年金・不動産・投資商品・事業など)をほぼ持っていない。
または、実際は借金でマイナスのレベル0もいるのだ。
重要なのは、現在のレベルより一段階下の生活をすることである。
(レベル1はとにかくレベル2を目指すしかない)
レベル3への世帯の移動の主因が「高収入の獲得と貯蓄率」である。
そして、各レベルの戦略(①生存戦略 ⇒ ②教育・スキルUP ⇒ ③投資戦略 ⇒ ④企業戦略 ⇒ ⑤事業拡大戦略 ⇒ ⑥資産防衛戦略)を実施していくのだ。
ただし、誰かと比較するのは最も富を失う「戦術」である。
自分がどの階段で「満足」するかを決めなければならない。
富の出発点は「生存・教育・収入の基礎固め」である
画像:Geminiより生成。
歯車が少し狂えば、すぐにどん底が待っている。ケガをすれば仕事を失い、失業すれば借金を抱える。富の階段の上位にいる人たちにとってのちょっとした不都合が、レベル1にいる人にとっては人生を揺るがす事態になる。
ニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』
⇒ 生き延び、学び、稼ぐ土台を整えることが最優先である。
資産形成の最初の段階では、投資よりもはるかに重要な土台づくりが求められる。
それは、支出の最適化、負債の管理、そしてスキルと収入源の強化である。
マジューリは、データを用いて「レベル2にいる60%が20年後に上位レベルへ移行する」と示すが、その原動力は投資リターンではなく、まず“より高い収入”と“規律ある貯蓄”であると強調する。
特に10万ドル未満の資産帯では、人的資本こそ最大の投資対象であり、キャリアの選択、学習、資格取得といった活動が複利的に働く。
インフレ調整後の実質金額で未来を見積もる姿勢も欠かせない。
市場の上下よりも、支出をコントロールし、収入の上限を押し上げることが富の階段の第一歩となる。
投資・起業・事業拡大──「資産の加速装置」は中盤から始まる
画像:Geminiより生成。
ジャスト・キープ・バイイングはレベル2~3向けの戦略ということになる。
ジャスト・キープ・バイイング戦略でレベル4を超えることも可能だが、極めて高い収入と、極めて長い投資機関がなければ、レベル4以上に到達するのは難しい。
ニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』
⇒ 投資と事業は、基礎が整った者だけに機能する加速装置である。
一定の資産レベルに到達すると、戦略の軸は徐々に“労働収入”から“非線形収入”へと移る。
投資戦略では、数十年分の信頼性あるデータに基づいた、低コスト・長期・分散投資の原則が中心となる。
ここで重要なのは市場の予測ではなく、続けられる仕組みづくりである。
さらにレベル4の起業戦略は、富裕層が実践する「労働時間と収入を切り離す」転換点であり、これが富の伸び率を劇的に変える。
起業は高リスクの選択だが、人的資本が強く、収入と貯蓄の土台がある者にとっては、最も効率のよいレバレッジ手段となる。
事業拡大ではシステム化、雇用、外部委託を通じて、自分が働かずとも収益の流れが維持される構造を築く。
収入源が増えるほど資産形成は加速し、富の階段を上がるスピードも増していく。
資産防衛と「落とし穴の回避」こそが富を永続させる
画像:Geminiより生成。
既存ビジネスを経営し続けてレベル5を目指すのなら、規模の拡大に注力すべきだ。利益が増えれば企業価値が上がるだけでなく、その利益に対する評価倍率も高まりやすくなる。
ニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』
⇒ 稼ぐよりも守ることが、富の最終ステージでは最重要となる。
富が増えてくると、資産の増加量より“減らさない仕組み”が重要になる。
マジューリは、富裕層が陥りやすい落とし穴として「自宅を資産の中心に置くこと」を挙げる。
自宅は収益を生まない非生産資産であり、財務戦略の中心には適さないという事実はデータによって裏付けられる。
資産防衛では、収益性のある資産への分散、税務最適化、予期しない市場変動に備える構造設計が不可欠である。
また、人間は合理的に行動できないという行動経済学的前提を踏まえ、暴落でのパニック売りを防ぐルール作りも求められる。
富を守るとは、心理的誘惑に負けない“仕組みを先に作る”作業であり、これは資産レベルが高いほど重要度が増す。
長期にわたり増え続ける資産を持つ者ほど、守りの戦略が富を永続させる鍵となる。
ビジネスの世界では自分でコントロールできることも多いが、できないことも同じくらい多い。
ニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』
富は自立・自由の源になるが、不安や分断の原因にもなる。
レベル5,6に上りたいのであれば、見合った戦略と心構えを本書で読んでおこう。
このレベルに向かう者が、2000円台の書籍を買うという投資ができないことはないだろう。

以下に青文字のリンクがついているものは、ノウハウ図書館で投稿した(または投稿予定の)記事である。
歴史を学び、心理を学び、ビジネスモデルを学ぶ。
それが投資の勉強である。
さまざまな分野のさまざまな考え方を学び、それらを日常的に活用すべきである。 一部だけ使うのではなく、すべてを使って。
デビッド・クラーク著『マンガーの投資術』
==◆マインド◆==
◆モーガン・ハウセル 著
『サイコロジー・オブ・マネー 』
お金は心理学である。
◆モーガン・ハウセル著
『アート・オブ・スペンディングマネー』
お金は何のために貯めるのか?「アート」に使うためだ。
◆ジェイエル・コリンズ著
『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』
借金していいことはなにもない。
◆ジョン・ケイ著
『世界最強のエコノミストが教えるお金を増やす一番知的なやり方』
①出費を抑える、②できる限り分散する、③逆張りで行く。
◆編者:ディヴィッド・アンドリューズ
「ウォーレン・バフェットの生声」
ユーモアのある言葉遊びで投資の本質を語る。
◆デビット・クラーク著『マンガーの投資術』
この本を要約する気はない。自分で読んでほしいから(笑)
◆マイケル・バトニック著
『ビッグミステイク レジェンド投資家の大失敗に学ぶ』
有名な投資家は必ず失敗しているが、市場からは退場しなかった。
◆ナシーム・ニコラス・タレブ著
『まぐれ 投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』
不確実性を受け入れ、頑健な戦略を立てるべし。
◆ナシーム・ニコラス・タレブ著
『身銭を切れ―「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質』
自らの意思決定に対して責任を負い、失敗から学ぶ痛みが知恵を作る。
◆田内学著『お金のむこうに人がいる』
結局、お金の正体は「誰かの労働」である。
◆マルクス・アウレリウス著『自省録』
ストア哲学の核心は「外的要因は変えられないが、自分の反応は選べる」。
人生における救いとは、1つ1つのものを徹底的に見きわめ、それ自体なんであるか、その素材はなにか、その原因はなにか、を検討するにある。 心の底から正しいことをなし、真実を語るにある。
マルクス・アウレリウス著『自省録』
結局、自分自身で作った商品以外で起こる1番の敗因は『心理的要因』である。
特に、金銭があり余る時、人は過ちを犯しやすい。
収入があり、使わなければお金は貯まるのだから。
==◆投資・投機(全般)◆==
◆会社四季報編集部『会社四季報公式ガイドブック 改訂版』
四季報をどう見ればよいかの参考になる。
◆マーク・ダグラス著『ゾーン 「勝つ」相場心理学入門』
一貫して利益を上げているトレーダーはほとんどいない。
◆マックス・ギュンター著『マネーの公理』
達成されたら躊躇なく利益を確定するか、損切りしなければならない。
==◆投資法(インデックス投資)◆==
◆ジョン・C・ボーグル著『航路を守れ』
『JUST KEEP BUYING』ができるのは彼のおかげ。
◆ジョン・C・ボーグル著『人生のダイヤモンドは足元に埋まっている』
バンガード・グループの創業者で「インデックス運用の父」。
◆チャールズ・エリス 著『敗者のゲーム』
「失敗しても耐えられる範囲のリスクに留めるべき」なのだ。
◆バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー』
50年の歴史からわかること。それは、市場全体を買え。
◆ニック・マジューリ著『JUST KEEP BUYING』
ドルコスト平均法で、自動化して買うインデックス投資を「とにかく買い続ける」んだ。著者曰く、「戦術書」
=◆投資法(高配当、バリュー、その他)◆=
高配当投資
◆ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』
高成長企業は必ずしも高リターンを生まない。
長期と配当こそ、投資成功の黄金律
バリュー投資
◆ベンジャミン・グレアム著『賢明なる投資家』
◆ベンジャミン・グレアム著『賢明なる投資家 財務諸表編』
◆ベンジャミン・グレアム著『証券分析』
「現代の証券分析の父」と言われ、ウォール街で新時代を画した人物。
その他
◆清原達郎著『わが投資術―市場は誰に微笑むか』
800億円を築いた投資家が、引退を機にすべてを公開した“投資の遺言”
◆ハワード・マークス著『投資で一番大切な20の教え』
他の投資家よりも高いリターンを目指す人物の書籍。
◆リチャード・スミッテン著『世紀の相場師ジェシー・リバモア』
1929年の世界大恐慌において、一人勝ちをおさめた「伝説の相場師」
◆ジェシー・スタイン著『スーパーストック発掘法』
「誰もが知っていることに価値はない」だから、自己判断を怠るな。
市場に勝とうとする投資家たちは皆、9回失敗しても、1回の成功がその全てを凌駕するという信念があったからこそ、挑戦を止めなかった。
この考え方はビジネスの話になると途端に肯定されやすくなる。
不思議な話である。
=◆金融知識(経済・金利・トレンド)◆=
◆井堀利宏著『超速経済学の授業』
経済学の「架空の世界」は完全ではない。
◆ダン・アリエリー著『予想どおりに不合理』
「行動経済学」は不合理な人間の行動を解き明かす。
◆磯崎哲也著「起業のファイナンス 増補改訂版」
会社はどうやって資金調達をするのか?
◆エドワード・チャンセラー著『金利 「時間の価格」の物語』
金利は「時間の価格」というモノサシである。
◆エドワード・チャンセラー著『バブルの歴史』
バブルは「市場性・信用・投機」が揃うと必ず生まれる。
◆藤代宏一著『株高不況―株価は高いのに生活が厳しい本当の理由』
インフレで名目の売り上げが上がれば、株価は上がる。
◆浦上邦雄著『相場サイクルの見分け方』
タイミングはわからないものの、相場には四季がある。
◆ナシーム・ニコラス・タレブ 著『ブラック・スワン』
予測不能で極めて稀な事象が、社会や金融市場に甚大な影響を与える。
どのようなお金の戦略を立てるかは、あなた次第である。
懸命に働き、賢く働き、収入先を増やし、昇進または事業を起こし、ビジネスを拡大し、資産を守りながら自分のやりたいことを目指すのだ。
レベル2でも、レベル6でも亡くなったときは、お金を使うことができなくなるのだから精一杯生きよう!
まとめ
✅ 富は「段階」に応じて伸ばすべきである。
✅ 収入・貯蓄・投資・起業の順番を守ることが最強である。
✅ 人間は非合理である前提で、シンプルな戦略を実行すべきである。
人生に意味を与えるのは目的だ。それは目標を持ち、その達成を目指して闘い、苦しみながら努力することなのだ。たとえ、目標が実現できなかったとしても。
ニック・マジューリ著『THE WEALTH LADDER 富の階段』
⇒ 富づくりは、段階に合わせて一歩ずつ積み上げる人だけが勝つ
結局は、貯める、稼ぐ、増やす、守る、使うという5つの力である。
知識や見聞は、いずれ力になってくれると教えてくれます。
是非、皆様のより良い人生の選択肢が増えますように!
見ていただきありがとうございました!😆
